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三浦春馬さんを語ろう。 26歳 艶やかさと凛々しさと

26歳といえば、代表作となるミュージカル『キンキーブーツ』と、2017年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』の直親様。おそらくファンか、ある程度意識して見ていた人以外、同一人物だとは思えない本格的カメレオン俳優スタートの年となりました。

準備の春

『私を離さないで』が終わり、しばらくテレビに出ない間、春は準備期間だった模様。

NYに渡りシンディ・ローパーさんに直接お会いし、専属のヴォイストレーナーにレッスンしてもらった、というのが5月頃の約1か月。

『日本製』の静岡県の取材は、NYから帰ってきてすぐ後。
千葉、山梨、神奈川あたりも同じ時期の取材かと。

5月26日に翌年の大河ドラマのキャスト発表会見があり、6月にはルイ・ヴィトンの春夏メンズ・ファッションショーのゲストでパリへ。
7月2日は伊藤園さんの企画で中尊寺でお茶会、なんて話題もあり。

キンキーブーツの情報はずいぶん前にチケット発売の際から、「女装の役に挑戦」と話題になっていたのですが、事前のポスターなどは短髪の春馬くんと小池鉄平さんが黒のスーツに赤いヒールブーツを履いている姿でした。

女装しても綺麗だろうし、似合いそうだし、いいんじゃない?的なノリでいたのですが、いざ開けてびっくり!!!

ブロードウェイミュージカル 『キンキーブーツ』

7月20日の本番前日のゲネプロ(公開舞台稽古)と、その後の囲み取材でローラ姿が初お披露目。女装とは言われていたけれど、あまりにもド派手な姿に驚き一色!

確か、夕方のネットニュースに写真が出て、翌日のワイドショーでゲネプロ映像と囲み取材の映像があちこちで報道され、一気に話題になったような記憶があります。

かずっちさんがシェアされていたレポートがとてもよくまとまっていて、共感できたので、内容や演技についてはこちらで。

2019年の分も一緒になってしまいますが、以前私が書いたキンキーブーツ記事

この後知ったことは、2013年から日本のヴォイストレーナーの先生に個人的に習い始めていたということ。2013年といえば、ラストシンデレラの後に休暇でNYに行き、ブロードウェイでキンキーブーツを見て「雷に打たれたように感じて、いつか日本で講演される時には自分がやりたい」と思った年。

その時から「いつか」のために準備を始めていたのね。

この頃の春馬くんは、「伝えたい」「キンキーブーツの素晴らしさを話したい」「楽しい」が溢れていたように思います。力む訳でもなく、必死感というわけでもなく、自然と言葉が溢れている感じ。本当に好きなんだな、楽しいんだな、というのが伝わってきました。

キンキーブーツの報道

ゲネプロ映像や公演が始まってから、いろんなニュースや動画を観ているうち、私は報道が気になって仕方なく。。。

全曲シンディ・ローパーさんの曲で、音楽監修も担当ということがあまり伝えられていなかったように思います。シンディ・ローパーさんと彼女の専属トレーナーに直接ヴォイトレを受けたことに至っては、長めの個人インタビューの時くらいしか紹介されていない。

まあ、囲み取材で話してないから報じようがない、、のかもしれませんが。

ワイドショーの話題はほとんど女装のこと。
ネットニュースでは「この姿で街を歩いた、店に行った」が発展して、ゲイ、バイの噂。

確かに、NYでも東京でもスタッフさんと一緒に女装して行ったらしく、特にNYでは本物の方々にモテモテだったと。

時計の修理士さんに勝手に弟子入りするくらいなんだから、ニューハーフショー(表現間違っていたらごめんなさい)くらい見に行くでしょう。本当にそうで隠してるなら、わざわざ目立つ格好で行かないし、インタビューで言わないでしょう。本物の方々を見たい&意見も聞きたくて女装して行ったんじゃないの?
と、ちょっと馬鹿馬鹿しく感じましたが、適当な書き込みでも増えると信じる人が出てきてしまうもの。

こういうの、春馬くんの目にも入るよね?
どう思っているのかな?と、気になっていました。

芸能人に関わらず、美容、音楽、など芸術的の才能に長けた方にはLGBTの方の率がとても高いので、そうでも別にいいんじゃない?と思うのと、そうでも違くても報道するのはナンセンスなんじゃないかと思うのです。

以前仕事で出会った、とてもかっこいいヘアメイクさんが「僕の彼がね、、」と、マッチョなお髭の男性の写真を見せてくれたことがあります。以降、言いたくない人は言わなくていいし、でもこの方みたいに、みんな普通に言ってもいいのに、というのが私のスタンスです。

ああ、少し長くなりました。

エンタメ界の皆様、サッカーなどはチームの番記者さんなど、事情を分かっている方がまず全体に知ってほしいこと、報道して欲しいことを代表質問するのが一般的ですが、その方針をとってはいかがでしょう?

