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猫 と 君スイ と 三浦春馬さん

昨年の10月初頭、YouTubeのおすすめで出てきたDISH//の「猫」
何気なくクリックして以降、時々無性に聞きたくなる時があります。

つい先日、この曲が出来た経緯を知って、そこから猫熱が再燃。
2月22日は猫の日だそうで、いつもに増して「猫」の日でした。

猫を聞くと春馬さんを思い出す

家でPCに向かっていることが多いので、休憩時間のBGMは大抵You Tube。
といっても、この半年はもう開き直って、最低限のやらなければならない事と、依頼があった仕事だけにして、あとは動画を見て思い出に浸っている時間がほとんどだったのですが。

そんな中「おすすめ」に出てきた、ちょっと目を引くミントグリーンのバックに金髪姿。
「あ、ガッキー!(『お金の切れ目が恋の始まり』の役名)歌だしてるんだ」くらいの軽い気持ちでクリックしたのをきっかけに、一発でスイッチが入ってしまったこの曲。

私の音楽嗜好は雑多なので、一人のアーティストにどっぷりハマることは少ないのですが、「ある時期のある曲」と言うのは割とあって、何かしら琴線に触れる曲に出会うとヘビロテする傾向があり、過去の大きなイベントは全て別のアーティストの曲で紐付けられています。

この頃の私は配信サイトかYouTubeで三浦春馬さんを見る時間が長く、曲と言えば春馬さんの楽曲か作品に多く使われていたミスチルとゆずがもう勝手に「マイリスト」と組まれてローテーション。その中で、時々無性に聴きたくなってわざわざクリックしてまで聴いていたのがこの曲。

君がいなくなった日々は面白いくらいにつまらない
全力で忘れようとするけど全身で君を求めている
猫になったんだよな君は、いつかふらっと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ

ほんとだよ。まったく。

THE FIRST TAKEのこの動画がアップされたのは2020年3月20日となっているので、特に春馬さんを想って歌ったわけではないはずなのに、なぜか春馬さんが思い浮かんでしまうのです。

猫と君スイ

つい先日、たまたまつけていたテレビ番組でこの「猫」という曲は、あいみょんさんが北村匠海さんの主演映画『君の膵臓をたべたい』を観たあと、映画に感動して北村さん宛に作った曲だと知りました。

番組MCの「失恋の歌だと思っていたけれど、こうやって聞くとまた違う感じがありますね」と言うコメントを聴いてハタと。

あまり詩の意味を考えずに聴いていたけれど、あれ?これって失恋の曲?
『君の膵臓を食べたい』って、確かにすごい話題になっていたけど、どんな映画?

気になって仕方なく、早速『君スイ』を観てみました。

膵臓の病で余命がもうあまりない高校生の桜良(浜辺美波さん)。彼女が書いていた日記を、たまたまクラスメイトの僕(北村匠海さん)が拾って見てしまい、家族以外で唯一彼女の病気を知る人となる。
「一番辛い本人が笑っているんだから」と、あまり変わらず接する僕を桜良は「仲良しくん」と呼び「死ぬまでにやりたいリスト」を叶えるべく僕を連れ回す。
人と関わることを拒否しいつも一人で過ごしていた地味な「僕」に、クラスで明るくて人気者の桜良が近づくことで、同級生の僕に対する対応が変わったり、彼女と関わることで僕の意識も少しづつ変わっていく。

桜良はギリギリまで友人に病気のことを知られたくないと言う。病気のことを知られたら、みんなが悲しんだり、気を遣ったりして、笑って過ごす時間がなくなってしまうから。残された大事な時間を楽しく過ごしたい。親友の恭子は特に心配性だし泣き虫だから知られたくない。と。

検査入院からそのまま入院になり、退院(一時外出許可)となった桜良と僕は満開の桜を見に行こうと計画。待ち合わせの場所で待つ僕と、「今から行くからね」の言葉を日記に書いて家を出た彼女は.....

てっきり、病気で亡くなると思っていたので、想像もしない最後でした。


なるほど。シチュエーションは違うけれど、普通に振られた失恋じゃない、と言う点ではあっていたのかな。

音楽というのは不思議なもので、詩でしっかり意味を語っていなくても、曲が作られた背景を知っていなくても、言語が違って全く理解できなくても、なぜか同じ痛みを持っている人や似たような経験をした人には伝わる、ということが多々あります。

この曲もその一つなのかと。

「最後のギリギリまで、皆と笑って過ごしたい」と言う桜良ちゃんの言葉がとても切なく響きました。

浜辺美波さんはまだあどけなく『僕のいた時間』のすみれちゃんの面影が強く。
そして「僕」の12年後を演じているのは小栗旬さん。
なんなんでしょう、この春馬くんを連想させるキャスティングは。
・・・単純に共演者が多いからどれを観ても、とも言えますが。

公開当時の2017年に観ていたらここまでは思わなかったかも知れないけれど、妙にずしん、と来るものがあり、「猫」熱、再燃。

明日どうなるのかなんて、誰にもわからない。
だから、今この1日をこの瞬間を大切にしなきゃいけない。

22年前から分かっていたはずの言葉ですが、改めて。

私にとって、この映画は今見るのがベストだったのでしょう。
そして、YouTubeの猫に10月に出会ったのもタイミングだったのでしょう。

全ては必然。
出会うべき時に出会うべき人やものに出会っている、と思った猫と君スイでした。


会いたいんだ忘れられない
猫になってでも現れてほしい
いつか君がフラっと現れて、僕はまた幸せで

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