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小説 カフェイン part2

カフェインにクリープハイプの鬼のPVを見せられた時、出演しているかわいい女の子がきれきれのダンスを披露していてクールだと思った。
カフェインは真似して踊っていたが彼女の30パーも動けていなかった。
「津田沼の六畳間って同じ千葉県じゃないっすか、ひゃっほい、この津田沼って、京成津田沼ですかね、JRの津田沼ですかね?総武線かな、新津田沼も使えるし、パルコあるしな。あぁ松戸の唄ってないのかなぁ。地味だもんな松戸。伊勢丹撤退しちゃったし、でもいいや、千葉の唄だから。」と大喜びでカラオケでよく唄っていた。
この場合の津田沼は束の間のという歌詞の韻を踏んだだけだとわたしは思ったけどあまりにも彼女が嬉しそうだったので黙っていた。高い所の声はほとんど出ていなかった。カフェインの声は下戸のくせに酒焼けしているみたいだったからね。唄い方はどっちかって言うと巻き舌入って、まるで初期の椎名林檎のようだった。
 

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