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『高峰秀子の流儀』 斎藤明美 ちくま文庫

その気高さ、潔さ…そして本当に優しく愛ある人は厳しさを兼ね備えている。本当に感動ばかりです。

人生のバイブルとして手元に置いておきたい。こんな風に生きられないけど、そのカケラでも意識できればと思います。

濃い〜珈琲と共にゆっくり読んでみるのはいかがでしょうか☕️

本文より…

人は誰しも「良くなりたい」と願いながら生きるものだ。
だが、往々にして、人は踏み誤る。
一体、何をもって「良し」とするか…
今ほど、その答えが必要とされる時代はないだろう。
私達は、懸命に探し求め、峻別せねばならない。
何が醜くて、何が美しいか。何が向上心で、何が欲望か。
そして、何が本物で、何が偽物か…。
私は、一人の女性に出逢って以来、
ことさらそのことを強く感じ、考えるようになった。
それは、その人の生きる姿、日々の暮らしの中にこそ、その答えがあると思えるからだ。
高峰秀子、八十五歳。
静かに佇むこの老婦人の姿勢から、
私達はあまりに多くのことを学べるはずだ。
それのみが今、唯一、私がこの時代に持ち得る希望である。

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