アニメ BLEACHが面白くない理由

ただでさえ話のストーリー展開や描写の問題など、言葉で語られる部分の多くが回想の多いBLEACHという作品。

刀を持った真剣勝負の殺し合いの途中で、脇見やよそ見をするような阿呆は普通は居ない。

実際の戦争だったら即死決定の内容でり、自分達の考える正義の議論のようなものを戦闘中に相手(敵)に押し付けて問うセリフのやり取り。

緊張感を表現する割りに、全く緊張感のない支離滅裂な部分がある事を誰も揶揄しない。

展開がワンパターンであり、プロレスそのものなんだよ。

どちらかが攻撃して、どちらかが攻撃の受けに回るというスタンス。

喧嘩の最中に、ご託を並べて相手を殴るチンピラの喧嘩のような展開。

幼稚とか底辺とかを通り越して、世の中を全く知らない上に、自分が考える理想の押し付けのような部分が多岐に渡り表現されてる。

漫画だと、そこまで違和感を感じない部分もアニメだと最悪の編集が随所に見られる。

間を短くする部分を長くとり過ぎており、尺の関係なのか、余計な描写が盛り込まれており、作品自体の原稿の少なさから、本来なら漫画で7話分くらいの量を20分に凝縮できる為、アニメではドラゴンボールの終盤の面白くもなんともない描写の連続が続く。

145話以降の20話近くでは、まともにアニメを観たいと思わなくなる。

視聴者が映像を観て、こんなにストレスを感じるアニメも珍しい。

普通の話なのに、嫌悪感の連続する表現が多いのも「スタジオぴえろ」の編集が下手過ぎるからだろう。

漫画にはない違和感が増長してる部分は、アニメの編集方法と声優のアフレコの問題もあるのだろう。

ギャグコメディでもないマンガに、無理やり笑いの要素を詰め込もうとして、逆に笑えない部分や面白みに欠ける部分が増えてる。

声優の方々が、作画イメージの半分以上を壊してる気がする。

間の取り方やどうでも良い描写を長く見せようと、30分枠のアニメを無理やり伸ばし、一々セリフを盛り込む意味が分からん。

同じような漫画であっても、ブラック・クローバーでは編集が下手であっても嫌悪感を感じるほどの違和感をアニメに感じることはない。

つまり、作画自体の描写は綺麗だけど、内容的には駄作の作品を無理やりテレビの放送用に時間を引き延ばし、放送作品にすることの弊害のようなものを感じる。

元の原画がアニメに向いてない作りの作品なんだよね。

昔からマンガの作品は面白いけど、アニメにすると全くダメになる作品があったりして、特に「斉木楠雄のΨ難」など、漫画のイメージを勝手に壊す編集というのが存在する。

戦いの最中にセリフを入れ過ぎるのは、NGという事が分かってない。

中国の戦国ドラマの三国志あたりを見れば分かると思うけど、昔の人達が一騎打ちを行なう場合、習わしとして戦う前に名乗りを上げて敵を向かい入れるという礼儀が存在する。

戦いが終わった後で、相手が負傷して逃げる際などに捨て台詞を吐くか、追い詰めた側がとどめを刺す際に、相手に最後の言葉を投げ掛けるのが一般的な描写の表現方法だったりする。

特に、BLEACHという作品では、敵に対し表情が臆した表現が頻繁に使われたり、最強の敵に何度もぶつかっているにも関わらず、戦い方を忘れてるような表現が多用され、プロレスの試合そのものを思わせる部分が濃い。

プロレス興行の場合、挑発するにしても戦っている最中に罵倒の連続などあり得ない。

威勢を張る為の怒鳴り声や張り声はあっても、長々と世間話のような会話を決闘中にやり取りする人は普通はいない。

不良のカツアゲくらいのものだろう。

広島の安芸あき出身らしいので、そういった育った環境が影響してるのだと思う。

喧嘩では怒鳴り合う奴は居ても、殴り合いの喧嘩で世間話をしながら殴り合うヤツって相当に珍しいんだよね。

アニメを130話くらいまで観てる内に、このアニメは観る価値がないと思わせてしまうのは、声優の使い方だったりする。

本来なら短い間で流れる時間の描写を背景の流れなどで長く見せる手法などは、映画では普通に見られる表現方法だけど、漫画家になる前に映画などの表現を余り観てない人の映像作品に仕上がっている。

迫力のない仕上がりになる。

実際に刃物で刺された人を見た事がある人なら分かると思うけど、靭帯を切断されると、小さなが怪我であっても手や足は動かなくなる。

キングダムや BLEACH の描写では、致命的な手足の怪我を刺された後も普通に回復してしまうのが、あり得ない話だったりする。

36年前に一緒にマグロ漁船に乗船していた静岡の人が若い頃に泥棒に入り、体を17箇所も刺されて警察病院に入った人が居たんだけど、その人の傷に致命的な怪我があって、腹部や脇腹の傷は治るけど、手足の腱を刃物で切断すると力が入らなくなるという事で、喧嘩の素人に刃物で刺されるとヤバいという話を聞いた事がある。

