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【イベントレポート】kubell×SansanのPdMイベントで3つの学びがあった話

「Chatwork」のプロダクトマネージャー(以下PdM)をしている知久です。
2024年9月11日に「業界最大級SaaS 非連続進化させるためのプロダクトマネジメント」というイベントをSansan株式会社(以下、Sansan)と開催しました。

運営メンバーとして参加していたのですが、イベントでのお話を聞いていて、現場で仕事をするPdMとして学びになることがたくさんあったので、今回の記事では「私の得た学び3点」とともに、イベントの様子をご紹介します。


イベント概要

「業界最大級SaaS 非連続進化させるためのプロダクトマネジメント」と題し、Sansanとkubell(旧Chatwork)2社のPdMが登壇。
10年以上続くSaaSプロダクトならではのプロダクトマネジメントの裏側についてお話しいただきました。

イベントはSansanのオフィスにて19:00から開始。
各社15分ずつのLTののち、登壇者2名によるクロストーク、その後オフライン会場では懇親会を開催しました。

登壇者紹介

川瀬 圭亮氏 / Sansan株式会社 Sansan事業部 プロダクト室 PdM
LINEやグーグル合同会社、MNTSQ株式会社などで、toB/toC国内外問わず、プロダクトマネージャー・プロジェクトマネージャーとして、様々なプロダクトを担当。
2023年8月にSansan株式会社入社。
営業DXサービス「Sansan」のPdMとして活動している。
同時に、Sansanに関連する複数の新規事業をリードし、市場選定や営業も行う。また、チームメンバーの企画レビュー等も行っている。


海老澤 雅之 / 株式会社kubell VPoP 兼 プロダクトマネジメント部 マネージャー
ソニー・エリクソンでソフトエンジニア、サービス企画を経験後、ソニーにて、音楽サブスクリプションサービス立ち上げを経験。
その後USでPlayStation Networkのプロダクトマネージャーを担当。
日産自動車、センシンロボティクスを経て、2022年7月Chatwork株式会社(現 株式会社kubell)に入社。
「Chatwork」の認証基盤やインキュベーション領域でBPaaSプロダクト立ち上げの後、2024年1月よりビジネスチャット「Chatwork」のVPoPに就任。

LT:Sansan株式会社

まずはSansan株式会社の川瀬圭亮さんから。
テーマは「PdMはどのように全てのスピードを上げられるか〜非連続進化のためのSansanでの具体的な取り組み〜」です。

Sansan株式会社は、「Sansan」「Bill One」「Contract One」「Ask One」「Eight」といったプロダクト群を持ち、議事録、請求書等ビジネス上の様々なフローを扱うサービスを展開しています。
中でも営業DXサービス「Sansan」は、様々なユーザー価値を提供している日本最大級のBtoBサービスということもあり、担当のPdMには、課題を発見し、仮設検証を行い、プロダクトを改善・進化していくことが求められる状況とのことでした。

そんな「Sansan」のプロダクトマネジメントを行なう上で、なぜスピードが必要なのか、スピードを上げるための重要な考え方「ゆっくり考え、すばやく動く」という話や、実践する際の注意点やTipsについてお話しいただきました。

学び1:「理解した気分」に負けない

川瀬さんのお話で一番印象に残ったのは「理解した気分」に負けない話。
理解することと「理解した気分」には大きな隔たりがあるという内容だったのですが、聞きながら自分の仕事を振り返って反省してしまいました。
日々PdMとして企画を行う中で、PRDをチーム内で共有した際に受ける、デザイナー・エンジニアからの仮説や要求などについての質問に、時にうまく答えられないことがあります。
例えば、ユーザー課題を設定するにあたり、「実際のユーザーボイスをしっかりと調査せず、過去の経験をもとに推測してしまっている」など、詰めが甘い部分があると発生することなのですが、まさにそれが「理解した気分」になってしまっているときだな・・と耳が痛くなりました。
日々の業務の中で、この話を常に忘れないようにしたいなと思うとともに、詰めの甘い部分に気づき、指摘してくれるチームメンバーがいるという今の環境は、とても恵まれているなとも感じました。

LT:株式会社kubell

次にkubellより海老澤が登壇。

2024年7月にChatwork株式会社から、「働く人の心に宿る火に、薪をくべるような存在でありたい」という想いを込め、株式会社kubellへ社名変更。
現在の事業の中心は、国内最大級のビジネスチャットである「Chatwork」と、その顧客基盤やプラットフォームを背景に展開するBPaaSです。

プロダクトとしての「Chatwork」は、無料から始められ、簡単な使い方で社外の方ともやり取りしやすいという特徴をもとに、リリースから14年、中小企業を中心に59.1万社に導入いただいています。

歴史の長さ故「成長しきっていて、やることがあまりないのでは?」と思われがちですが、事業にBPaaSが加わったこれからの「Chatwork」がどんなチャレンジを行っていくか、これからの「Chatwork」でプロダクトマネジメントをする楽しさは?という内容をお伝えしました。

この辺りの詳細は海老澤の記事も公開されていますので、ご興味のある方はぜひ以下の記事も合わせてお読みいただけると幸いです!

