赤染衛門と大江匡衡
今日「公任さん」を更新しようと思っていたのだが、新キャラのキャラデザなど考えてたら時間がなくなってしまったので、更新は明日に延期。
今日は、せっかくなのでその新キャラについてちょろっと。
良妻賢母な歌人、赤染衛門さんです。
百人一首では、「やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな」という歌が採用されています。
赤染衛門といえば、夫の大江匡衡と「おしどり夫婦」ということが有名。『紫式部日記』では、赤染衛門が何かにつけて夫の匡衡をプッシュするので「匡衡衛門」と呼ばれていた、なんてことが書いてあります。
しかし、どうも最初から相思相愛だった訳ではないらしい。
『古本説話集』によると、若いのに学者で醜男匡衡との結婚は赤染衛門にとっては望まぬものであったらしく、匡衡に対してめちゃめちゃ冷たかったらしい。それでも匡衡の方は赤染衛門が冷たくしても、どんどん好きになったらしい。でもあんまり連れないので、ちょっと悲しくなったらしい。かわいい。
それでも、匡衡が尾張守に任命されたら赴任先に一緒に下向するなどして、だんだん仲が良くなっていったようだ。はっきりとしたきっかけが書いてある文献を私はまだ見つけていないのだが、大江匡衡は学者としてかなり優秀な人で、漢詩はもちろん和歌も詠める人だったので、月日を経て、そういう内面の魅力に絆されていったのかなあなんて思う。
ちなみに大江匡衡は……不名誉なことだが、当時の感覚だと醜男だったらしい。『十訓抄』には「痩せていて背が高くて、怒り肩」であると書かれており、独身時代、若い女房たちに見た目から侮られてからかわれたという説話がある。ちなみに、からかってきた女房たちには学力できっちり反撃している。スカッと説話なので、またちゃんと紹介したい。
と、いうわけで、今回はとりあえずここまで。
明日はちゃんと更新できるように頑張ります!
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