ランドセル以外の選択肢?

自分が初めてランドセルを背負った時の感想、
「おっっっも!!!」
だったと思う。
たぶん、新入学生向けに、幼稚園でランドセルの業者による予約販売会のようなものが開かれた時のこと。ランドセルを試着させてもらったんですね。
およそ40年前です実に恐縮です。
当時は、男子は黒、女子は赤、の選択肢しかなかった。
素材も本革か合成皮革しかなかった。と思う。
それに比べると今は色とりどりのカラーバリエ、素材も機能も様々で羨ましい限り。
……とは全く思わない。
ランドセル、重いから。昔も今も。

ランドセル自体の重さに加えて、教科書やノート、筆記用具、給食用品、体操着等々、総重量10キロ近くあった日もあるんじゃなかろうか。(一度、あまりにも重いので体重計で量ってみたことがあった)
肩ベルトがずっしりと肩に食い込んで痛かったな…。
特に小学校低学年の頃は、ランドセルの重みでひっくり返りそうになりながら通学していたような記憶があります。
毎日のようにクソ重いランドセルを担いでいたせいで、とにかく肩こりが酷かった。小学生なのに…。
肩こりから派生する頭痛も多かった。小学生なのに…。
当時は「なんでこんな苦行を幼い子どもに強いるんや…。意味がわからん…」と、小学生なりに憤っておりました。
しかしこの怒りを誰にぶつければ良いのか分からず、周りの子どもたちも大人も、重いランドセル問題について全く疑問を持たずに受け入れていたので、私も仕方なく我慢して通学していました。

「いや、そもそも教科書やその他の荷物が重すぎるのが問題じゃね??」と思うのですが、そこをつつくと学校教育のあり方そのものに言及せねばならず、日が暮れるのでとりあえず今日は置いておく。

仮に、教科書や学用品一式に置き換わって、タブレット端末一台の持ち運びで済むような未来がきたとして、そうなるとランドセル自体の重さが問題になってくる。
荷物が軽ければ、ランドセル自体の重さが余計に際立つからね。

ランドセルの製造や販売に関わる方々には申し訳ないが、
そもそも何で小学生はランドセルじゃないとアカンのか。
最近のランドセルは昔に比べると軽量化されているとはいえ、素材は主に皮革で、丈夫に作るほど重量が増すのは道理。
ランドセルには子どもの手荒い扱いにも6年間持ち堪えるような耐久性があり、また、子どもの体幹を鍛えるとか荷重分散に優れているなど、そういう機能的側面もあるらしいが、
それならもっと軽くて丈夫な素材で、子どもの身体に悪影響の少ない、機能性に優れた安価なリュックを作れば良いのでは?
ランドセルである必要ってあるんか?と思ってしまう。

何でランドセルの改良にだけ熱心で、徒歩通学の子ども専用の機能的リュックの開発を誰もせんのや…??と、思ってたら、
先日、たまたまテレビで、某アウトドア用品のメーカーさんが、ランドセルの代替品となりうるバックパック(軽くて丈夫で安価)の試作品を作った…っていうニュースをちょうど目にしてしまい、
うおおおおおおお…!!!やっと…ランドセルの呪いを解く人が現れたんやな…!!!ありがとうモンベルさん…!!!
て、ひたすら感激してしまった。

学校にまつわる理不尽で奇妙なアレコレ(校則とか行事とか慣習とか不文律な諸々も含めて)、今でもたまに見聞きすることがあるけども、
それでも、時代とともに徐々にアプデされていって、とうとうランドセルの聖域にまで突入したんやなぁ…という感慨を得ました今日この頃です。

これを読んだ方にはランドセルヘイト(?)と受け取られてしまうかもしれんが、そういう意図はないです。
ただ、誰しもが盲目的にランドセルを採用し続けて、
ランドセル以外の選択肢を与えてくれないことに、
子どもの頃から(今もずっと)疑問を持っているだけです。

しかも、何でか知らんがやたら高価なのよな、ランドセル…。
(保護者にとっては、たぶんそこが一番痛いと思う…)



【ちょろっと追記】
ランドセルの中の荷物重すぎ問題については、
これ絶対、成長期の子どもにとって良くないと思うんですよね。
特に、基礎体力のない小学校低学年の子どもには悪影響だと思うの。
保育園や幼稚園では重い荷物を背負う経験をしたことのない子が大半なのに、小学校へ入学したらいきなり何キロもの重い荷物を背負わされて、毎日学校へ何十分もかけて徒歩で往復する羽目になるのよ。
それが決まりだから、とか、誰もが通った道だから、とか言わず、せめて低学年の間だけでも、重量制限とかしてあげて欲しいよ…。
最近は置き勉(教科書等を持ち帰らずに学校に置いておくこと)が認められている学校もあるらしいけれども、それ以外に何か方策はないものかしらねぇ…。
例えば、教科書の完全デジタル化は、荷物は軽くなるけど教育効果としてはどうなのか、とか。
…これを考え出すと日が暮れて夜が明けるのでやっぱりやめます。さようなら。





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