見出し画像

アフリカで本気のゴミ拾い活動を始めます!

アフリカで本気のゴミ拾い活動を始めます!


はじめまして。

「SUNNU plastique(スニュプラスチック)」代表の、杵淵ちひろです。
日本で西アフリカの伝統楽器コラを演奏しながら、セネガルと「街をキレイにするプロジェクト」を始めました!
日本人とセネガル人一人ずつで始めた同プロジェクトは、今では7人の日本人メンバーとセネガル人メンバー6人の計13人の仲間とともに、セネガルのゴミ問題に取り組んでいます。


セネガルの現状

セネガルは、アフリカの最西端に位置する国。

現地を訪れてまず驚くのは、道端に散乱するごみの多さです。

私のパートナーや大切な家族が暮らす場所。
キレイだったら良いのに。。。
そう思った事がきっかけで、パートナーに話をしてみました。

「あなたや、家族が住む街をキレイにしたい。最初は難しくても、いつかみんながゴミを捨てなくなれば、たくさんのハエも減るだろうし、捨てられたプラスチックの上で腐る水の匂いや、水たまりから生まれるマラリアを媒介する蚊の発生も減るかもしれない。」

素人考えではありますが、こんな話をしました。
これを聞いたパートナーの答えは、
「それはとても良い活動だと思う!やってみよう!」でした。

SUNNUplastiqueはこうやって、代表の杵淵がセネガル渡航から帰国してすぐの2022年2月に立ち上がりました。


〜ごみが増え続ける2つの理由〜


「セネガルのポイ捨て文化」

セネガルのごみ問題が深刻化している最大の理由は、彼らの「ポイ捨て文化」です。

街の一角に散乱したごみ。不衛生で悪臭を放つ
道脇に追いやられ、存在すら気に留めれないごみも
玄関周りにもゴミがチラホラ

これらは自然分解されないため、ポイ捨てされれば増えていく一方です。放置されたビニール袋の上に雨水が溜まり、やがて腐敗して悪臭を放ちます。

排水溝もごみだらけ
紙コップやペットボトルが混在する

昔は落花生の殻やバナナの皮などが多く、自然分解されていました。
だから、ポイ捨てでも問題なかったのです。

しかし現在、街中に落ちているのはペットボトルやレジ袋などの、プラスチックごみがほとんど。

ポイっと捨てるものが、自然物からプラスチック製品に変わった事で起こっている現実です。

海辺に放置された椅子やポリバケツ、食品の容器

首都ダカールは海の広がるビーチ観光スポット。

それにもかかわらず、海へたどり着くまでの道中が、耐え難いほどひどい臭いを放っていました。

満潮時にはゴミも波にさらわれていく。

マイクロプラスチックが生体に及ぼす影響はまだ解明されていないけれど、生態系を崩す可能性も示唆されており、海に流れ出て行かない様に未然に食い止める事が「今」私たちにできる事なのです。

子どもたちを連れ、ヨフの海へ。
地引網をするセネガル人男性

また、セネガルにはヤギや羊などが人間と共存しています。

街をウロウロしている動物たちが、誤って飲み込む危険性も非常に高いと考えられます。

ゴミの中から食べ物を探す姿も見られる

「機能するゴミ処理場がない」

セネガルにはゴミ収集場「なるもの」は存在しますが、日本のようにごみを焼却するというシステムはありません。
さらには海外からの廃棄物も輸入しています。

つまり、収集場に運び込まれたごみはどんどん上乗せされてごみ山が高くなる一方です。ここではセネガル人がお金になりそうなごみを探すか、有害物質を発生させながら燃やすしかありません。

今後の目標

セネガルのごみ清掃活動を活性化

2022年2月、初めてセネガルの人びとと協力してごみ清掃活動を行いました。私は帰国していたので、参加者への軽食代等の資金援助という形で関わりました。
参加した地元の少年が「街がきれいになって、心まですっきりした」と、感想を述べる場面も。

SUNNUplastiqueセネガルメンバー主催、清掃活動の様子


活動後のみんなの清々しい笑顔を見て、
すぐにでもゴミ清掃を定例化したかったのですが、実際にはプロジェクトの始動に1年かかりました。
それにはある理由がありました。

現地の人びとの仕事につながるように

街をキレイにする活動が良い事と誰もが思っている反面、実は、ゴミに溢れた街での暮らしが当たり前のセネガルの地元メンバーが「お金につながらない清掃活動に意義を見いだせない」といった思いを、少なからず抱えているのも感じていました。

最初は「街をキレイにしたい!」と意気込んでた彼らでしたが、プロジェクトについて話合えば話合うほどに意見がなかなかまとまらず、時間が経つにつれて、

「僕たちがゴミを拾ったらいくらもらえるの?」
「僕たちがタダでゴミを拾って得をするのは、良い事をしていると評価される日本人でしょ?」

そんな声も聞こえるようになって来ました。

私たちにとって街にゴミがない状態は普通の事で、街の清掃という仕事もたくさん存在している為、誰かがいつもキレイにしてくれています。

ただ、セネガルの状況はそうではなく、
また、彼らにとってはポイ捨やゴミが散乱する環境は日常なのです。

それには根深い理由がある事もわかりました。

セネガルの平均月収は19000円と言われていますが、それ以下の生活をしている人もいます。

私がセネガルに行った時、この月収に見合うような物価ではなかったと感じます。

生活が苦しいと言う声をたくさん聞きます。
そして、それと同時に「お金をくれ」という声も何度も聞いています。

お金の代わりにお金を稼ぐ為のアイデアを伝えても、「元手がないからお金をくれ」という話をされて頭を抱えた事も何度もあります。

お金が無限にあるのなら、あげ続けるのも一つの案かもしれません。
それで彼らが幸せならば。

でも、彼らが欲しいという「お金」を支援できたとしても、それは本当に彼らが欲しいものなのかどうか?パートナーや、現地メンバーの話を聞いていてもモヤモヤすることがあります。

