2022年11月観て良かったYouTube動画
こんばんは、チェ・ブンブンです。
11月に視聴してよかったYouTube動画を紹介します。
1.PAS TASTA - peanut phenomenon ft. ピーナッツくん (Music Video)(PAS TASTA)
PAS TASTAとピーナッツくんがコラボした楽曲。インターネットの海を飛び交うネットミームを意識したものとなっており、10秒に一度ペースで曲調やタッチが変わるユニークな作品に仕上がっている。最初こそ、圧倒的情報量によりよく分からない曲だなと思うかもしれないが、何回も聞き込んでいくと、歌詞のカッコ良さや引用の鋭さに痺れる。サブカルの点を掻き集めて沼にハマるインターネットの世界をA24映画『アンダー・ザ・シルバーレイク』と重ねる発想は映画ファンとして熱いものがあった。
2.【歌ってみた】ゾンビ/宇志海いちご(宇志海いちご)
ハロウィン時期に、DECO*27「ゾンビ」の歌ってみた動画がVTuber界隈でアップされた。名取さなさんの「ゾンビ」は配信の陽気なテクニカルトークの雰囲気とは打って変わってファム・ファタール感を醸し出す歌い方をしていた。個人的に、楽曲の内容とVTuberの個性が合致した例は宇志海いちごさんのバージョンだろう。「ゾンビ」はジョージ・A・ロメロ映画とは異なる視点からゾンビ観を見出しており興味深い楽曲である。一度、足元を掴まれたら逃れることのできないファム・ファタールを当の本人目線で描く歌詞となっている。例えば、序盤に注目してほしい。
執拗に短い単語を反復させることで、粘着質な構ってほしさを強調している。宇志海いちごさんが歌うと、甘い歌声と闇に引き摺りこむ魔力が引き出されるのだ。11月は執筆時のBGMとしてよく聴いてました。
3.配信中に顔バレするVtuberのモノマネ(油粘土マン)
油粘土マンさんの視点は興味深い。彼にしては珍しく「配信中に顔バレするVtuberのモノマネ」とありそうな話を動画にしているのだが、我々の想像を上回るものを叩きつける。アバターの段階で、素の顔が見えてしまっているのだ。それが顔ばれする時には、モーションキャプチャーの無数の点が多い、化け物のような像が浮かび上がる。「顔ばれ」を反転ギャグとして落とし込むところに油粘土マンらしい、独特な観点を感じた。
4.もう帰っちゃうんだ?(しぐれうい)
ゆるゆるなトークに見えて、リスナーのコメントへの瞬発力が異様に高いイラストレーターのしぐれういさん雑談配信。今回も曲芸のような返しを楽しませてくれた。
「みんな知ってる?星の王子さまミュージアム?」と語ると、コメントが「カレーの?」と返す。それに対して「いや、カレーのじゃない。星の王子様といったらカレーじゃないし」と拾う。スタイリッシュなツッコミを入れるのだ。ピクミンくじで外国人店員に絡まれた話や、ぽこピーチェキ会でピーナッツくんに身バレする話など、面白い話盛りだくさんであった。
なお、しぐれういさんはこんな可愛らしい見かけであるが、後日、えげつない闇鍋を大空スバルさんに食べさせる企画を行っており、そのギャップもまた魅力的である。
5.24時間一緒にいればどんなに仲が悪い相手だろうが仲良くなれる説(ハヤトの野望)
シミュレーション系YouTuberハヤト氏は、爽やか翳りひとつない語りで市民に汚水を飲ませはじめる凶悪さが癖になる動画を多数作っている。例えば、「街のど真ん中で排水してもポンプ車で吸い出せるのか?【Cities:Skylines / シティーズスカイライン】」では、以下のような語りから始まる。
