見出し画像

3月のシーズナル|春の食材を楽しみにきてください!

SHIBUYA CHEESE STANDで月替わりで販売しているシーズナルメニューは、月に2回の試作会を経て試行錯誤をしながら、皆様にお届けをしております。その試作会に潜入し、SHIBUYA CHEESE STANDの店長の佐伯日向とキッチンのマナ、代表の藤川真至の試食・意見交換を通じて、どのようにメニューを作っていくのか、”おいしいを作る現場”をレポートしていきます。

ーーーーーー

イチゴとオレンジ、両方楽しめる
「苺のブッラータ〜オレンジソース添え〜」

苺のブッラータ〜オレンジソース添え〜|2,500円

ブッラータのシーズナルメニューのテーマは「フルーツ」です。季節のフルーツとブッラータの組み合わせを月替わりで楽しんでいただいています。

1月と2月にも使わせてもらっている愛知県「美岳小屋」の林剛さんが育てた「きぼうのいちご」がずっとおいしいので、今月もメインで使わせてもらいました。先月からソースを変えて、旬の柑橘を使ったオレンジソースに仕立てています。

イチゴとオレンジが両方おいしいと感じてもらえるような味わいのバランスを考えました。

おー、赤とオレンジが鮮やかで春らしくていいね。オレンジのソースはどう作っているの?

搾ったオレンジの果汁と果肉にバルサミコ酢、レモン、バターを加えて煮詰めて、塩とコショウで味を整えたら、アルコールを飛ばしたオレンジのリキュールを加えて作っています。

前回は、イチゴのおいしさにオレンジが追い付いていない印象があったので、オレンジ感を増やそうという話をしていたよね。

(初回の試作)

はい、前回に比べると、煮詰めたオレンジのリキュールを加えたのと、果汁の量も増やしました。それと、仕上げにオレンジの皮を削ってかけていたのに加えて、ベルガモットオイルと、さわやかな香りのピンクペッパーをかけて、食べた瞬間にふわっとかさわやかな香りを感じてもらえるようにしました。

たしかに、食べてみると最初に柑橘の香りがふわっときて、そのあとに、イチゴ、そしてソースのオレンジの甘味と香りが連なってきてる。ひと皿の一体感が生まれているね。

柑橘は、何を使っているの?

今はネーブルやせとかといった品種を選んでいますが、青山のファーマーズマーケットに行って探して、そのとき旬でおいしい柑橘をどんどん使っていけたらと思っています。

ーーーーーー

やわらかいキャベツの香りとうま味を楽しんで
「キャベツと蝦夷鹿サラミのピッツァ」

キャベツと蝦夷鹿サラミのピッツァ|1,550円

グラハム粉(小麦の皮や胚芽を丸ごと製粉した粉)のクリスピーな生地のピッツァです。酸味や香ばしさがチーズとよく合います。季節の食材を使った月替わりのピッツァをお楽しみください。

甘くてやわらかいキャベツを使ったピッツァを作ってみました。キャベツは、茨城県土浦市「久松農園」の久松達央さんのものです。

ベースは、モッツァレラとバジルで、ソテーしたキャベツと北海道・十勝の「エレゾ」さんのうま味と塩味がある鹿肉のサラミ、セミドライトマトをトッピングしています。

鹿肉のサラミか! すごいインパクトがあるよね。

前回は、素材が多くて味のバランスが取れていなかった印象があったんだけど、だいぶシンプルになったよね。

はい、前回の試食ではソテーしたキャベツと鹿肉のサラミに加えて、アンチョビとトマトソースも使っていて、うま味が渋滞していたと思います。

(初回の試作)

そこで思い切って、アンチョビとトマトソースをやめたんです。そのかわり、キャベツをソテーする際の塩を増やしてしっかりと味付けをしたのと、セミドライのトマトをトッピングに加えました。

鹿肉のサラミは、ピッツァを焼いてから後のせにしています。焼くと香りが強くなりすぎて食べにくくなってしまうためです。

食材を減らしたけど、かえってキャベツと鹿肉のサラミのおいしさが伝わってきて、すごく良くなったと思う。セミドライトマトの甘さや、ソテーしたキャベツの香ばしさ、サラミの塩味とうま味が、いいリズムで口のなかに入ってくるので、食べていて楽しいピッツァになりました。

メニューに載せるのが楽しみな1品になったね!

