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拝啓母を亡くしたあなたへ⑥〜食べることは生きること〜

手術後、定期的に通院する様にと言われていた。妊娠しているときのホルモンの数値がまだ高いから様子を見ていこう、と。優しい女性の先生だった。

流産を私なりに考えてみた。なぜ育めなかったのか。

若いのだし、妊娠したら何事もなく出産できるイメージでいた。でも私の身体は違った。この差はなんなのか。

食事だ!

今まで誰かが愛情こめて作ってくれた食事をしていなかった。身体が作られていなかったんだ。まさに、食べることは生きること、なのかもしれない。

それからはコンビニやファーストフードは一切やめ、出来るだけ自分で作るようにした。料理なんて全然してこなかったから、やり方も自己流、なにしろ手際が悪い。当時、引っ越した新居の台所はIHで使い勝手も手探り状態。ご飯は炊飯器で炊き、味噌汁は出汁をとってないからなんだかイマイチ、野菜炒めは時間がかかるし...本当大変だった。(振り返ると恥ずかしい)いつになったら料理が完成するのか...今まで買ってきてすぐ食べれる生活だったから、作る手間や時間が長く感じられたのだと思う。


次に私が覚えたことは

添加物!

当時深い知識はなかったが、添加物というのが身体に悪さをしているのでは無いかと考え、買い物に行っては成分表示を見た。知らないカタカナがズラリとならんでいるものは買わないと決めた。すると次に直面したのは

食べれるものがないじゃないか...!

成分表示をみていくと、本当に色々なものが入っている。pH調整剤、マーガリン、ソルビン酸、アミノ酸、着色料(赤◯号とか)、乳化剤...など。これらが入ってない食品を探す方が大変だ。成分表示を見てはこれもだめ、あれもだめ、とがっかりしたのを覚えている。無添加!と謳っているものをみつけると嬉しくなったりして。そんな時、知らないおじさんが「添加物いれてなかったらこんなふうに並べられるわけねーだろ」と、私に言ったのか?!独り言なのか?!つぶやいていたのが忘れられない。

私たちはスーパーやコンビニ、ファーストフードに頼りすぎてしまったようだ。食事はお腹を満たすだけの物じゃない。食事に入っている愛情も消化吸収している。

考えた結果、完成した食べ物を買うのではなく、素材を買って調理していく事にした。

私も子どもを“育みたい!”

食事を作るのも簡単じゃない。まだまだ慣れないし、必ず美味しいものができるかというとそうでもないし(笑)でも私の原点は、子どもを“育みたい!”だった。小学生のころからの夢を叶えたかった。また流産したら...と思うと怖いけど、今できることは食事を変えること。そう思った。

そういえば

流産の他に、食事が影響しているのではないか?と、当時の私が思っていたことが2つある。

ひとつめは、バトミントン部に所属していたときのこと。運動が得意だったのでそこそこの成績を残すのだが、あと一歩のところで必ず負けてしまう。食生活が整ってないが故、精神の弱さのようなものがあったのではないかと思う。

ふたつめは、(病的な物ではなかったけれど)過食。部活終わりに友だちとガ◯トなどのファミレスにいき、のんびり2品食べドリンクバーを飲み、デザートも...量を食べても満たされずまた食べる。食事から愛情を吸収できてなかったから、愛情不足もあったのだと思う。


流産をきっかけに(本当に流産は悲しかったけれど)、食の大切さを知れたことは感謝しかない。

辛い出来事も感情に飲み込まれず消化吸収することを教えてくれたトウリーディングにも、心から感謝✨


つづく

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