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~娘のはなし~娘が産まれた日

 娘が産まれたのは上の息子が5歳の時。
切迫早産でいつ産まれてもおかしくない感じだったのに、色々あったからか結局予定日ピッタリに産まれた。
色々とは⬇️このようなこと…

その日は息子のお遊戯会だったので1日遅れてくれても良かったのだが、そう都合良くはいかない。朝方陣痛が強くなってきたので、合間合間にお遊戯会の持ち物の準備やら入院準備やらをし、旦那と父に息子とお遊戯会を託した。

母と病院入りをし、繰り返す痛みに何度か耐え、
その時が来た。
いよいよ分娩台へ…

お腹でしっかり育った娘はとても大きく…
特に頭が大きかったため、自力で出すことが難しく吸引になってしまった。
なんとか引っ張り出されたが…
泣き声が聞こえない。
先生と看護師さんたちの間にピリッとした空気が流れたのを感じた。

先生は普段、あんまりやる気のなさそうなおじいちゃんだったけど、この時ばかりは素早く頼もしくあれこれ処置してくれている。
看護師さんが
「赤ちゃん寝てるんだね」
と私を心配させないように声をかけてくれた。

数分後
やっと泣き声をあげた。

あぁ…良かった…

胸元に連れて来られた娘はピンク色のポンポンに
ふくらんだほっぺで元気よく泣いていた。
本当に寝ていただけだったのかも。

産まれた娘を見ながら、私はとても不思議な感覚になった。
一言で言うと
「この子も私が育てていいの?」

待ち望んでいたのですごく嬉しいのだが、少しの戸惑いと不安のようなもの。
今まで5年間息子だけに注いできた母性を、同じように注ぐことができるんだろうか…
私に、二人も人間を育てられる器があるんだろうか…と。
誕生した命を目の前にし、軽いプレッシャーのような感覚。

午後、病室に無事お遊戯会を終えた息子と旦那が来た。
新生児室で娘を見てきたようで、息子は
「おかあさん、あんなにかわいいあかちゃん
うんでくれてありがとー」
と言いながら入ってきた。

そうだね!
可愛い赤ちゃん産まれたから、みんなで可愛がって4人家族になるんだよね。

隣で旦那は、ニタニタ笑いながら
「魔神ブーがおったね」
と言う。

確かにプクプクでピンク色だし、吸引したから細いつり目になってるけど、可愛いじゃん!

結局、戸惑いや不安は一瞬のことだった。
すぐに娘は愛しい我が子となり、気づけば「この子の母親は私しかおらんよね」って思っていた。
縁あって私達に任せられた命。
愛着を育み、スクスクと大きくなってくれたらそれでいいんだ。

今までより少しにぎやかで、少し慌ただしい毎日が始まった。

おつきあい下さりありがとうございました。
今回もみんなのフォトギャラリーのイラストを使わせて頂きありがとうございます!

次は⭐生まれ変わったら何になる?⭐️
の話を綴ろうと思います。
またよかったらおつきあい下さい。

おやすみなさい















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