ベストパートナー

私は残念ながら舞台は観に行っていないので、実際に観に行った方の感想をお借りすると、カーテンコールの時の春馬くんは、徹平さんと腕を組んで歩き方はローラのまま美しく、はしゃぐ姿と「ありがとうございました」と一番最後まで深々と頭を下げる姿は春馬くんそのものだったそう。

ずっと客席に向かって手を振ったり挨拶しながら歩いていたら柱に頭をぶつけた時があり、それ以降、徹平さんが柱などの障害物のある時には注意してくださっていたそうで。

小池徹平さん、高校の先輩でもあり、ごくせんの先輩でもあり、「同じ師に学んだ先輩」と春馬くんも慕っていました。昔、ウォーターボーイズの時に怪我をしても休まず練習し本番も続けたという逸話もあり、物凄く真面目、人の汚い部分を全くもっていない「いい人」といわれていた方。気質が似ているように思います。

公開前の頃は春馬くんのことを「すごくまっすぐな人。なんだけど、つかみどころが分からない(笑)急に笑い出したり、急にテンション上がってイエーい!とか、写真撮るときに女性っぽくなっていたり。本気なのかふざけてるのかたまに分からない。まだ出会ってそんなに経ってないから、トリセツが欲しい。」と。

笑いながら聞いていて、話に合わせて急に真剣な表情で女性ポーズとる春馬くん。

・・・確かに、真面目なのかふざけているのか、よく分からない。

ここまで自然にはっきり春馬くんの天然ぶりを公に言った方、今までいなかったように思います。それも信頼と悪気が全くないから言えることかと。

だんだん慣れるにつれ、春馬くんをいじったり、フォローしてくれたり。
お兄ちゃんみたいな感じで、いいコンビ、ベストパートナーでした。

7月21日〜8月6日の東京公演、8月13日〜8月22日 大阪の後、再び8月28日〜9月4日に東京公演。 その後、本番ブロードウェイチームの来日公演もあり、夏から秋はメディア露出もたくさん。

報道がなんと言おうと、関係者の評価は高くお客様の反響もよく、春馬くんファンに限らずミュージカルファンの間でも評価は爆上がり。

嘘も誤魔化しも効かず、お客様の反応がダイレクトに感じられる舞台が一番性分にあっているのかもしれませんね。

ああ、ハリウッドよりブロードウェイだ、と思った時でした。


大河ドラマ  『おんな城主 直虎』

キンキーブーツが終わってすぐ、2017年度の大河ドラマ『おんな城主直虎』の撮影スタート!

最初の4話は子役で、春馬くん演じる直親の出番は5話からですが、子役の子と一緒に笛の練習をしたり、乗馬の稽古に入っていたようで、10月4日の浜松ロケクランクイン(さすが大河、クランクインもテレビで報道されました)やオープニングイベント等にはほぼ全て出席。

「直前まで舞台で身体を鍛えていたのでそのまま入れました」
ローラ仕様にがっちり鍛えた上半身なので袴姿がとても凛々しく、他の俳優さんと比べても一回り身体が大きく、立派な当主の出立ち。

5話(2月5日)に登場し、12話(3月26日)には早々に亡くなってしまう、わずか2か月の出演なのに圧倒的な存在感。実際、最後まで直親の存在が物語のキーになっていて、配役の理由も「直虎が生涯かけてこの人のために、と思い続ける人。重要な役だから、圧倒的な生命力を感じられる人」(*注)と言う理由でした。

オンエアが2月なので、ローラから半年後と思いがちですが、実際はわずか1か月後の春馬直親様!すごい変身ぶりです。

年末年始の特集ではW主演の扱いで取り上げられること多々。(静岡は大盛り上がりでした)直親が亡くなった後は「直親ロス」「大河を見る意味がなくなった」という声まで上がり、最終回に再び回想ではなく新たな撮影で登場したのでした。

内容と春馬くんの演技については、PoyoyonAyaさんの記事が私の感想を全て代弁して下さっていますのでぜひ!!

「人の心を翻弄し続ける」という表現がまさに的確。
腹の探り合いには時々「は?そこでそう言う?」的なこともあり、後々女性たちが「え!あなたにもそうだったの!?」と、一歩間違えば女の修羅場になりそうな場面でも「全く、しょーがない人ね」と女性陣が仲良くなってしまったり。

実家の母を始め多くの女性陣は「直親さまー♡」、手厳しいネット界隈では「サイコパス直親」「イケメンクズ」など色々な呼び方をされ話題になりました。

直親様の笑顔は普段の春馬くんや、これまでの恋愛ものでのまっすぐな優しさの時の笑顔と違って、ちょっと戦略的な笑顔に見える時が多々あり、直親の複雑な生い立ちと境遇を考慮して使い分けているのかな、と思いました。

春馬くんのコメントがこちら。

「ドラマでは描かれませんが10年も逃亡生活を送っていたつらい過去があってこその明るさ、優しさがある魅力的な人物だと思いました。井伊家に差し込む陽光のような存在。それを表現することが直親を演じる面白みでもあり、勉強にもなるところだと思う。
たくましく成長して戻った直親には『これから井伊家を支えるんだ』という意気込みがあったと思うんです。

