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マイホーム、全焼。

2019年8月15日
それは、突然の出来事でした。

前日から子供たちを連れて、亡きおばあちゃんのお盆参りに実家に帰っていた私。その夜は、隣町でのお盆花火大会。
その日も家仕事をしていたマイクとは、夜現地で待ち合わせ。

私はそれに向けて、子ども3人を早くからお風呂に入れているところでした。

突然、友達からの電話。
「ちあきさん、今どこですか、、?!」
「今日はね、こどもと実家に来てるの。」
「実家ですね?小谷にいないんですね?!、、マイクさんは?!」
「マイクは小谷の家しごとだよ。」
「、、、落ち着いて聞いてくださいね。いま、村内放送で『バービック家付近で火災』と放送が!」
「・・・・・・」
「分かった!マイク、、、確認する!!」

すぐに電話を切りマイクに電話。
(お願い!出て!)

「もしもし。」
「マイク!?今どこ?家が、燃えてるって!!」
「知ってる!僕も今向かってる! 10分前に家を出て駅へ歩いてたんだ!そしたら、放送が・・!」

息を荒げながら、元来た道を走り戻っているマイク。
その時、現地へ向かう村の消防団員が止まった。
「バービックさん!乗って!」

消防団の軽トラックに乗せてもらい、現場へ向かった。
電話先でこれまでの経緯を説明すしていたマイクの声が止まる。
「あぁ、、ダメだ。。もう2階が、無い。」

無言になるマイクの横で、
「家主さんですね?ちょっといいですか?」
サイレンの音、消防士や警察が質問を浴びせている声が聞こえてくる。

「とにかく、マイク無事なんだね。よかった。これから向かう!」

私は急いで子供たちに事情を話し、洋服を着せ、帰宅の準備を始めた。
手が震える。
何を準備したらいいんだろう、、とにかく必要そうなもの。
大きなカバンに入るだけなんでもかんでも詰め込んで、実家を飛び出した。

実家から頑張っても車で1時間。もどかしい。
心配そうな子供たちに、「大丈夫!ダダ(ダディ)は生きてるよ。物がなくなってもな~んにも問題ない。生きていれば、どうにでもなるんだよ^^」
陽気に、冗談を言って笑わせながら。向かう。

この十年間を振り返り、
今ごろ燃えている我が家の前で呆然と立ち尽くしているであろうマイクを想うと、涙が出てきた。

いつものお散歩道、
消防車が列を連ねている後尾に停車し、こども3人と手をつなぎ走る。
真っ暗な夜空の中、私たちの家の上だけが明るくなっていた。

人ごみの中、マイクの後ろ姿が見えた。
隣には、いつもお世話になっている先輩二人。

よかった、一人じゃなかった。

「マイク!」「ダダ!」子供たちとかけよる。
振り返るマイクは、穏やかな顔をしていた。
「燃えちゃってるね。。」つぶやく私の肩に手を当てて
「まぁ、しょうがない。。」微笑むマイク。
「さぁ、これはまた新しいスタートだ。」

10年間自力で作り上げてきた家が、目の前で燃えているとして、
そんなこと言える人が、いるのだろうか。

この人の凄さを、思い知った。

「家、燃えちゃってる。。」と泣き出す小さなリアとノア。
カイは、ただ見つめてる。
「燃えちゃったね。でも、私たちは大丈夫なんだよ。」
一人ずつを抱きしめる。

マイクと燃える家を見ながら、
「また、がんばろう。」と何度も繰り返した。



~それから2年半~
https://note.com/chiakidream/n/nf4bf4c50af9e?magazine_key=m2afbaeda2b82


我が家の紹介。まずはこちらから
#1 バービック家のはじまり 
https://note.com/chiakidream/n/n6ee9da3e3038

◆10年間のセルフビルド家づくり
https://note.com/chiakidream/m/m0cfbbc4ee236

◆ちあきの夢『アースバック村』計画🌎2022年スタート!
https://note.com/chiakidream/m/m2afbaeda2b82

◆家族5人で古民家改築中♪
https://note.com/chiakidream/m/mf51d7d70886e


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