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息子の春も開始。

たまには自分とこの写真を載せようと思って、うちの猫(16歳)。毛並みが絨毯。

さて。息子の春も開始の兆しを見せております。改めまして我が息子、現在地域の小学校4年生(春から)に進級を控えております。小学校入学時には就学相談で支援学校判定が出て、その後不服申し立てにより支援学級判定となり、現在の小学校への進学となりました。

そこから3年。

息子は自閉症スペクトラムであり、たぶんADHDであり、知的障がいも兼ね備えています。IQは分かりませんが判定はA2であり、まあまあ重めの知的障がいなんじゃないかなと思います。それでも地域の小学校ですくすくと育つことが出来ています。

なぜわが家が特別支援学校を選択しなかったかという理由は、いくつかあります。

①地域の小学校の内情を知っていた。

長女が次女より6歳年上というのもあり、地域の小学校での6年間をどうやって過ごすのかという中身を親であるわたしたちが知っていたというのもありました。知らなかったらもしかすると、役所の人たちの言われるままに特別支援学校への判定でそのまま素直に進学していたかもしれません。

②地域の小学校の特別支援学級の内情を知っていた。

長女がずっと通っていた際に、運動会や音楽発表会、様々な学校行事の中で、障がいのある子どもたちがどういう支援を受けているのかを目の当たりにしていました。先生たちの支援のやり方などについては、私も良く分かっていない部分はありましたが、長女が話す「特別支援学級の子どもたち」の概念を聞くと、「出来ない子たち」「手のかかる子たち」という認識として学校で周知されているわけではない(いつも新年度になると必ず、支援コーディネーターの先生が校内で特別支援学級のことについて、広報して回ってくれます)と思えたので、なら勝手知ったる学校で育ってほしいなと思った次第です。

③地域の子どもとして育てたかった。

わたしは地域の人たちとのお付き合いがあまり上手ではありません。子どもを産んでもあまり地域の活動に積極的に参加するタイプではないし、子ども会なんて恐ろしいと思っています。でも、現在住んでいる地域は「コミュニティスクール」という制度を取り入れており、そこで暮らす地域の人たちの力や、保護者の力、学校の力を合わせて学校運営を行っている現状がありました(その成果を、近年文部科学省に表彰されたという実績もあります)。子どもたちの将来的なことを考えると、親だけが子どものことを知るというよりは、地域の目で子どもたちをはぐくんでほしいという思いが強かったので、地域の小学校を選択しました。


そのおかげで恩師にも出会えましたし、子どもたちもすくすくと周りのお友だちの中で成長していったし、いいこと尽くしだと思っています。もちろん、少人数による特別な配慮を得られる特別支援学校も、とても素敵な環境だと思っています。大事なのは「何のためにそこを選んだか」ということだと思うし、「その選択に自信を持つ」ということもあるし「いつでも振り返りながら、その時の最善の策を考えていく」ということじゃないかなと思っています。

まあそこで息子ですよ。

昨年度から色々と(家から脱走したり、学校から脱走したり、いろいろといわゆる手のかかる行動をやらかす息子ですよ)あっていたので、学校長から「ご両親ともしっかりとつながりたい。今後も継続的に、息子君のためにより良い環境を設けていきたい」という提案があり、昨年度末から定期的に学校での会議を行っています。

昨日は、新年度早々ですが新しいクラス担任(交流学校・支援学級)との顔合わせを行いました。その中で感じたことは様々なのですが。

・息子のことを考えて(後は学校での安全策も考えたんだとは思うが)教師を男性で固めてくれた。

これはありがたい。性別的なところがどれだけ関係あるの?と思いますが、うちの息子の場合は、大体の場合女性による支援があまり有効でないことが多くあります(母含む)。これは夫が見る息子と私が見る息子にも差があるということもあり、それを学校に何となく伝え続けていたところの結果じゃないかなと思っています。

・コロナ禍ということもあるけど、息子のことを考えて(その他大勢の生徒の安全も考えたんだとは思うが)リモートでの授業参加も結構取り入れてくれている。

息子は人が大好きです。クラスメイトのことも大好きです。人との触れ合いも大好きです。大好きなあまり、執着してしまう行動に出てしまうことがありんす…。その行動がヒートアップし過ぎている傾向があるため、交流学級にあまり上がらず、支援学級で過ごすことが多かった年度末なのですが、その中でも例えば、息子にとっての刺激が強すぎると思われる活動の時は、「参加しない」という選択肢ではなく「我慢して参加させる」という選択肢でもなく、「リモートで参加する」ということでした。

細かく言うと、出しものの時に息子と同じチームの少人数のクラスメイトが支援級のクラスに下りて来てくれて、一緒に活動をしてリモートの画面で映してみんなで見る、みたいな活動の機会を増やしてくれたのです。

これってひとつの可能性!と私は結構感激していました。もちろん、みんなと一緒に同じことができたほうが良い!って思うかもしれませんが、刺激が強いとしんどくなったりハイテンションになり過ぎて本人が困ったりすることが多いと、結果的にはどちらにとっても良い気持ちが残らなくなります。

ひとつの配慮の形なんだなあと思って、先生たちには感謝です。


来年度もそういう、「息子のことを考えての配慮」をたくさんしてもらえると思っていますし、それが、息子だけではなく、誰にとっても配慮してもらえるのが当たり前な、優しい学校であってほしいなあと思います。