リオレなら毎日食べて生きていたい
今回は僕のチャンネルで何度か登場しているドイツ製の保存瓶、WECKも使いながら、僕の大好きなデザートレシピを紹介します。
本日の主役はお米です。お米を使って作るフランスのデザートリオレはご存知でしょうか?お米に牛乳と砂糖加えて加熱調理するフランスではとてもポピュラーなデザートです。
レシピはシンプルなのですが、つきっきりでお米に火を入れる単純な調理工程が少しばかり手間です。しかし、出来上がったリオレをWECK瓶で長期保存ができれば、いつでも美味しいリオレがすぐに食べれることができるレシピも紹介します。
WECK は食材を入れる容器と、蓋の他に脱気工程に必要なゴムパッキンと蓋を止めるクリップのみです。WECKについて詳しく解説した記事はこちらになります。
僕が他の保存瓶よりもWECKを愛用している理由は、シンプルなデザインに、丈夫で手入れもしやすく、重ねて保管できるので、かさばら無いからです。
食品を脱気をせず、長期保存をしない場合は食品を一時的に保存する際に便利な、プラスチック、もしくはシリコン製の蓋を取り付けることもできますし、キッチンのおしゃれアイテムに変身させることもできます。
ちなみにフランスで保存瓶と言ったら、フランス製のル・パルフェ(Le Parfait)の保存瓶です。高い品質で、フランスでは、一般家庭からプロの料理人の間で愛用する人が数多くいます。大型スーパーにいけば必ずと言っていいほど置いてある保存瓶です。
ただあくまで個人的な意見になりますが、ルパルフェの保存瓶は、付属の部品が多く、組み立てがとても面倒なデメリットがあります。他にも容器を洗浄、煮沸する際に、毎回金具を取り外して洗う必要があり、保管するのもとてもかさばります。
そして何度も煮沸や、脱気工程を繰り返していると、金具が歪み、変色、劣化もするため、見た目の清潔感が失われていきます。
このようにWECK に比べるとフランス製のル・パルフェは、組み立てる工程も多く、一度にいくつも扱っていると、保管や手入れはとても複雑性です。
と言う様々な理由から、ル・パルフェの保存瓶は現在も使っていますが、WECKのように調理済みの食品の長期保存用には使用していません。金具の劣化を防ぎ、手入れの手間が少なくて済むように、乾物や、乾燥ハーブ、そして脱気・滅菌工程をしなくても食材を1か月ほど長期保存できるピクルス等の保管容器として愛用しています。
ル・パルフェについてもこちらの過去の生地で紹介しています。
まぁ〜何が言いたいかと言うと、WECK保存容器は最強保存瓶ということです。
こちらはすでに1ヶ月前に作って、脱気・滅菌してあるリオレです。脱気が成功していれば金具をとっても蓋は取れません。
蓋を開けるときは、ゴムパッキンの突起部分を引っ張りは簡単に開けることもできるシンプルなデザインは、最高ですね。
1 :WECK の煮沸
それでは、調理を始める前に瓶の煮沸から始めます。まずはほんの少しだけお湯の中にアルコール酢をいれます。
フランスの水は、炭酸カルシウムが多く含まれた硬水なので、お湯を沸かすと炭酸カルシウムが白い粉となって瓶に付着してしまいます。
その問題を解決するために、アルコール酢を入れると、炭酸カルシウムがお酢に反応して溶けるので、白く粉の瓶への付着問題を解決することができます。
瓶はお湯が沸いてから入れてもいいのですが、僕はたくさん瓶を煮沸しない時は水から沸かしています。お湯が沸騰したら5分間、瓶を煮沸してゴムパッキンは1分間だけ煮沸します。
ゴムパッキンは、あまり長い時間シャッフルすると、変形するリスクがあるので注意してください。火傷に充分注意しながら瓶をお湯から取り出します。
煮沸後は瓶についた水滴が素早く蒸発しますが、隙間に残った水分はキッチンペーパーなどでしっかり拭き取ります。
