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イオン交換樹脂

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化学的な説明をしようとすると,相手は簡単な化学式を理解できる必要があるし,説明する側は図を使う必要がある。そうしなければ,物質の一面しか見ることができない。

イオン交換樹脂は,イオンを交換する樹脂である。水道水の中にはいろいろなイオンが入っているので,イオン交換樹脂を通すとこれを除去して綺麗な水にすることができる。

水道水の中にはナトリウムイオン,カリウムイオン,マグネシウムイオン,カルシウムイオンなどの,アルカリ金属イオン,アルカリ土類金属イオンがたくさん入っている。また,消毒に塩素が使われるので,塩化物イオンが入っていたりする。

水道水をイオン交換樹脂に通すと,これらのイオンが水素イオン,あるいは水酸化物イオンに交換される。水素イオンと水酸化物イオンはもともと純水に含まれている物質なので,不純物を含む水道水を純水に変えることができる。

イオン交換樹脂の本質は水素イオン,あるいは水酸化物イオンを持っていることにある。なので,水素イオンや水酸化物イオンを使った反応に使用することができる。化学を勉強していなければ,イオン交換樹脂は水を綺麗にすることしかできないし,化学的に理解していればいろいろなことに使える。

例えば,植物の成分から燃料を作るために使ったりできる。この反応には酸触媒を使うのだけど,酸触媒とは水素イオンを放出する物質だ。イオン交換樹脂も水素イオンを出すことができるので,同じように使える可能性があるよね!実際に使えるケースが結構あるんだ。

原理を勉強するって大切よ。


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