金にしかならない翻訳、金にならないけど役に立つプログラミング
タイトルだけで多方面にケンカを売ってそうなので、まずこの記事タイトルの意味と背景について政治家並みに丁寧な説明(全部自分語り)をしたいと思います。ていうか記事内容それだけです。
私と産業翻訳
まず、私は去年まで産業翻訳者(本とか映像字幕とかじゃない、主に業務用文書等を訳する仕事)をやってました。で、その仕事やってて思ったのは、「金は稼げるけど、自分にとっては無駄で超つまんない」ということでした。
どういうことか説明すると、そもそも翻訳できるということは、原文の意味を理解できているということです。で、仕事なんでその原文を日本語に書き直すわけです。しかし、そもそも既に意味が分かっている文を日本語に直すというのは私個人にとっては無駄な作業なのです。なんでそんなことをやるかというとそもそも翻訳というのはそういう仕事なので当たり前です。
しかしながらこの仕事は私個人にとっては恐ろしく内容がありません。私がやっていた翻訳というのは他人が書いた外国語の文書を日本語に書き換えるお仕事です。
その上私が訳していたのは主に工業製品のマニュアルとかでしたから、「この製品はEUのナンタラ規格に準拠していてナンタラカンタラ」とか「この製品を不適切な用途に使って壊したら保証しねーからな」とか「電源入れたら緑のランプが点灯してドコソコの部品がこうなってああなって」とか「製品稼働中に危険エリアに立ち入るなよ、氏ぬぞ」とかそんな内容を延々と日本語に書き換えるわけです。少なくとも私にとっては何も面白くないわけです。
で、翻訳実績として自分が訳したものをバーンと大公開できるかというと、機密保持やらなんやらの関係でたいていの場合出来ないわけです。いや、詳細に調べればやっていいやつもあるんでしょうが、調べるのが怠いです。調べて公開したところで、もしもそれが私の誤解とか見落としとかで本当はダメでした、とかそんな状態になったら地獄なのでむやみに公開しないのが一番です。
というわけで、私個人にとっては翻訳というのは目の前の金以外特に得るもののない作業なのでした。時給換算すると大分美味しかったけど
私が外国語をやるときに重視するのはその言語を直接運用して何らかの成果を出すことですから、見たもの全てを日本語訳する仕事とはとてつもなく相性が悪かったのです。どうせ日本語を書くならnoteで有料記事を売る方が個人的には気分がいいです。(2024年現在、事実上無職なのに呑気に毎日note書いてるのはそういう背景もあります😪)
もちろん、翻訳の仕事を楽しんでやっている翻訳者の方も大勢おられます。が、私は彼らの仲間入りは出来ませんでした。
英語だけで全てを完結させよう-プログラミングに挑戦
そんな感じで日本語訳にフラストレーションを感じていた私にある種の転機が訪れました。
6年ほど前にとある国に移住しようとしたのですが、その国はフリーランスビザを出しておらず、フリーの翻訳者として長期滞在許可を得るのは難しそうでした。
ここでジョブチェンジを検討した結果、英語で全てが完結できる上に、どこの国でも現地企業に採用してもらえそうなプログラマーという仕事が浮上してきました。
そのような理由により、2020年頃からedX(海外大学の講義をオンラインで無料で受けられるやつ)を使ってハーバード大学が提供しているcs50シリーズ(コンピューターサイエンス)の講義を3年で5つ修了しました。(詳細は↓の記事の真ん中へんに書いてあります。)
はっきりと申し上げておきますと、これらの講義の課題はメチャクチャ難しかったものの(最初の2つが一番難しかったけど、これは私がプログラミング全然分かってなかった時期だからだと思う)、じゃあ修了したら即仕事出来るような実力がついたかというとそんなことはありませんでした。
これらのコースはとっかかりとしては最高ですが、問題はコースが終わってからです。どれだけ自分で何かを作れるか。このあたりは別途記事にするかもしれませんが、ある意味語学学習とも通じる部分があります。「単語や文法を一生懸命やって試験の点数を一生懸命上げてるけど実際には英語使えません」というのは「プログラミング課題は解けたけど方向性を教えてもらえないと自分では何も作れません」と言っているのに近い気がします。
ちなみに、自作という点においてはAIが一番えぐいです。私もこれまで自分でゼロからAI作ろうとしてまぁ大体序盤で詰んでます。cs50コースは基本的に卒業制作として自分でプログラム作って提出するんですが、AIコースだけはこれがありませんでした。アレはそういうことだったのか(白目) ていうか私絶対AIに向いてない
(今のところ)1ドルにもなってないけど役には立ってるプログラミング
私がプログラミング学習を始めて早4年経ちました。この間、段階的に翻訳の仕事を減らしてプログラマーとして英語圏で華々しくデヴュー・・・するつもりだったのですが、プログラマーとしての仕事をどうやって得るのかよく分からずうちゃうちゃしてるうちに仕事の削減だけが大成功を収めてただの無職になってしまいました😂
そんな感じで銭は1ドルも稼げていないのですが、プログラミングには翻訳と異なり、金にならなくても私に利点があります。
というのも、自分に都合のいいアプリを自作できるからです。
例えば、私がこのアカウントで初めて書いたnote記事↓でも思い切り自作プログラムを使っています。
他にも、スキャンした画像を全部90度回転させるとか手作業でやったら頭おかしなるわみたいな単純作業も5分くらいで書いたコードで一瞬で終わったり、文書ファイルブチ込んだらその文書中にある既習単語を全部マークしてくれるアプリを作ったりと自分の都合で超絶カスタマイズしたプログラムを作れるので便利です。
オンラインにもそういったツールはあるのかもしれませんが、いちいちインストールしたりライセンスが云々とか情報流出がどうのとかめんどくさいので自分で作った方が速い、という場合が多々あります。
私は英検の勉強は基本しない主義ですが(してた時期もあったけどその時受けたやつ全部不合格だったぜ!)、もし英検1級の勉強をしなければという状況になったら確実に実践経由で勉強できるアプリを自作します。
結論
ぶっちゃけ自分にプログラマーの適正がなさそうなことはこの4年くらいで大体わかってしまったのですが、かと言って翻訳に戻る気もなく、noteで流行ってる外国語のコーチとかそういうのも何か違うし(個人的に語学は他人の指図でやるものという認識がないです)、そうこうしてる間にChatGPTさんが登場したり不景気になったりで巨大テック企業ですら万単位のレイオフをする時代になってしまいました。
ワイの人生明日はどっちだ\(^o^)/
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