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けみにゃん
2023年5月24日 19:40
「いろあげ」って知らなきゃ読めないよな。上巻は卯月紅葉の末期の道行ほぼそのまま。最後の発見されて与兵衛だけ生き残る所が少し書き足されている。中之巻では、伯母らがおかめの口寄せを頼む。おかめは伝三(伝三郎)らの悪事を非難するとともに、与兵衛が試し物になることを恐れ、出家させることを願う。出家した与兵衛のもとにおかめが現れて、呼び出してもくれないなんてと責める。おかめが去った後、与兵衛は後を
2023年5月19日 13:20
先日の卯月紅葉に続けて卯月の潤色を読もうかなとも思ったのだが、収録順に堀川波鼓を。文庫でも読んでいるので再読。世話物だけピックアップして年代順で読んでいるのだが、成立年が資料によって異なる影響で、どの順で読むべきか分からなくなっている。素直に全集の収録順に従えばよかったかな。姦通物の中でも一番リアルというか、酒の勢いで姦通、しかも妊娠までするのがその名も「おたね」である。「姦通しました」が
2023年5月15日 03:28
「廿二社廻り」から始まる構成は、曾根崎心中を彷彿とさせるが、こちらは片生きの心中に終わる。まず、片生きの心中という表現があると知ったので使ってみたくなっただけである。題に心中とないのに心中に向かう時点で察することができるわけだが、生き残った方のことを思うと堪らないな。陥れられて信用を失った後、蔵に閉じ込められて脱出したために放火の疑いをかけられ、更には心中に及んで脇差しを落とす与兵衛、不運
2023年5月10日 04:19
第4巻に戻って心中二枚絵草紙。題に心中とあると安心するのは何だろう。曾根崎心中と用明天皇職人鑑が用いられている。観客は、あぁ先日観たな!!となったのだろうな。用明天皇職人鑑は心中二枚絵草紙の1つ前に収録されているのだが、ついでに読むには長そうなので見送る。弟の策略にはまり、親の金を盗んだとみなされて勘当される市郎右衛門。天満屋通いで半分勘当のようなものだったというので、盗人となれば勘当
2023年5月8日 23:58
世話物2作目、のつもりだが、第6巻まで飛んだ。初演年の特定が難しいという話は、月報で触れているようだ。月報だけでもちょっとした読み物なので保留して薩摩歌へ。導入があっさりしている感じはしたものの、登場人物の事情が一通り説明され終わるまでが長い。地名を折り込むのはよくあるけれど、薬を折り込むのは面白いなと思っていたら、最後に繋がっているということかな?華佗が名前だけ出て来て三国志が懐かしく
2023年5月8日 03:41
とりあえず世話物24作を先に読んでいこうということで、まずは曾根崎心中。心中に関して疑問に思うことは色々あるので、その辺も少しずつ整理しつつ読んで行きたい。近松全集では第4巻の1作目。作品自体は文庫で読んでいるので、もう何回目だろう。近松を何作か読んだ中でも、曾根崎心中は確かに面白いと思う。といっても、思い入れがあって、一番好きなのは冥途の飛脚なのだが。天満屋を抜け出す際の緊迫感、
2023年5月6日 04:04
全集2作目。わりと分かりやすかったな。やはり、事前の知識が物を言うか。登場人物が基本的に潔く行動するのも読みやすさの要因だと思う。阿古屋と言えば壇浦兜軍記の方が有名だろうか。出世景清においては、嫉妬により景清訴人を後押ししてしまう(迷ってはいるけれど)ので、女の浅ましさ、救われなさを表現する役割のよう。この嫉妬を引き起こしたのは、小野姫と阿古屋の双方に良い顔をする景清の態度が根本的な原
2023年5月4日 04:03
近松全集1作目は時代物。忠孝要素満載。道行はやっぱり語りで聞きたくなるね。真似したくなるのも分かる。地名の折り込みが凄いが、既にこの時代からこんな感じなのだなと。登場人物がよく分からん。歴史知識が足りないと、浄瑠璃単体では飲み込みにくいのが時代物が難しく感じる原因か。歴史を手玉に取るのが浄瑠璃の面白さだとは思うのだけれども。朝比奈はねぶた頻出の力持ちだよね?くらいの知識で読みきってしまった