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映画鑑賞『2300年未来への旅』

昔に高橋ヨシキさんが紹介していたディストピア映画を鑑賞。

2300年未来への旅  1976 監督マイケル・アンダーソン

映画史上初めて、レーザーホログラフィを用いて、アカデミー賞特別視覚効果賞を受賞した作品です。

話は映画紹介ページより引用です。

西暦2274年、人類はコンピューターの管理のもと、ドーム型の都市で暮らし、30歳になると抹殺される定めになっていた。脱走者を処刑する“サンドマン”のローガンは、ある日脱走者と出会ったことから、この世界に疑問を持つようになる。

近未来を描いたディストピアものです。人々は「シティ」というコミュニティで暮らしていて、太陽の昇る外の世界を知らない設定になっています。
しかし、終盤になると、その外の世界と「シティ」の抜け道があり、こんなとこから!!?と拍子抜けで思わずツッコんじゃいました。

この話で面白かった点は、30歳を迎える人が「儀式」を行うことで殺されるのですが、この儀式は新しい人間に転生すると伝えられていて、民衆は何の疑念も持たないのです。進んで儀式に参加し、支配構造へ疑問も持たずに人々は熱狂します。この設定にはワクワクしました。
しかし、全体的にはツッコミどころが多く賛否が分かれるところではあります。

猿の惑星のラストシーンよろしく、リンカーン像が出てくるのですが、歴史を知らない世界観になっています。やはり支配を容易にするためには、歴史というものを抹殺しておく必要があるからです。大概のディストピア映画ではそのようになっています。
不条理でも疑問を持たない未来を避けるため、歴史を継いでいくことが大切だと考えさせられました。


■補足
この作品のタイトルである2300年は、閉鎖されていたコミュニティから抜け出した人たちが60歳を迎える年齢になります。なかなか秀逸な邦題です。

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