ーーーーーー

キクイモのシャキシャキとした食感が楽しい
「菊芋とゆずのタルティーヌ」

菊芋とゆずのタルティーヌ|1,350円

東京・六本木けやき坂の人気ベーカリー「Bricolage bread&co.」のシグニチャーブレッド「ブリコラージュ・ブレッド」を使ったタルティーヌもシーズナルメニューで提供しています。

SHIBUYA CHEESE STANⅮで利用している野菜の産直サービス「SEND」さんからキクイモの卸先がなくなって在庫過多になっているというお話を聞いたので、何かできないかなと思って考えたメニューです。

私自身、初めてキクイモを料理で使うのでいろいろと調べてみたら、血糖値の上昇を抑えるといわれているイヌリンや、体内の塩分濃度を調整するといわえているカリウムなどが多い、体にいい食材だそうです。

生でも食べられるというので食べてみたら、シャキシャキとした食感がおもしろいなと思ったので、モッツァレラの食感との対比でさせた料理にしてみようと思いました。

キクイモは、軽くボイルしてあるね。

はい、前回は生でのせていたのですが、最後に灰汁のようなエグみが残ってしまうのが気になったので、食感を残すように気を付けてボイルしてあります。

それに徳島県「黄金の村」産の木頭ゆずペーストを使ったドレッシングでマリネしてあります。

キクイモは煮物にしたり、スープにしたりはするけど、サラダのようにして食べるのは初めて。柚子のさわやかさもいいし、おもしろいひと品になったよね。

ありがとうございます。ピンクペッパーはどうですか? モッツァレラもキクイモも白だから、見た目が冬っぽいかもと思ったんです。春らしい華やかな色味を入れてみようと思って加えてみたんです。

(初回の試作)

そうだね、前回確かに「春っぽくできないか」って言って考えてくれたんだよね。見た目としては確かに華やかになったんだけど、ちょっと香りが強すぎるかなと思った。

今回は、味を優先して、ピンクペッパーはなしで行こう。

はい、わかりました。最終調整してメニューにします。

ーーーーーー

このようにすべてのシーズナルメニューは、1品1品、どうやったらおいしくお客様に食べてもらえるかを考え、ほぼ1カ月かけて作り上げています。

3月のシーズナルメニューは、現在SHIBUYA CHEESE STANDで販売中です。ぜひご利用くださいませ。

3月のシーズナルメニュー(価格は税込)
苺のブッラータ〜オレンジソース添え〜|2,500円
キャベツと蝦夷鹿サラミのピッツァ|1,550円
菊芋とゆずのタルティーヌ|1,350円

SHIBUYA CHEESE STAND
〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-8
東京メトロ「代々木公園駅」2番出口より徒歩6分
JR「渋谷駅」より徒歩10分
営業時間/11:00〜22:30(L.O.22:00)
     日曜日のみ11:0〜20:00
※緊急事態宣言発出中の営業時間は、11:00〜20:00
定休日/月曜日・年末年始
(ただし月曜日が祝日の場合翌平日休み)
※営業時間は、新型コロナウイルスの感染状況に応じた都や国の要請によって変更になる場合があります。最新の営業状況は、各SNSでご確認ください。

------

皆さんの声を聞かせてください!

ファンベースの取り組みの一貫で、ユーザーアンケート「ファンベース診断Lite」を実施しています。無記名で2、3分の簡単な質問です。ぜひご協力いただければ幸いです。

▼アンケートはこちら

CHEESE STANDに関するアンケート

------------

ご感想やコメントなど、ぜひいただけたら嬉しいです!全力でお返事させていただきます。よろしければフォローもお願いします!

文・構成、撮影=江六前一郎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?