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トマトジュースでつるつる美肌に!効果的な摂取方法も解説します

美肌に良いというイメージのトマトジュース。
最近ではコンビニの商品棚で見かけることも多いですよね。

そんなトマトジュースについて、「どうして美肌に効果があるの?」という疑問をお持ちではありませんか?
実はトマトに多く含まれているリコピンという成分が美肌に関係しているのです。

今回は、トマトジュースが美肌に良い理由や効果的な摂取方法について管理栄養士が解説します。
毎日トマトジュースを飲んで、つるつる美肌を目指しましょう!


赤い色素成分「リコピン」でつるつる美肌に!

どうしてトマトジュースは美肌に良いと言われているのでしょうか。
その理由は、トマトの赤い色素成分「リコピン」に美肌効果が期待できるからです。

リコピンには強い抗酸化作用があり、体内の余分な活性酸素を除去してくれます。
活性酸素には免疫機能があり普段は体に良い働きをしていますが、増えすぎると悪さをします。体中の細胞を傷つけてしまうのです。
そしてそれは肌の細胞も例外ではありません…。
活性酸素に傷つけられた肌は正常に機能しなくなり、シミ・しわ・くすみなどの肌トラブルを引き起こしてしまいます。

強い抗酸化作用があるリコピンを摂取することは、活性酸素から肌を守り、美しい肌を保つことになります。
つまり、リコピンがたっぷりと含まれたトマトジュースには美肌効果が期待できるということです。

トマトは加工で吸収率がUP

トマト加工品の一つ、トマトジュース。
実は美肌に良いとされているリコピンには、トマトを加工することで吸収率がUPするという特徴があります。

リコピンは固い細胞壁に守られていて、そのままでは体内で分解されにくい栄養素です。
しっかりと吸収するには、細胞壁を壊してリコピンに外に出てきてもらう必要があります。
具体的には、トマトを加熱する、もしくは物理的にトマトを潰すのが効果的です。

トマトジュースはトマトを搾汁または裏ごし加工して作られています。
スーパーやコンビニでよく見かける商品もトマトの形が残っていないものがほとんどですよね。
トマトジュースは物理的にトマトを潰しているので、生のまま食べるよりもリコピンを吸収しやすくなっています。

そのため、トマトジュースを飲むと美肌に良いリコピンを効率的に摂取することができるのです。

トマトジュースの1日の適量は?

トマトジュースは毎日コップ1杯(200ml)程度を目安に飲むのがおすすめです。

「カゴメトマトジュース 食塩無添加」では、200mlあたり15.9~27.8mgのリコピンが摂取できます。
実はリコピンの1日の摂取量はとくに決められているわけではありませんが、「カゴメトマトジュース」200mlの摂取で、リコピンによる血中HDL(善玉)コレステロールを増やす機能が報告されています。
そのため、1日の目安は200mlと考えて良いでしょう。

また、リコピンの1日の上限量もとくに決められてはいませんが、毎日トマトジュースを何杯も飲むのはNGです。
大量に摂取しても劇的な美肌効果は期待できません。
それどころか栄養バランスが偏ってしまう可能性もありますので、摂りすぎには注意が必要です。

さらに効果的な摂取方法

朝に飲む

美肌に良いトマトジュースですが、さらに効果的に摂取するタイミングがあります。
ずばり、朝です!

