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食虫植物ハエトリソウ

 去年、秋ごろに枯らしてしまったハエトリソウを、懲りずにまた育てています。一度は枯らしたハエトリソウをふたたび枯らすようなことがあれば気の毒だと思いましたが、やはりその奇妙な姿とグロテスクさには惹かれるものがあって、店頭で見かけると、つい手に取ってしまったのでした。

買った当時の姿です。半円の形に捕虫葉を広げています。
現在の姿です。
赤くなる品種のものを選んだわけではなくて、ただ元気そうな株を選んだのですが、全体に少し赤みを増してきているように見えます。中央にはすでに赤黒い新芽が出てきています。
付随していた小さな子株は、はっきりとわかるほど全身を赤色に染めつつあります。
英語で「ビーナスフライトラップ」というそうです。棘はまるでビーナスの長いまつげのようで、その瞳に見つめられると、その内に吸い込まれてしまいそうな妖しい魅力が感じられるようです。

 個人的には、捕虫葉の内側の赤色はどうしても血を連想させて、そこからさらに血の生暖かさと漠然と肉感的イメージの連想へとつながります。その連想はほとんど無意識で行われるものとはいえ、ハエトリソウの特徴もあわせて考えてみると、とたんにかなり微妙な植物に見えてくるハエトリソウを大っぴらに好きな植物としてあげることは、好奇の目に自分をさらすことになりはしませんか。

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