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お盆ですね。帰省前の農作業締めくくり編【茶屋のお便り8月13日号】

 しばらく蕎麦の播種の模様をつぶやきで投稿していましたが、その締めくくりです。今は実家に戻っていて、高校野球を観ながら記事を書いています。

 それにしても実家で過ごすお盆の不思議な感覚は何なのでしょうか。やたら子どもの頃に過ごした夏を思い出す。幼い記憶とそれぞれ歳を重ねた家族の今の顔が交差する。


◼️ 溝掘りの仕上げ

 妙に感傷的になっていますが、作業の続きをさくさくお伝えしていきます。先日投稿した上の画像のとおり、被さった土をどかして踏み固め、雨水が流れるようにします。

右奥が尻水戸

 ここから更に排水路に水を落とす尻水戸までつなげます。

 どんどん低くしていかないと水が落ちないのでスコップを使って徐々に深く溝をつくっていきます。

 最後の尻水戸につなぐ溝の部分に関しては種を蒔いた上から掘ることになるので、わずかながら蕎麦の種がムダになります。勿体ないですが已むを得ません。

◼️ 暑さゆえの戯れ

 そういえば酷暑に耐えながら作業をしていると、夢か現か何やら絞り出すような声が聞こえた気がしました。幻聴かなと思いながらも耳をこらしてみると、

そばの子「私も、私も同期のみんなと一緒に芽を出したい。」

茶屋「そうか、そうなのか。」

そばの子「花を咲かせたいの。可愛いねって、綺麗だねって言われたい。」

自分「そうだよな…。誰だってそうだよな。」

そばの子「実だってたくさんつけてみせるから。どうかお願い。」

自分「すまん。みんなのために溝を掘らなくちゃいけない。君には犠牲になってもらうしかない。」

そばの子「そんな…」

自分「許してくれ。」

どうしてよ⁈ 私だって、私だって…

 といった感じで、願いが叶えられない子の犠牲のもとに蕎麦は収穫されます。どうぞ心してお召し上がりください。

ナンチャッテネ

 冗談です。何にも気にせず、全国津々浦々の蕎麦をただただ美味しくご堪能ください。

 この炎天下では、とても正気を保っていられないので、こんなくだらないことを考えながら作業してましたね。みなさまにおかれましては『暑さをゴマカす無邪気な戯れ』と受け取ってくださることと信じております。

◼️ お盆明けから

 利賀村では今月終わりからSCOTサマー・シーズン2024という演劇祭が始まるので、気分がそっちに引っ張られたのかもしれません。


 さて、そば栽培に話を戻しますと、昨年は収穫間近にイノシシにめちゃくちゃにされてしまいました。詳しくはこちらをご覧ください。

 中山間地において獣害問題は深刻で、行政も対応をしてくれています。補助制度があって3割負担で電気柵を用意できたので、順次設置していく予定です。

 お盆はのんびりできそうなので英気を養っておこうと思います。それでは、暑気やら台風やらと油断ならぬ天候が続きそうですが、みなさまもどうぞ健やかにお過ごしくださいませ。


 私ども茶屋ファームは富山県南砺市利賀村で主にソバの栽培をしている農業法人です。日頃の農作業や六次産業化の過程、そばを使った料理、蕎麦についての豆知識など色々と発信していこうと思っています。

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文中の画像は「ぱくたそ」さんのフリー画像を使用しています。

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