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草木染め山羊革眼鏡入れとブライドルレザーベルト

皆様こんばんは。
週の半分は工房で座って寝てます、眠りの小五郎並です。
艱難辛苦を乗り越え命からがら布団へ辿り着き安眠出来ると思いきや、高確率で悪夢にうなされつつ金縛りに合い2、3度は目が覚めます。
睡眠に関しては詰んでます、八方塞がりです。
そんな状況の中でも作品が完成しましたので写真で綴ります。

先ずは眼鏡入れから。

左が茜、右が梔子の草木染めです。
染め終えたら八方に揉み込み、オイルを入れてワックスで仕上げて、再度揉み込みブラッシングして素材の完成です。
複雑な漉きと貼り合わせを幾度か繰り返し準備工程を勧めていきます。
今回は画像のように全てへり返しで仕立てます。
内縫いしひっくり返しますが、その際の縫い代の処理があまりにも大変だったので今後はもっとやりやすい形状を考えます。
これは閂止めという和裁にある技法です。
同じ名前の技法は洋裁にもありますがやり方が全く違います。

で完成です。


草木染め山羊革眼鏡入れ


裏地はピッグスエードで。

全て自由に作らせてもらえたので良かれと思ってアレコレ色んな技法を取り入れて製作しました。
が、フラップ止めのループを縫い目に挟み込んだ事により難易度がとてつもなく上がってしまいました。
それが縫い代の処理です。
なんの事やら分からないでしょうが、思い出しても頭が痛くなるくらい大変でした。
にしても山羊革と草木染め&手揉みは相性が良いですね。
手揉みは、ただ揉んだだけではせっかくのシボが経年で弱まったり消えてしまったりしてしまうのでシッカリ形状記憶させなければ意味がありません。
見た目以上にコツコツとした作業が詰まった眼鏡入れとなりました。

続いてはベルトです。

小端磨き途中。
小端磨きビフォーアフター。

後はバックルを取り付けて完成です。

ピット槽鞣しブライドルレザーベルト


飾りっ気のないシンプルなベルトです。
が、心臓破りなんです、小端磨きが。
ブライドルレザーとして売られている革は多数ありますが、その殆どは表面を顔料で仕上げてあります。
顔料で仕上げてある上に蝋が塗ってあるので、果たしてその意味はあるのか不明な革までブライドルレザーとして売ってたりもします。
が、この革は顔料不使用、染色のみで作られ、しかも通常は3ヶ月も掛けて作られるピット槽鞣しの革。
その倍の半年掛けて作られているピット槽鞣しブライドルレザーなのです。(一年掛けてあるという説もありますが、そんな事ありますか?(笑))
大量のタンニンとオイルと蝋が革の隅々まで染み込みまくっているので、重く繊維がギッチリしているのに柔軟性があるんです。
その代わり、小端から染料も磨き剤も入りにくい&ボンドも効き難いんです。
長所と短所が極端な尖ったステータスの革です、が個人的には唯一本物志向のブライドルレザーだとも思ってます。
ブライドルレザーとオーダー頂いた場合はこちらの革を使うようにはしておりますが、お金と時間に糸目をつけなければ自力で1から染めて好きな色でブライドルレザーを作ることも可能です。(明るい色は不向き)
お悩みの方はご相談下さい。

今回も良いオーダーを有難う御座いました!!

では次のオーダーへ取り掛かりたいと思います。
それでは皆様また会う日まで。

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北崎厚志

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