学び2:同じ会社にいながらも新しいチャレンジができる環境

私自身は2年半ほど前に "1つのプロダクトを複数人のPdMでプロダクトマネジメントする" という環境に惹かれて入社したのですが、当時からは考えられないほど会社は変化・進化しています。
海老澤の話を聞いていて、手前味噌になってしまいますが、会社の進化とともに学べる・チャレンジできる環境が広がっていることを改めて感じました。
「Chatwork」というプロダクト単体でも、新機能追加や機能改善の余地はまだまだありますし、そこにBPaaS事業がかけあわされば尚更です。
"マルチプロダクトを10数名規模のPdMでプロダクトマネジメントする" という、今後変化していく環境の中で仕事ができることが楽しみです。

クロストーク・質疑応答


「短期のプロダクト改善と長期のプロダクト進化をどう進めている?」
「マルチプロダクトにおける全体最適と個別最適にどう取り組んでいる?」
「プロダクトマネジメント体制と、今後必要な人材は?」
といったテーマに基づき、クロストークを実施。

質疑応答では、歴史の長いサービスならではの「プロダクトの拡大を続ける中で負債とはどう向き合っているか?」や、誰もが悩むであろう「スピードと品質はどうバランスを取るか?」など、たくさんの質問がありました。

負債については、致命的な事態になることを避ける必要があるので、常にメンテナンスしていくことが必要であるとの考え方や、未来に負債とならないよう、中途半端なものを出さない(リリースするもののクオリティを追求する)といった回答が出ていました。
また、スピードと品質の話ではこの2つはトレードオフではなく、品質を高めながらスピードを上げることを追求しているとのお話がありました。
裏を返すと、「品質を落とすことで最終的にスピードが落ちることがある」という考え方で、これは1つ目の質問の負債の話にもつながるのかなと思いました。

学び3:複数のテーマに共通する話「言語化」

個人的には、クロストーク・質疑応答含め、複数のテーマにまたがって「(相手と認識を合わせたり、やることを調整したり承認してもらったりするために)(ロジカルに)言語化する」というお話しが出ていたのが印象的でした。
私たちのチームではPRDをテンプレート化しており、テンプレをもとに新規のPRDを作成し、完成したPRDはPdM同士でレビューする仕組みをとっています。
レビューの際に「ここはどういう意味?」「この項目ってこういうことを書くべきじゃない?」など認識の違いが発生することがあったことを受け、誰が読んでも同じ意味に読み取れるPRDが書けるようにするという目的のもと、PRDのテンプレートをチーム内で話し合ってブラッシュアップしました。
その際の動きと、イベント内で語られた話が近しい気がして、PdMの仕事において人に伝わるように言語化することがいかに大切であるかを改めて感じました。
(この記事がイベントの様子をわかりやすく伝えられているとよいのですが・・)

懇親会の様子

登壇者も含め懇親会での会話の様子。
イベント終了時間ギリギリまでみなさん盛り上がっていました。(私自身も時間を忘れてうっかり話し込んでしまいました)

主催側としてではありますが、久しぶりにオフラインのイベントに出席し、
プロダクトマネジメントを行う中での日々の苦労やあるある話など、参加者の方々と相談できて、楽しかったです。
一緒にお話ししてくださった皆様、ありがとうございました。

おわりに

今回、オフライン・オンラインのハイブリッドで開催し、connpassのランキング 20位以内にもはいる、240名を越える多くの人にお申し込みいただきました。
また、オフライン会場ではPdM以外にも、VPoE、プロジェクトマネージャ、デザイナーなどなど様々な職種の方にお越しいただきました。
改めまして、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

また秋ごろにもイベントを企画していますので、お楽しみに!


最後に…
私たちと一緒にプロダクトマネジメントを推進してくださる方を絶賛大募集中です。
「Chatwork」のプロダクトマネージャーに少しでも興味を持ってくださいましたら、ぜひ採用情報もチェックいただけると嬉しいです!

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