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小説 カフェインpart12

木下の話をきいて頭の中にパッと浮かんだのはそんな短い物語だった。つまんねぇー、こんなくそくだらないありふれた話、何の賞にもひっかかんないぜ。カフェインそうだろ?もっとへんてこで奇妙な話を読者は望んでいる。あんたとしても納得しないだろう。
カフェイン、小説書くのって難しいんだね。面白いものさらさら書けるもんだと誤解してた。わたしってば平凡な脳味噌しか持っていないよ。
五年前すでにカフェインは病気を発症していた。バンドメンバーにはそこのところは何と説明していたのだろう。
自分もう十二年は病んでますよ。なかなかテンションが安定しないよなぁ。
最初の一年間はうつ病だと思っていて治療を受けていたけれども、ちっともよくならなかったとカフェインは笑っていた。
「薬の無駄飲みっすよー、あのやぶ医者、テンション上がるまで気づかないんだもんなー。」と仲間たちを笑わせていた。
 

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