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持ち込みレザートートバッグ製作記

皆様こんばんは。

寝ても疲れが取れず、眠りも浅く、悪夢に叩き起こされ、日々セルフ睡眠妨害をするようになって、、、

四半世紀以上経ちました。
革細工歴の21年を越えてます、もうベテランです。

そんなセルフ睡眠妨害を乗り越えて作品が完成しましたので写真で綴ります。

パターンメイキング

まずは型紙を書きます、立体的な部分は原寸大の断面設計図を書いてから型紙に起こします。

持ち手作り

床革を積み革し。
裁断、からの。
丸く面取りし。
磨いて芯材の完成です。
芯材を革で包んで縫製、小端磨きで持ち手の完成です。
因みに今回使用している革はお客様持ち込みの革でタンニン鞣しではないので小端磨きの難易度は高いです。

内装製作工程

内ポケットは外装と同じ革ですが、それぞれ違う厚みにベタ漉きし、裏地を貼り合わせてヘリ返し、とにかく漉きの多い下拵えです。
ポケットの仕立てを終えたら裏地に内ポケットパーツを縫い合わせます。裏側には伸び止めの補強をいれてます。

身頃製作工程

表の前後身頃に持ち手とベロを縫い付けます。
後のヘリ返しの為にゼロ漉き。
サイドシームは表も裏もヘリ返しし挟み込んでステッチで縫い合わせます。裏を確認し辛いので縫うのが少し大変です。
前後身頃を縫い合わせた状態です。
口をヘリ返しして縫製。

コーナーパーツ製作工程

裁断、漉き、小端磨きを経て手縫いの印を付けます。
本体に貼り合わせて突き縫いします。
縫い合わせ完了です。
こういうコーナーパーツ等は極端に尖らせると本体と接着してない面が広くなり捲れて痛み寿命が縮まるリスクが高くなるのでデザインの時点で要注意です。
出だしも垂直に近い方が望ましいです。

底パーツ製作

最後は底パーツを作ります。その後の縫い代を極力殺す為に段差を付けています。当然底鋲を取り付ける際の内側の段差も殺しています。
最終縫製工程は最難関です。裏側が視認出来ません。

最終縫製工程を終えなら一部飾り捻を入れ直しワックスで仕上げて、、、
完成です。

完成

今回は表地、裏地共にお客様持ち込みの革です。
重たくならないように、カチっとし過ぎないように、その上頑丈で、メンテナンス性を高く、毎日使えて飽きのこないような色合わせで。
と意識して製作しました。

持ち手は肩に掛けるように長めの設計です。

サイドシームは内縫いをしてひっくり返せば凹凸無くスッキリ仕立てられますが、それだとデザイン的にも手縫いの必要性を感じないので表からステッチで縫い合わせています。

何のアイテムにせよ仕立て方によるデザインの違いは幾通りもありますが、あくまで手縫いであるという事を活かしたデザインを優先するように心掛けています。

今回も良いオーダーを有難う御座いました!!
細々とした要件を済ませたら次のオーダーに取り掛かりたいと思います。
それでは皆様また会う日まで。

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北崎厚志

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