これまで、その時々に、本当にやりたいと思えるもの、全力で情熱を注げる作品に運良く出合い、積み重ねていくことができたと思っています。『直虎』では、直親がどのような最期を迎えるか、史実としてわかっていることでもあったので、そこに向かってどう散ろうか、ということを考えています。今回、すばらしい共演者の方々に囲まれて、全てが勉強になりますし、その中で生まれてくるのもの、突然ひらめく考えを大切にしながら柔軟にお芝居をしていけたらいいな、と思っています。」


PoyoyonAyaさんの記事の中で紹介されている脚本家、森下佳子さん(『わたしを離さないで』に続き2作目)の対談で、春馬くんと高橋一生さん(政次)の関係性はそれほど複雑に書いたつもりはなかったとありました。それが、「突然ひらめく考え」2人のお芝居の中で作られた関係性だったのかな、と思います。

高橋一生さんと柴崎コウさんと、演技の上手な俳優さんな上に、子役と成人役のイメージもぴったりで、それぞれのキャラが最初からハマった、というのもこの大河の人気の秘訣だと思います。

7歳の時の朝ドラ『あぐり』に始まり、13歳で大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』、14-5歳で朝ドラ『ファイト』、16歳で大河『功名が辻』と、子役時代にNHKさんとご縁が多かった春馬くん。

10年ぶりの大河ドラマは、『武蔵』の時のスタッフさんがチーフになっていて、「俺が手を繋いで現場入りしたんだよ」なんて話もあったそうで。
10月の浜松ロケクランクインの時には、出演者の中で唯一「うなぎ早速食べました!」と満面の笑みで宣言。なんとなく、リラックスして自然に馴染んでいるような。スタッフさんがまとまっていて、しっかり作り込む大河の雰囲気は好きだったようですね。

一生さんと柴崎コウさんと約10歳の年齢差があったと最近気づき、びっくり。
一生さんとは「いかに冬を快適に乗り切るか」加湿器など家電の話を多くしていたそう。なんだか目に浮かぶ、平和なお二方。

受賞

1月23日   日本ジュエリーベストドレッサー賞
他の方の受賞に関するニュースで知ったのですが、春馬くんに関しては「様子がおかしい」的な記事。

・・え?今度は何ですか?

女性は年代別に10代、20代、・・・60代と各年代代表が選ばれ、男性部門は毎年1人。ラストシンデレラ、キンキーブーツ、大河の功績でジュエリーが似合う俳優さん、との選出理由。一緒に30代代表で柴崎コウさん、60代で桃井かおりさんが受賞。豪華なジュエリーのプレゼントの数々に春馬くん大興奮。
「すみません、少し取り乱しました」と。
この様子をやんや、やんや。。。

いやいや、最近大人っぽく振る舞ってたけど、元々テンション高いんですよ。
この前が桃井かおりさんで、独特のトークで笑いをとっていたから、春馬くんもそんなにきちっとかしこまらずに喜びいっぱいで行ったんでしょう。
そんなに様子おかしくありませんが、何か?

2月27日 読売演劇大賞 杉村春子賞 受賞「キンキーブーツ」
こちらは落ち着いてきちんとご挨拶。

こうしてこの賞を自分が今、手にしていると思うと、約3年前ブロードウェイで『キンキーブーツ』とを見てこの役どころに挑戦したいと心から願った時の自分が懐かしく思いますし、その想いが舞台で現実となり、その舞台が形となってこの賞に繋がったと思うと『キンキーブーツ』製作委員会の皆様にも感謝していますし、観にきてくださったお客様にも本当に感謝しています。一番は、僕を支えてくださったアミューズのスタッフ、そして家族です。言葉にならない感情が沸き起こって来るのを感じています。これからもこの賞をいただいたことによって、もっと自分がこのミュージカル・演劇を日本の皆さんにもっと身近に感じてもらえるよう、微力ではありますが働き、努力をしていきたいと思います。

この頃、「見てくれている人は見てくれているんだな、と。努力は無駄にならない」といったことを話していたように思います。

昨年の思いもあっての言葉かと。

艶やかなローラに、凛々しい直親様。そして華やかな表彰の舞台。
頑張った甲斐あったね!よかったね!!おめでとう!!!

幸せな1年でしたが、チクチク来る報道に心が痛み「もう海外行った方がいいよ」と、心から願った時期でした。





(*注):元記事が見当たらず、記憶なので言葉が違うかもしれません。もし元記事をお持ちの方いらしたら教えてくださいませ。

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この内容は以前「三浦春馬さんを語ろう。13年間の思い出とこれから」を書いた際、大幅に削った私の記憶と思い出です。個人的な見解になりますこと、ご了承ください。

17歳から年齢別に綴っています。
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一部分の抜粋は誤解を招く表現もございます。
引用、転載の際は事前にご連絡いただけましたら幸いです。

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