水滴が残ったまま食品をいれて保存瓶に蓋をしてしまうと、カビの繁殖の原因になるので、水分はしっかり取り除きます。
これで保存瓶の準備は完了です。
2:リオレの下準備
さてリオレですが、作り方はとてもシンプルです。ただお米が主食の日本人にとっては、牛乳でお米を炊くデザートに抵抗のある方は多いかもしれません。
僕自身は、フランスに来てから初めて食べたリオレがとっても気に入って、一時期、毎週のように食べていたほど、今でも大好きなスイーツの1つです。
まずは鍋の中にお米、グラニュー糖、牛乳、生クリーム、塩、バニラビーンズを入れます。
紹介するレシピは、リッチで濃厚な味わいにするために生クリームとバニラビーンズ、そして仕上げにホワイトチョコレートとオレンジリキュールのグラン・マルニエも加えるレシピです。
3:加熱工程
おいしく仕上げるためのポイントは、火加減と、加熱中にあまり混ぜすぎないことです。火加減は中火から加熱し始めます。
お米は鍋底に沈んでいるので、お米がくっつかないように、牛乳が沸くまではできるだけゴムベラで混ぜてあげます。
また、冷たい牛乳から、液体が沸くまでの時間はできるだけ長い方が、仕上がりのお米の形がたもちやすく、しっかり火が中まで入りやすいです。
今回のレシピでは、火にかけてから約10分ほどかけて、牛乳を沸かしました。
牛乳が湧き始めたら鍋そこにお米がくっつかないように注意するとともに、優しい沸騰状態を保ちながら、25分間お米に火を入れます。
10分経過したところですが、お米はまだ硬く液体の濃度もないので、ゴムベラで混ぜないとお米はまだ鍋底に沈んでいる状態です。
15分が経過すると、混ぜた時にお米が表面に浮き上がる位の牛乳に濃度がついてきました。
この時点ではお米に芯が残るものの、火が入ってきています。あまり混ぜすぎるとお米が崩れて口当たりが悪くなるので注意してください。
20分が経過した頃になると混ぜなくても、お米の存在が液体表面に留まるくらい、牛乳に濃度がついています。
25分が経過しました。お米の食感を確かめるために味見をして、しっかりが入っていれば火を止めてください。バニラのさやも取り出します。
完成したリオレが熱いうちに、あらかじめ細かく砕いておいたホワイトチョコレートを加えます。こちらはお好みで、オレンジリキュールのグラス・マルニエも加えて、華やかな香りもプラスしました。
チョコレートが溶けるまで約1分ほど優しく混ぜてあげます。
リオレが熱いうちに次の工程に進みます。
4:WECK の瓶詰め工程
今回のリオレのように食品自体に流動性があるときは、WECK専用の漏瑚を使うと、容器の縁を汚さずに食品を容器に入れる作業をスムーズに行うことができます。
もし蓋をする前に縁が汚れてしまった場合は、必ず清潔なキッチンペーパーなどで拭き取って下さい。
縁の汚れはカビの繁殖に繋がり、密閉しを妨げる原因になるからです。
今回使用しているWECKの容器の容量は290mlです。リオレは190g容器に入れました。食品を容器に入れときは、必ず容器の上部から隙間を約2センチほど開けてあげないと脱気が上手くできないので注意が必要です。
長期保存が目的でなく、冷めてからすぐに召し上がりたいのであれば、脱気をする必要は無いので、直接瓶の中に入れて冷ましてもオッケーです。
最後に蓋の縁にパッキンを取り付けて、容器に蓋をしてから、金具を取り付けます。
その際は表面の乾燥防ぐために直接ラップをしてから冷蔵庫の中で冷やします。
リオレをWECKに入れないで冷やすのであれば、平なグラタン皿で冷やすと効率よく冷やすことができます。今回はそのグラタン皿を利用して、リオレを湯煎にかけます。
5:脱気・滅菌工程
容器を湯煎にかけますが、先ほど煮沸で使ったお湯を再利用すれば、無駄なくスムーズに湯煎の準備をすることができます。
120℃のオーブンで30分間脱気・滅菌工程を行います。
沸いたお湯の中で行う場合は、20分間でオッケーです。
