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~息子の話~ばあちゃんはおかあさん

息子が3歳頃のこと。
実家に行った時、私は母とくだらない言い合いになった。
内容も忘れてしまったぐらいくだらないこと。

私と母にとってはよくある事だったが、息子は物心ついて初めてその小競り合いに遭遇したのかもしれない。
心配そうに2人のやり取りを見ていた。

子供の前でいけないなぁと思いつつ、意地の張り合いが止まらない。
母はプリプリしながら、その部屋を出ていった。

母がいなくなると、息子は私の手を引っぱりながらしきりに
「おかあさん、ばあちゃんにあやまっておいで!
はやくぅ!はやくいっておいでー」
と言ってくる。
そんなに衝撃的だったかな?と思いつつ
「おかあさんわるくないもーん」
などと大人げないことを言ってみたりしたが
息子はそわそわしながら
「でもあやまったほうがいいんじゃない?」
としつこく説得してくる。必死だ。

そして名言を言い放った。

「だってばあちゃんはおかあさんのおかあさんでしょ。いうこときかなきゃだめじゃないの?」
とつぶらな瞳で…

あっ…そうか
息子は「おかあさんの言うことはきかないといけない」って信じてる。
そうだよね。
だっておかあさんいつも
「おかあさんのいうこときいてね」
って言ってるもんね。
それなのに自分のおかあさんの言うこと聞かずに口ごたえしてるなんて。
びっくりだよね…

だから教えてくれたんだ。心配になって。

 ごめんね…
おかあさん、ばあちゃんの言うこときかなくて
だめだったよね。

その年頃の子供にとっては、おかあさんって
偉大で絶対的存在なんだ。

反省させられた息子の名言…
とてもシンプルで、とても純粋な言葉

だからと言ってその後、母との小競り合いがなくなったわけでもなく😅
時折息子の前で披露していたと思われるが、慣れたのか、悟ったのか、諦めたのか、またやってるわ…なのか、気にもしなくなっていったけど。

あの時の洗われたキモチはずっと忘れられない。

このエピソードは以前ある企業のお客さま向け
配布紙の投稿蘭に送り、載せてもらったことがある。そのコーナーはまとめられて一冊の本になったので、ちょっと嬉しかった。

私にとっては、幼い息子が少ない経験と知識をもとに感じた自分の意思を、一生懸命に伝えてくれたシーンで、宝物の記憶だ。

お読み下さりありがとうございます。

次回は🐢ぼくはかめだったらよかったのに🐢
のエピソードを綴ろうかと思っています。
また読んでくれたら嬉しいです♪

おやすみなさい













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