今の70代くらいの人達は、喧嘩する際に刃物を持って喧嘩をする人が多かったらしく、足をびっこ引いて引きずる歩き方の人達が多かった。

マグロ船でデッキ上で包丁を持った喧嘩を3回ほど見たけど、36年前の当時37歳や38歳とかの年齢の人達は、よく刃物を持って喧嘩してる人達がいた。

殺人の罪で刑務所を出所して乗船してる人も居たので、包丁を持つと危ない人も居たりした。

包丁を持った相手に、当時の主縄おもなわなどコールタールで13mmほどの縄を染めたものを使っており、漁に使用して硬くなった主縄を鞭のように使って、包丁を持って暴れてる相手の刃物を縄で振り落としてる達人みたいな人が居たな…

鞭だよね。

BLEACH に話を戻すと、クレイモアのような大刀を持ったスタイルで最初の方は描かれている。

大体の日本刀(大刀)は、刃渡り70㎝前後であり、95㎝くらいの長さが一番持ちやすく扱いやすい長さになってる。

BLEACHを観てると分かるけど、刀を鞘に納める際の向きも逆だし、剣道を全く知らない人が刀を使ったマンガを描いてる。

そもそも日本刀で人を斬れる人数は、7~8人も斬れば刀が変形して切れなくなる。

一つは、人間の脂肪による油分で刃先に脂がまとわりつく事で、刃物は切れ味が悪くなる。

僕らがマグロ漁船でマグロを解体する時など、3体のマグロを解体すると油分でビニール手袋が硬くなり、手袋が破れるくらいの脂肪が付いてる。

それくらい脂肪が多い生き物を斬ると、刃物は切れなくなる。

逆に、サメなど油分の少ない魚類の場合は、サメ肌は砂みたいにザラザラしてるけど、豆腐を斬るようにスパッと切り裂く事ができる。

包丁でサメを殺すのは、意外と簡単だったりする。

サメは、頭の部分を最初に切ると胴体を動かせなくなる。

次にあごの部分を両側から斬ることで嚙む力を削いでおけば、人を噛むことが出来ない。

その後に胸鰭むなびれ背鰭せびれ尾鰭おひれを切り落として、胴体は捨てるのが一般的。

BLEACH は、刀で人を斬るという漫画を描いてる割りに、致命傷となる人の弱点を斬るという描写がない。

体のあちこちを切り刻むような、無駄な描写の連続だったりする。

剣道を習った事のある人なら中学生以下は絶対にやってはいけない禁じ手に、咽への突き技が禁止されてる。

子どもの頃に習っていた剣道で、小野派一刀流(明新館)では、そういう風に教えられた。

僕や僕の兄は、最初は適当に剣道をやっていて、普通に突きもOKだと思っていた。

小学生の練習試合で突き技で目上の人の喉を突き、道場で問題になった。

試合をやる前に教えてくれないから、突き技はやっても良いと思っていた。

子どもはダメというルールがある事もやった後でダメだという風に言われ、禁じ手として反則を取られて負けるという苦い経験のジンクスになってる。

昨日も書いた内容にも槍の話が書いてあるのだけれど、槍や弓矢というのは、刺さるだけで致命傷を与える。

つまり、刃物の技で最も有効な手段は、打突では咽の部位を突くのが、人の最も弱点となる部分であり、その為、中学生などの剣道では禁止されてる。

剣道の攻撃で、咽への打突後に押し返して面打ち、または袈裟懸け斬りを行なうのが殺人を行う侍の斬り方であり、この基本を知ってるか知らないかで実践の剣術は大きく変わる。

つまり、スポーツの剣道と、自衛隊などで習う人を殺す為の訓練で使用される銃剣術の突き技や足を使って胸部の脇などを強く踏み付ける蹴り技など、剣道にも蹴りが存在する事を知らない人が多い。

スポーツでは禁止されてるけど殺し合いの場合、突き倒して首を攻撃するのは敵を動けなくする手段の一つであり、そうした表現の方が刀剣の連打よりも有効的な技だと言える。

ヨーロッパでは、短い投げ槍を盾の後ろに数本差して戦闘するスタイルがあったように、日本では槍と刀を持った兵士の突撃が、戦争の一つの戦術として存在してる。

この戦術に関しても、実際に日露戦争の頃までは、有効な戦術として世界中で使われていた戦術になる。

突撃を有効にする為に戦車が考え出された。

こうした戦争に使われる突撃というアサルト・ライフルの名称にもなっている突撃攻撃が意味するものは、剣術けんじゅつ槍術そうじゅつの基本とも言える。

そうした基本的な剣術を全く知らない人が書いた棒きれを振り回してる子どもの喧嘩のような描写のマンガを見るに堪えない。

小学4年生の頃まで家の裏に製材所があったので、よく木を加工した残りの端切れを使って、チャンバラごっこで弟や従弟達と切り傷を作って遊んでたけど、まさに子どもの遊びそのもの描写なんだよね。

幼稚な子どものチャンバラごっこをマンガにしたのが、BLEACH という漫画そのものだと思った。


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