見出し画像

イモづる読書【その107】 ・・・「ライターズ・ジャーニー」のボグラ一と同行二人

クリストファー・ボグラーの著書は、2系統です。
日本語版の題名がバラバラでわかりにくいので整理してみました。

ボグラー単独の著書・・・
『神話の法則』(ライターズ・ジャーニー)系
原題は、「THE WRITERS JOURNEY MYTHIC STRUCTURE FOR WRITERS」
直訳すると「ライターのための神話的構造」でしょうか【シランケド】

デイビッド・マッケナとの共著「物語の法則」系
原題は、「Secrets of Structure and Character」。直訳すると「構造とキャラクターの秘密」でしょうか【シランケド】

ボグラー単独の著書・・・ライターズ・ジャーニー系
『神話の法則』
『作家の旅』の関係
『作家の旅』(米国2020年刊、日本版2022年刊)の原題は、The write's Jou ey: Mythic Structure for Writers 25th Anniversary Edition』です。
日本語版の題名では分かりにくいのですが、原題で見れば一目瞭然、『神話の法則』(米国2000年刊、日本版2002年刊)に大幅増補改訂が加えられた「刊行二五周年記念」版です。

デイビッド・マッケナとの共著「物語の法則」系・・・
『物語の法則』『面白い物語の法則』(上下)の関係
物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術』は 単行本 で2013年刊です。
面白い物語の法則〈上下〉 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術』は 新書版上下2巻、2022年刊です。Kindle版もあります。
原書は同一で、いわば新訳といったところです。

このようなことから、
まだ読んでいない方は、『作家の旅』と面白い物語の法則』を読めば良いということになります。
『神話の法則』は読んでいる、持っている人は、『作家の旅」をコレクションに入れて方が良いでしょう。


なぜ、25th Anniversary Edition(刊行二五周年記念)版か、わかりませんが【数え年か?】大幅増補改訂です。
大きな違いは「旅の地図」に「仲間」が追加されました。
『神話の法則』では、マ ッ プ 3ーヒーロー(英雄)、マップ 4ーメンター(賢者)、マップ5ーシュレスホールド・ガーディアン (門番)、マップ6ーヘラルド (使者)、マ ッ プ 7ーシェイプシフター(変化する者)、マ ッ プ 8ーシャドウ (影/悪者)、マップ 9 ートリックスター (いたずら者)の7項目ですが、
『作家の旅』では、「1 英雄」、「2 師 /老賢者」、「3  戸口の番人」、
「4 使者」、「5 変 身 す る 者」 、「6 影」、「7 仲間 」、「8 トリックスター」です。

『作家の旅』の旅のステージは、
旅のステージ(ステージ・オブ・ザ・ジャーニー旅の舞台)
ステージ1 日常世界
ステージ2 冒険への誘い
ステージ3 冒険の拒否
ステージ4 師との出会い (賢者との出会い)
ステージ5 最初の戸口の通過 (第一関門突破)
ステージ6 試練、仲間、敵
ステージ7 最も危険な場所への接近
ステージ8最大の苦難 (最大の試練)
ステージ9 報酬
ステージ10 帰路
ステージ11 復活
ステージ12 宝を持っての帰還
( )内は『神話の法則』
以上のように、大筋は変わっていません。

旅を振り返っての「エピローグ」は大幅に加筆されました。
また、巻末に「付録 物語の続き」
重要な取引は何か?、物語は生きている、極性、カタルシス、体の知恵、
すべてはバイブスだ。、道を信じよ
が加わりました【まだ、読んでない、ゴメン】


一方、『物語の法則』『面白い物語の法則』は内容は同じですからいうことはありませんが・・・
違いといえば、電子書籍版が出たということです。『物語の法則』はA5判の単本でまずまずの厚さでかさばります。オススメは電子書籍版です・・・
と、いいながら・・・入手したのは新書版です【うん、ほんまやで】

公共交通機関で移動中に10インチのタブレットを引っ張り出すのに躊躇する時に、文庫本や新書は最適です。
昼間っから小説を読む習慣がなく、移動中はHOW TOモノや実用書です。
この手の書籍では、「アリストテレスの詩学」や「千の顔をもつ英雄」ですが

両方とも文庫で「アリストテレスの詩学」は薄くて「千の顔をもつ英雄」は
分厚い・・・この本の共通点は、コテンと眠れる【うん、ほんまやで】

これからは『面白い物語の法則』の新書版も持ち歩こう・・・
そして、この書籍を手にして、最初に読んだのは・・・勝手知ったるナントカ・・・で、
第6章 すべては「覚書(メモ)」から始まった・・・『千の顔をもつ英雄』実践ガイド
から、読み始めた・・・
それに続いてのイモづる読書は、『千の顔をもつ英雄』「第4章 鍵」・・・究極のヌケ読み【うん、ほんまやで】

クリストファー・ボグラーの著書のもう一つの楽しみ

師匠のキャンベルの著書『神話の力』『千の顔をもつ英雄』へさかのぼれること、さらに『ヒロインの旅』・・・この3冊はイモづる読書オススメです。
おまけに、『英雄の旅 ヒーローズ・ジャーニー 12のアーキタイプを知り、人生と世界を変える』が次席候補です。

さらに、ユング派心理学者のロバート・A・ジョンソンの男性心理学に関する著書『He 神話に学ぶ男の生き方』、女性心理学に関する著書『She神話に学ぶ女の生き方』、『現代人と愛— ユング心理学からみた『トリスタンとイゾルデ』物語』
などが、参考文献です。

まとめ

ボグラーの2冊の著書から導かれたのは、ジョーゼフ・キャンベルでした。
ジョーゼフ・キャンベルには20冊ほどの著書があるようですが、ボグラーの著書でくり返し引き合いにでされる、『千の顔をもつ英雄』を入手!
続いて『神話の力』を電子書籍で入手しました。

〈英雄〉は〈戸口の番人〉の信号を読むことを学ばなければならない。ジョーゼフ・キャンベルは『神話の力』のなかで、日本の事例を使ってこの発想を見事に説明している。日本の寺では、恐ろしげな魔神の像が入口を守っていることがある。一見すると、像が片手をあげているさまは、警官が「止まれ!」と言うときの身ぶりと同じに見える。だが、よく見ると、像のもう片方の手は、入口を入るよう招いている。つまりこれは、外観だけ見て意欲を失うような者は〈特別な世界〉には入れないが、表面の印象だけでなく、内なる実体を見ることができる者は喜んで迎える、というメッセージなのだ。

『作家の旅』より

『千の顔をもつ英雄』は文庫版で、電子書籍化されていません。
『神話の力』も文庫版がありますが、電子書籍版があります。
しばらくは、ボグラーそっちのけで、キャンベルに集中していました。
特に、『神話の力』がお気に入りです。



























この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?