今回、ベストにいれたシムズ4の動画では、自分の分身「ヤボウオブハヤトス」が友達をたくさん作ろうとする内容。しかし、意地悪な性格にしてしまったため、なかなか友達ができない。そこで、町中の人々を地下室に監禁することで友情を深めようとする。なぜか、ハヤト氏は友情を深める方法を調べるためにゲームの攻略サイトを使わず、心理学から解決方法を探し始め「単純接触効果」を実践しようとする。しかし、彼がやっていることは「ストックホルム症候群」の実践という高度なギャグを仕掛けてくるのだ。のばまん氏もそうだが、シミュレーションゲームをやる人の会話は知的な狂気が滲み出ていて面白いなと思う。
6.トーマスが撮り鉄をボッコボコにするシーン(かわなみのアフレコ)
11月はきかんしゃトーマスの公式チャンネルが、業界用語をゴリゴリに擦りたおした寒い社会人トーマス動画をアップしていた。それに対抗して、トーマスのフッテージとアフレコで独自の世界観を生み出す「かわなみのアフレコ」が新作を発表した。
トーマスの唐揚げを食べるトップハム・ハット卿といった狂気を紡ぐ彼の新作は、迷惑な撮り鉄を倒そうと住所を特定して体当たりをするのだが、そこがトップハム・ハット卿の家だったという修羅場を迎える。全てを語らない。画が恐怖を掻き立てるオチはお見事としか言いようのないものがありました。「かわなみのアフレコ」の黄猿ネタといい、語り口やネタの落とし所が毎回秀逸で好きだ。
7.ちいかわルーム - 逃走(さは)
カルト的人気を持つ短編ホラー「The Backrooms」をちいかわに置き換えた動画をYouTubeでよく見かける。これがとても怖い。無数に落ちてくる「うさぎ」。油断していると屈強な奴が追ってくる。夢の中では上手く走れないようなもどかしさの中、広い空間に逃げ込むが、いつの間にか囲まれてしまう怖さ。視野の狭さを強調する縦画面を選択しているところも高評価だ。
8.【洋画】午後ローの日本語吹き替えの微妙な発音のスペイン語(Virtual Prepper Channel / ハンナ・ランカスター (バーチャルプレッパー))
映画系VTuber探していたら見つけた。午後のロードショーといえば、暑苦しい吹き替えである。ハンナ・ランカスターさんの、ドライブの効いた語り。メキシコ系というよりかは午後ロー系なスペイン語の鮮やかさに幼少期の記憶が蘇りました。12/9(金)に元米陸軍憲兵のゲストを呼んで『ジャック・リーチャー:NEVER GO BACK』同時視聴会をするようだ。今注目しているVTuberである。
9.【深夜のテンション】バスケマンガにいそうな奴選手権(ガーリィレコードチャンネル)
『THE FIRST SLAM DUNK』への期待だろうか?ガーリィレコードチャンネルはバスケ漫画ネタで一発芸動画を発表した。相変わらず、部屋を立体的に捉え、個性と個性のヤサイニンニクマシマシ動画となっているのだが、フェニックス氏のボスキャラのオーラを宿しながら5つのバスケットボールを射出しようとする手動特殊効果に「その手があったか!」と思った。このような手作り感ある演出って、映画学校の作品だとあまり見られないんですよね。『僕らのミライへ逆回転』のような手作り映画演出が好きな私にはツボでした。
10.【コメ付き】GBA版MOTHER1 ゆっくり解説つきRTA【biimシステム】(チャンネル見たいときに見て)
今となってはゲームのポップアイコン的存在となっている『MOTHER2』。その原点である1作目は小学生の頃にプレイしてトラウマとなった記憶がある。開幕そうそう、ポルターガイストと戦う羽目になり、序盤の動物園ではバットを持った小学生が戦うような相手ではない、トラ、ゾウが襲いかかる。可愛らしいビジュアルに反して異様な難しさを持っている『MOTHER』。懐かしさを感じながらRTA動画をみた。RTA in Japanの緊迫感とは違い、ガバあり小ネタありゆるゆるなテンションで走る様子は、皇居の周りを走るマラソンランナーを見るかのような爽快さがある。ノスタルジーに浸れた動画であった。
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