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秋華洞カタログ67号まえことば

秋華洞は3ヶ月に一度ほど新着の美術作品(もう本当に幅広いジャンル!)カタログを出版していまして、その「まえことば」というのを長年書かせていただいております。

このたびの原稿はこちら。ま、校正前ですけど。

カタログ67号  まえことば

 世はワクチンの大号令で、もう年配の方のほとんどが接種を済まされたようです。この急激な変化には驚くばかりですが、私は非常にこの状況を危惧しております。というのも、どれだけの効果があるのか、実に曖昧な上に、数年先の副作用についても、なんの情報もないままに、若い世代へのなかば強引な適用が示唆されているためです。
 日本人はあまり人のことを疑うことが無いのが美点かもしれませんが、ときにそれは諸刃の剣として私達を傷つけます。政府や、新聞・テレビの情報だけでなく、海外の情報や、書籍からの最新知識も得て、この全人類を巻き込んだ事件の趨勢のなかで、正しい判断をされますよう願ってやみません。私達の次の世代の繁栄・幸福は私達、一人ひとりの大人の判断にかかっています。
 さて、新人アーティスト発掘の新しい取り組み、muni art Award は無事終わり、新しい才能をたくさん見つけることができました。今回、誇りに思うのは、出品作をめぐる最終選考の画家の卵たちのプレゼンと、それを受け止める審査員たちの熱い議論でした。日本のアートには、いや日本の社会には、真摯な熱い議論というものが欠けていると思いますが、どんな現場であれ、真摯なぶつかり合いがなければ、よい商品・サービスなど生まれようがありません。アートが生み出される現場のひとつとして、私どもの活動が一石を投じる事ができればと切に願っております。
 さて、私どもは日本の美術・アートを海外に伝える活動をしておりますが、昨年はほとんどの海外フェアが中止され、先の見えない年となりました。今年は秋からやっと情勢が動き出しまして、おかげさまで9月にはスイス・バーゼルでのVOLTAフェア、10月には台北でのフェアに参加することができました。コロナは先が見えないところもありますが、人類は今までも遥かに厳しい疫病に打ち勝って歴史を作ってきました。このコロナ渦にはこの世界の闇の部分がチラホラと見えますが、私達のエネルギーと知恵は最後にはこの騒ぎを乗り越える力があると信じています。やがて日本人の魂が世界を救うことをも私達は信じて、この美術の道を進んでまいります。
 応援の程、どうかよろしくお願い申し上げます。

秋華洞のカタログは

上記からご請求ください!(今表示されているのは最新号です。2021/10/11現在は66号が表示されているはずです。)

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