カゴメ株式会社の研究結果より、トマトジュースは朝に飲むとリコピンが効率的に吸収されることがわかっています。

健康な男女を集めたグループに朝・昼・夜にトマトジュースを同じ量ずつ飲んでもらい、血中のリコピン濃度(=リコピンの体内への吸収量)を調べた結果、朝に飲んだときの値が最も高かったのです。

同じものでも摂取する時間によって栄養の吸収量が変わるというのは面白い結果ですよね。

また個人的には、朝にトマトジュースを1杯飲むと体がシャキッと目覚める感じがしておすすめです。
コップに注いだらすぐに飲めるところも嬉しいポイント。

とはいえ、昼や夜に飲んだら効果が無いわけではないのでご安心ください。

トマトジュースをいつ飲むか迷った場合は、朝を選ぶと良いでしょう。

オリーブオイルを入れて飲む

リコピンには油に溶けやすい性質がありますので、オリーブオイルと一緒に摂取することで吸収率がUPします。

とはいえ、冷たいトマトジュースにオリーブオイルを入れて飲むのは抵抗があるかと思います。
美味しく取り入れるには、トマトジュースを温め、少量のオリーブオイルを加えてスープ風にするのがおすすめです。
温めて飲むことで体を冷やすのも防ぎます。

トマトジュースの栄養価

ここまでリコピンが美肌に良いとお話してきましたが、トマトジュースには他にもいろんな栄養素が含まれています。
美肌効果が期待できるものとして、βカロテンビタミンCカリウム食物繊維を紹介します。

<βカロテン>
トマトジュース1杯200gに620μg含まれています。
βカロテンには抗酸化作用があり、美しい肌を保つ働きが期待できます。
体内で必要に応じてビタミンAに変換される「プロビタミンA」の一つです。

<ビタミンC>
トマトジュース1杯200gに12mg含まれています。
ビタミンCは美肌に重要なコラーゲンの合成に必要不可欠な栄養素です。
肌のターンオーバーを促す効果もあります。

<カリウム>
トマトジュース1杯200gに520mg含まれています。
カリウムはナトリウム(塩分)の排出を促し、むくみを予防します。
さらに、血液の循環が良くなることでニキビなどの肌荒れの予防も期待できます。

<食物繊維>
トマトジュース1杯200gに1.4g含まれています。
食物繊維は、善玉菌のエサとなり便秘を改善、腸内環境を整える効果が期待できます。
腸内環境の乱れは肌荒れを引き起こしてしまうので、美しい肌を保つには重要な栄養素です。

このように、トマトジュースにはリコピン以外にも美肌に良い栄養素が多く含まれているのです。

トマトジュースの選び方

トマトジュースには大きく分けて「ストレートタイプ」と「濃縮還元タイプ」の2種類あります。
基本的にどちらを選んでも栄養価に大きな差はありません。

<ストレートタイプ>
トマトの果汁をそのまま容器に詰めたもの
<濃縮還元タイプ>
トマトの果汁から水分を飛ばした「濃縮トマト」に、水を加えて果汁の状態に戻したもの

ちなみに、スーパーやコンビニで売られているトマトジュースは濃縮還元タイプがほとんどです。
濃縮することで輸送コストが抑えられることと、ストレートタイプよりも長期保存に適しているのが理由です。

また、トマトジュースには塩分が入っているものと「食塩不使用」のものがあります。
美肌のためには、なるべく「食塩不使用」の商品を選ぶのがおすすめです。
もちろん好みもありますし、料理に使用するなど、塩分が入っているほうが良い場合もあるでしょう。
使い方に応じて選んでみてください。

まとめ

今回はトマトジュースの美肌効果について解説しました。
トマトの赤い色素成分「リコピン」には強い抗酸化作用があり、増えすぎた活性酸素から肌を守ってくれます。
毎日コップ1杯(200ml)、吸収されやすい朝に飲むのがおすすめです。

リコピンがたっぷりと含まれたトマトジュースで、つるつる美肌を目指しましょう。
少しでも参考になれば幸いです。


(参考文献)
活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
トマトの魅力を広げるトマト加工品:農林水産省:農林水産省 (maff.go.jp)
朝にトマトジュースを飲むと機能性成分"リコピン"が効率的に吸収されることを"ヒト試験"で確認~第63回 日本食品科学工学会(2016年8月25日~27日)で発表予定~
日本人の食事摂取基準 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
食品成分データベース (mext.go.jp)

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