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転機に気付け!風に乗れ! vol.18 占い師と白衣観音様と父

再婚する頃に、また面白い出会いがあった。
その方は、主人が、仲良くしている占い師だ。

基本的に占いは、私の場合、参考にはするし、いいことだけを信じることにしている。

自分の人生は自分が決めることは分かっているけれど、たまに思いもかけないことについて教えてもらったことで、やれることならやる。

占い師と呼ばれる人とは、そのように向き合うと決めている。

主人がその占い師に会ってみたらいいという理由として、こんな風に話してくれた。

「その人は、今の自分がもう一歩前に進むために何か1つ、やればいいことを教えてくれるし、ネガティヴなことを言わない。
面白い人だから、会ってみたらいいよ。」

その占い師に初めて会ったのは、再婚前に住んでいた自分のマンションだった。

占い師は家に着くなり、うちに置いてあった宮崎白衣観音像を見て、

「あー、ここにいらしたのね。
昨日、夢に白い観音様が出てきて、今日朝から色々な家を訪問してるんだけど、どこにもいらっしゃらなくて。
今日お会いする予定だったから、、、」

その観音様は面白い経緯でうちに来られたものだった。

前夫が、全く赤の他人から譲り受けたものだったのだ。

前夫は、霊感の強い人だったので、時折、バランスを取るために、京都の東寺の境内を散歩していた。

東寺といえば、立体曼荼羅で有名な真言宗のお寺だ。
あと、有名なのは、中にある五重塔。

わたしにも縁のあるお寺だった。

高校が真ん前にあったので、友だちとぶらっと寄っては散歩したりした場所だった。

また、中学生のとき、新聞社主催のちびっ子記者コンクールに担任の先生が推薦してくれて参加し、その立体曼荼羅についてのお話を住職に聞いたり、お寺内のあらゆるところを隅々まで案内してもらった経験もあった。

ある日、前夫が、仕事帰りに東寺にふらっと寄った時、おばあさんが近づいて来て、その宮崎白衣観音像と大きな陶器のシーサーを差し出し、

「これは、わたしの宝物なんだけど、もう生い先も短いから、東寺さんに収めようと思って来たんだけど、あんたに是非とも持って帰って欲しい。」
と手渡されたそうだ。

わたしは、シーサーは玄関に置いたら良いと聞いたので、玄関ドアの両脇に置いた。
そして観音像はリビングに。

シーサーは3日後、なぜか割れて粉々になってるのを朝起きた時に娘が見つけた。

うちには必要なかったか、縁がなかったのだろう。
壊れたということはそういうことだ。

そして、離婚の時、全ての前夫の荷物は実家に送り返したのに、観音様のことは、すっかり忘れていて家に残っていたのだ。

前夫がもらったものだから、これも送ろうかと後日思ったりもしたけれど、送りそびれて時間が経ち、これは、ここに置いておこうと、ある日決めた。

そして今の主人が結婚前にうちに来た時には、なぜかよくそれを磨いてくれていた。

占い師がやって来た日、観音様は、いつものようにリビングの棚の上に置かれていた。

占い師は、「夢で見た観音様に会えたから、スッキリしたわ。」と言っていた。

「この観音像は、離婚した主人がもらったものなんだけど、ここに置いておいて良いものなのでしょうか?」

「これは、お嬢さんのために、ここに縁あって来たから、ここを出る時も一緒に持って行ってね。
今はあまりそんなに力があるわけではないけど、大切にね。」
そんなことを言われた。
その後、わたしと娘の生年月日を告げて、占ってもらいった。

わたしには、父のことについてあることを教えてくださった。

父はお酒を飲み過ぎる傾向があったが、それは先祖に大酒飲みの相撲取りがいて、その人が飲みたがってるから、お墓に三升のお酒をあげに行けばそれがきっとましになると言われた。

早速、家系図を見て、先祖を調べて見ると、本当にお相撲さんがいらっしゃった。

早速、お酒を持って、父も一緒にお墓まいりに行った。

父は
「そんなにたくさんのお酒もったいないなあ。」
なんて言っていたけれど、気にせず、お墓にかけた。

そして、一週間後、母から電話がかかってきて、
「ちょっと、びっくりするよ~。
お父さん、昨日から、なんかお酒呑むとしんどいからって、いっさい呑まない。
いつまで続くかわからないけどね。」
と言っていた。
そして、父の禁酒はそこから、約3ヶ月続いた。

それからは、父の飲みすぎが続くと、お酒を振舞いにお墓まいりに行くことにしている。

その度に、やはり3ヶ月は禁酒する父になった。

本当に、お酒を先祖に振る舞っている効果なのかどうかは分からないけれど、
少なくとも、私たちが、父の身体を心配してやっている行動だということは、一緒にお墓に来ている父に、伝わったようだ。

父が、自分の生活を顧みる良い機会を与えられたのは、その占い師のおかげだ。



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