僕が、オーブンで脱気工程するのはいちどにたくさん容器を脱気できて、湯煎から取り出しやすく破損のリスクが少ないからです。ここまでできれば、光の当たらない涼しい場所で3ヶ月間を目安に保管することができます。
6:マンゴーソースを作る
せっかくなので、リオレに合うマンゴーソースをつくります。
フランスの冬の時期に購入できる南米産のマンゴーは、日本のマンゴーのように甘味が強く、みずみずしいものに比べて、追熟しなければ、わずかな酸味と食感も楽しめます。
内側の硬い部分はシロップで軽く煮込んでソースにしてから、角切りにした外側の甘い部分と合わせます。
マンゴー以外でも、酸味や甘みに特徴のある季節の果物を使ってリオレと合わせて盛り付けるのはレストランデザートでは定番の仕上げ方です。
例えばパイナップルに、パッションフルーツ、そしていちごやフランボワーズなど、見た目にも色鮮やかなフルーツを使い、リオレの味わいを引き立てるソースを作ります。
さて、マンゴーソースは内側の硬い部分のみをシロップで煮込み、液体が半分になるまで煮詰めました。
柔らかくなったら、ミキサーに入れてなめらかなピューレ状にします。
よりなめらかにするために今回は裏濾しました。ピューレのあら熱が取れてから角切りにした柔らかい外側のマンゴーと合わせてソースの完成です。
7: 盛り付け
こちらは1日休ませて、しっかり冷やした状態のリオレです。
脱気しないで、容器の中で1日冷やしたリオレから状態を見てみます。綺麗な形のお米と、艶と濃度のついた牛乳がしっかりお米をまとって、理想の仕上がりになりました。
すぐに食べないので、シリコン製の蓋をして冷蔵庫で保存します。できてから3日以内に食べていただければ、おいしさを保って保存できます。
こちらは容器を脱気したリオレです。
クリップを外しても蓋だが取れなければ、しっかり脱気ができている証拠です。ゴムパッキンの突起分を引っ張れば簡単に開けることができます。
適切な保管場所で3ヶ月を目安に保存できると言いましたが、湿度が高く、室温も高い不適切な場所に保存していると、容器の中の食品が腐敗して、自然と蓋が開く場合もあります。最終的には自己判断になるので、衛生環境が優れていない家庭などで作る際は注意が必要です。
きれいに仕上げるために、せっかくなのでお皿に盛り付けます。
マンゴーソースに少量のライム果汁とライムの皮を加えて、爽やかな酸味と香りをプラスします。
ソースはリオレの表面に盛り付けますが、全体が隠れないように、半分のみにマンゴーソースを盛り付けます。
今回レシピでは紹介できませんでしたが、今が季節の金柑のシロップにもスライスして食感と、爽やかで優しい苦味のアクセントにお皿に盛り付けます。レシピはYouTube動画の概要欄に載せておきます。最後はミントも添えて、僕の大好きなリオレの完成です。
容器の中のリオレを移し変えないで、直接盛り付ける場合は、マンゴーソースを直接リオレの上にかけて仕上げます。
いろいろなレシピを試してきましたが、今回紹介したレシピは僕のお気に入りレシピです。またバニラビーンズは高価なので、バニラエッセンスに置き換えてもかまいませんし、なくても充分美味しいリオレを仕上げることができます。
もっちりするお米の食感と濃厚でクリーミーな味わいは、ほんとやみつきになります。一緒に添えたマンゴーソースの優しい酸味と甘み、そして金柑のシロップ煮の心地よい苦味がある事で、単調な味わいから完成度の高い、レストランデザートになります。
まだ食べたことがない方に、ぜひ食べていただきたいフランスの定番デザートです。
YouTube動画では僕の料理動画を紹介しています。高評価・コメント・チャンネル登録していただけると嬉しいです。
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