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シンボルと/暗闇のお好み焼き 12フィートの木材を持って歩く40日目

2020年4月27日(月)

晴れ。気温19℃。体温36.0℃。宿に預けたため木材未測定

今日は先へ進まない。それは私が愛知から福岡まで歩く道中の中で、唯一これだけは立ち寄りたい場所が広島市にあるからだ。ということで今日は休みにする。

休みにする日は基本木材を持ち歩かない。木材を持たなければただの人として、なんの違和感もなく街に紛れ込むことができる。しかし、今日は休みでも木材を持ち出すことにした。

向かう場所は、原爆ドームである。この目でどうしても見たかった。

地図を見ながら歩いていくと、本当にこんなところに原爆ドームがあるのか?と思うほど周りはビル街である。ふと目をやると、背の高いビルに紛れて原爆ドームが現れた。社会の教科書で見た、国語の教科書で題材になった、あの原爆ドームだ。

まず私の最初の感想は「思ったより小さくて、思ったよりも目立たないな。」だった。例えば京都は、街の景観が寺社仏閣を中心にして作られているので、あそこに寺があるぞ、というような雰囲気でまちが構成されている感じがする。原爆ドームは、周りの発展した都会のビルに隠れて、原爆ドームだけが空間に置いてけぼりにされているように見えた。

今回原爆資料館はコロナの影響で閉館中のため、原爆ドームしか見ることができない。ともかく原爆ドームに近づいていく。

近くにつれ、なんだか脈拍がドクドク波打つのが気になりだした。

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