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福井さんのお手伝いに行って、話して、感じたこと(3/24)

今日は福井さんの畑のお手伝いに行ってきた。

お手伝い内容は、牛のうんこ💩撒きと水路づくり。

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牛の💩。うんこを集めて、藁を混ぜて発酵させる。発行させたうんこは臭くない。軽くなる。発酵させたうんこを軽トラに乗せて畑にもっていって、畑にまく。

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耕運機で土をかき混ぜる。という作業。

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うんこをまくのとまかないのでは、作物の出来が全然違うらしい。そんなことあるかいな、と思いつつ、まあ江戸時代からうんこを使う、という伝統はあるわけだから、そうなんだろうな、と。耕運機初めて使ったのだけど、土がふかふかになる。でもこれだけで20万位するらしい。

あとは。

鍬で水路を作る作業。福井さんの畑は下に粘土層があって、水はけが悪い。水路を作ることで水が流れていくんだって。粘土層は固くて手だと掘れないので、ドリルで粘土層をぶち抜いていく。

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ほり終わった後。

福井さんはたくさん写真を撮ってくれるから、写真が充実する。(笑)

今日午後だけだけど作業して思ったのは、農業は地味だということ。

福井さんが「農業地味やろ」と。「テレビで特集される農業は収穫とか楽しい面だけど、そういう部分は1割も無くてほとんど地味な作業なんや」と。

確かになぁ。農業は地味。もちろん機械やAIを取り入れるハイテクな農業があることもわかってるけど、機械化しすぎた農業は人間味がないし、何よりエネルギー供給が止まったら何もできなくなる。

「機械化できないんですか?」という私の問いには「高すぎて個人規模だとペイできない」とのこと。なるほど。

地味なのに、できた食料は安い(らしい)。やってけへんよなぁ。

みんな食べ物がなくちゃ生きていけないのに、食べ物を作る人たちが稼げない、と嘆いている。これは由々しき事態だな、と思った。

私が思ったのは、食べ物の値段設定って、周りの野菜との相対価格で決まるから、外国産がバンバン日本に入ってきている中で、安くならざるを得ないよな、ということ。

という話をしたら、値段じゃ勝てない、勝負するところを変えないと勝てない、と。そりゃそうだ。

海士は土地がないから、大量生産できない。だから、みんなブランド化するんだよ、と。確かに。

しいたけはブランド化するんですか、と聞くと、するらしい。でも、それより先に、「ほしい、と言われたときにすぐ出せる状態にしておく」ことが必要らしい。ブランド化するにしても、ほかのものとは違う点を押し出して、それを如何に宣伝するか、が大切なんだと。

福井さんの親戚が育てているトマトはブランド化されていて、トマトしか育てていないのに、年収数千万。農家ドリームだ。

農業は本当に難しい。普通に育てて売るだけだと、負担は大きいわ、外国産のものには勝てないわ、ましてや、国産の全機械化しているところにも勝てない。じゃあ他にはない強みを押し出した作物を作ろうとしても、それを作るには大きな、本当に大きな労力がかかるし、作れたとしても売り方をうまくしないと、売れない。

農業の世界って、どうしたらいいんだろう。日本には、農業ってクールだ!!頑張りたい!!っていう若者がたくさんいるのに、海外産に頼ってていいのかな、それじゃそういう若い芽が摘み取られてしまうし、輸送の間に大量のCO2が排出されて、環境にもよくない。一方で、安さを求めている人は一定数確実にいて。でも安さを求めていない、質を求めているひとも確実にいて。どうありたいか、それぞれの農家がもつビジョンに寄るんだろうな。

私は、個々人が食料を育てたり、漁に行ったりして、おすそ分けで食べ物を共有していく海士の文化、かなりありだと思う。というか、これが一番自然なあり方だな、と。

そして、今日福井さんと話して、やっと、やっと、浅井さんが出した二人で漕ぐ田植え機のアイデアの価値が分かった気がした。

福井さんのしいたけおいしいんだけどな。生産者の顔が、人、生産過程がわかるとそれを買いたくなる、というのは本当だな、と思った。

今日の午後の話。


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