「お金が欲しい」その先には、
【自分らしく生きたい】この気持ちが根底にあるように感じるのです。

生活を安定させ、充実させ、自分で人生を作り上げる。これを望んでいるのだなと感じる事が多々あるのです。

日本にいる私と同じです。

一時的にお金をもらう事は確かにとても助かりますが、生活のためにもらうお金は、使ってしまったらそれまでなんです。

実は私は、シングルマザーとして派遣社員をしながら子供二人を育てています。正直生活には余裕がありません。2年前のアフリカ渡航は、どうしてもアフリカにルーツを持つ次女にアフリカでの暮らしを体験させたかったという思いが強くあって清水の舞台から飛び降りる気持ちでした。

まずは生活を安定させたい、その気持ちは痛いほどわかります。

そうは言っても結局のところ、東京に暮らしている私は恵まれているのだと思います。ここでは、仕事は職種を選ばなければすぐに見つかるので、好きな事、やりたい事に挑戦しながらでも、生きる事が出来ています。

そう出来るのも、だれかがいつも整備してくれているから。だから、自分の事に集中出来る環境がここにはあるのだと感じました。

日本とは違う環境でも、想いは同じ

仕事の話で言えば、セネガルは人口と受皿になる企業の割合が見合っていません。その為に、自分で小売業等を始める方も多くいます。でも、小売は元手も必要だし、そもそも売れなければ稼げないし…小売の世界も甘くはありません。
パートナーとチャレンジした事がありますが、利益が少ないためにあっという間に全てが生活費となってしまいました。

また、SUNNUplastiqueには若手ミュージシャンも参加しています。
彼らはグリオと呼ばれる、生まれ持って音楽をする家系に生まれた人たちで、音楽を生業とします。
ただ、昨今ではこのグリオもたくさんいるので仕事は多くありません。
コロナが猛威を振るっていた頃には、セネガルもイベント禁止、集会禁止と、かなり厳しい状況でした。
そして、その多くはない仕事を勝ち取る為には日々グループでの練習を必要とします。毎日のように練習をしています。
そもそも会社や時間給での勤めが難しい理由は、ここにもありました。

日本人からすると、生活が出来ないなら音楽は辞めて稼げる仕事をしなさいよ!と思ってしまうと思いますが、彼らを代弁するならば、音楽家として生まれたからには音楽で稼ぎたいのです。

生活を安定させて自分らしく生きたい気持ち、これは日本もセネガルも同じだと感じました。

セネガルの伝統楽器「コラ」を演奏する私
アフリカの人たちには、
15年間の関わりの中でたくさんの事を教えてもらいました

これからの課題

私自身の生活に余裕がないのであれば、このプロジェクトも諦めるしかないか…そんな風に今の今でも葛藤は続いています。

でも、動かなければ未来は変わらない。

セネガルチームのニーズを満たす方法はないか…
まずは彼らの生活を圧迫させる事なくゴミ拾いを支援出来る方法はないか?と、日本人チームで模索しました。

その結果!すごくシンプルですが、
「出来る事からとにかくやってみよう!」
ということになりました!!!
そして、今までは「ゴミを拾うだけ」としていた活動内容を少し変えて、新たな企画をセネガルチームに話しした時に、やっと彼らの目も輝いたように感じました。

ここに至るまでに、

「街がキレイかどうかは、街の人たちは気にしない」
「それよりもお金を稼げる方法を探す方が重要」

というような事も言われて、

「じゃぁ、このプロジェクトの意味はなんなんだ?」

と頭をトンカチで思いっきり殴られたような感覚にもなりました。

ただ、言われた事、これも事実なのです。

この事実をいつも胸に、セネガルチームと一緒に明るい未来を夢見て頑張ってみようと思います。

いつか終わってしまうかもしれないお金をあげるだけの支援ではない、お金を生むための仕組み、稼ぐ為の仕組み、自分らしく生きる手助けとなる仕組み作りを、セネガルチームと一緒に模索しながら、前に進みたいと思っています。

【1+1=∞】

上記はSUNNUplastiqueのモットーです。
一人では出来ない事も二人でやれば出来る
その可能性は無限大だと信じています。

13941km離れた場所に暮らす、私たちの挑戦を
暖かく見守っていただけたら嬉しいです。

最後に

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

まだまだ始まったばかりの小さなプロジェクトではありますが、現地のみんなと意見交換しながら、プロジェクトに賛同してくれるメンバーを少しずつ増やして行きたいと思います。

継続して活動していく為にもSUNNUplastiqueでは、ご支援していただける方を募集しています。
※ひとくち2,000円〜何口でもありがたいです。
2口ごとにダカールの廃プラスチックから作られたアップサイクルトレイを1枚プレゼント致します。(直径9cmの小トレイです)

セネガルの廃プラからアップサイクルされた美しいトレイ
アフリカのパワーが伝わってきます。

◇募金用BASEは下記より
※銀行振り込みご希望の方はお知らせ頂けましたら対応致します。

※一口用は下記より

https://lakora.base.shop/items/74709069

頂いた支援金は、ゴミ拾い活動の後の食事支援や商品制作費とさせて頂きます。
セネガルでは皆で一つのお皿からご飯を食べる習慣があり、そうする事で親近感が生まれます。団体としての結束力を高める為にSUNNUplastiqueでは活動後の振り返りも含め、清掃活動後の食事をサポートしたいと考えております。


どうぞよろしくお願いいたします。



インスタのフォローもお願い致します!
https://instagram.com/sunnu_plastique?igshid=YmMyMTA2M2Y=


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?