ロシア郵便はすごい!
旅行でロシアに来ているときも、住んでからもお世話になっているロシア郵便。
ロシア郵便での思い出もいろいろ増えている。
例えば、2011年初めてのロシア旅行時にはがきを日本へ出したが、スズダリから出したハガキは結局届かなかった。他のも1か月くらいたって、日本に届いたため、忘れた頃に届いた。
その後、旅行に来るたびに、はがきを日本へ出した。北極圏のムールマンスクからも無事に届いた。
しかし、いつだったか、モスクワのホテルから出したハガキは、これまた日本に届かなかった。
モスクワに住んでからも、近所に郵便局があるため、よく出かけた。
平日の昼間に1人で行くこともよくあった。
そこで、いろいろ思い出ができた。
例えば、絶滅危惧種であるソビエト人のおばちゃんが窓口にいるときは、強烈な思い出だ。
このおばちゃんは、たいていイライラしていることが多い。
ある日、運悪く、このおばちゃんの窓口に当たってしまった。
番号が呼ばれて、窓口に行くと、私は何も言っていないのに、私が近づいただけで、「できない」と言ったのだ。(笑)
怒りを通り越して、「お!またまたネタを提供してくれたなあ。」と思いながら、窓口に行った。
そして、「封筒をください」というと、「それなら、できる」と言って、封筒を売ってくれた。
また別の日の同じおばちゃん。
ソビエト人なので、キリル文字しか読めず、ラテン文字は読めないだろうと思い、念のためにキリル文字とラテン文字と両方書いていったら、「そのくらいは読める」と言われた。
私が、片言ロシア語で行くから、いろいろネタが転がってくるのかもしれないと思い、ある時から、夫と一緒に行くことが増えた。
夫はロシア語はできるが、郵便情報にうとい。
私は、何度か日本へ荷物を送っているから、以前は、こうだったとか、こうすればいいというのは分かっている。ただ、ロシア語ができないだけ。
夫と私で足して2で割るとちょうどいい感じで窓口に行ったことがあった。
私が片言ロシア語だから、いろいろネタが発生すると思っていたが、夫が行っても窓口のおばちゃんたちの態度はあまり変わらなかった。むしろ、私の方が場数を踏んでいたため、おばちゃんたちの言うことが分かる時もあった。
そんなある日、10㎏を超えた荷物を発送することになった。
果たして、10㎏以上を国際郵便で送れるのかどうか心配だったため、ネットで調べた。
すると、近所の郵便局で20kgまでならできるが、20㎏から30㎏は、特定の郵便局でしかできないと分かった。
それで、いざ出陣!
郵便局に着いて、パンデミック中だが、日本へ送れるか?というのをきくことに集中してしまい、ネットで調べた重量のことをすっかり忘れてしまった。
そして、郵便局のおばちゃんが、段ボールを持って、「重い」と言った。「12㎏は、うちではできないから、1㎞くらい離れたここの郵便局へ行って。」と言われた。
住所もすぐに言われたため、どこ?と検索して、20㎏までできるというサイトの情報をすっかり忘れてしまった。
それで、私が見間違ったかもしれないと思い、おばちゃんたちに言われるまま、特定の郵便局の場所を調べ、そのまま行った。
12㎏の大きな段ボールを夫は持って、歩いて行った。
そして、特定の郵便局に着いたのだが、近所の郵便局と変わらず、普通に作業をしてくれた。
家に帰って、もう一度サイトを見ると、やはり20㎏まではどこの郵便局でもできると書いてあった。
つまり、近所の郵便局のおばちゃんは、重い荷物の仕事をしたくないから、私たちをたらいまわしにしたのだ。
夫に、クレーム対応の番号に電話をしてもらおうとお願いしたのだが、夫は、かけないという。
しかし、どう考えても、できるのに、できないと言ったことが許せず、私が、クレームサイトにクレームを書くことにした。
電話でロシア語を話すのは難しいが、サイトなら、文を考えて、書くことができる。
それで、クレームサイトに書いて送った。
それから、1か月くらいしたときだった。
ある日突然、ロシア郵便からメールが来た。
クレームに関する返事が丁寧に来たのだ。
どこの郵便局かも書いているから、もし次に同じことがあった場合は、罰金にするから、このメールの番号を控えておくようにとあった。
まさか、丁寧に返事が来るとは思ってもいなかったし、今後の対応もお知らせが来るとは思ってもいなかった。
その後、近所の郵便局へ行くと、職員に私がクレームを書いたことが周知されているようだった。
外国人で片言ロシア語の私がクレームを言うとは思っていなくて横柄な態度に出ていた職員もいたが、私がクレームを書いたことにより、職員の態度が変わったのを感じた。
多少のことでは、クレームなど書かないが、1㎞以上も12㎏の大きい段ボールを抱えてもち、夫の腕がどうにかなってしまったらと思ったからクレームをしただけだ。
こんな感じで、行く度にいろいろ発生する郵便局だが、久しぶりに行った。
改装も終わり、きれいになっていた。
土曜日の昼間で、待っている人は3人。そんなに混んでいなくて、あっという間に順番がきた。2番の窓口は、以前、私の顔を見ただけで「できない」と言ったイライラおばさんだったが、そこの窓口ではなかったため、ものすごく早かった。
ネタになる出来事もなく、あっという間に手続きが完了した。
ちょっと寂しい気もしたくらいだ。
今までも、平日は朝8時から夜8時まで近所の郵便局はやっていた。
土曜日も9時から18時まで開いていた。
日曜日は休みだったが、それでも、日本の郵便局の開いている時間よりもずっと長く便利だと思っていた。
そんな郵便局だが、今では、平日は、8時から21時まで、
土曜日は、9時から18時まで、
日曜日は、9時から14時まで開いていることが分かった。
日曜日も開くようになった。
パンデミック前よりも営業時間が長くなっている。
しかも、日本からロシアへ郵便を送れないが、ロシアから日本へは、EMSも航空便も船便もすべて動いている。
また、ロシア郵便は日露経済協力で、日本の製品も積極的に販売していた。今回の制裁で、日本からの品物がストップし、在庫を処分しないといけなくなり、窓口の隅っこに在庫が置いてあった。制裁の前までは、棚に日本商品がたくさん並んでいて、日本からの品物と大々的に宣伝もしていた。
そして、土曜日に送った荷物だが、ロシアを離れるまで2日、その後、エミレーツ航空でドバイに運ばれ、2日ほどアラブ首長国連邦に荷物があった。再びエミレーツ航空で成田に到着。その後、税関へ行き、10日後に日本の自宅に荷物が届いた。
過去に送った荷物の記録も全部サイトに残っているため、少し見てみたら、パンデミックの時は飛行機が毎日飛んでいなかったから、郵便局に持っていく曜日によっては、出国が遅くなっていた。その分、日本に届くまで時間がかかる時があったが、エミレーツ航空は、毎日飛んでいるから、パンデミック前と同じか、それ以上に早くなっている。
制裁によって、DHLがロシアへ荷物を運ばなくなり、国立のロシア郵便のみとなった現在、システムも整え、郵便局の営業時間も長くして、サービスが向上したように感じた。
日本への郵便がこんなに早く届き、発送もスムーズなら、送りたいものが出てきたときは、また送りたいと思う。
【3月24日の過去記事】
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