見出し画像

\Chatty+的BOOKレビューリレー/『政治学者、PTA会長になる』岡田憲治 

こんにちは。chatty+読書部のわかめちゃんです! 今回は、8月に行われるイベントに向けてオカケン先生のご著書『政治学者、PTA会長になる』で、Chatty+的BOOKレビューリレーを企画してみました!ぜひ読んでください!



息子はまだ2歳でPTAとはなんの関わりもなく、通っている保育園でも保護者が任意で集まって活動するといった経験もない、そんな私でも軽快な文章にのせられてあっという間に読めてしまい、あ~これって私の身の回りでも似たようなことある!と思うことがたくさん詰まっていた本でした!

PTAが誕生した背景に驚き、形を変えずに残り続けていることに愕然とする…

PTAは、”終戦後、憲法もできて、婦人参政権も確立して、これまで父兄の後ろに隠れてお勝手仕事ばかりをやってきた婦人たちも、戦後民主主義を担う「新婦人」として啓蒙され、地域やコミュニティの運営の手法、民主主義のやり方を身につけなければならないという考え”のもと取り入れられたもの。

”この世の主導権を握っていると自負する男性たちによって、「一人前の人間としては何も分かっていない女子供に、この世の常識と教養と組織の運営を教えるための広義の社会教育システム」だととらえられてきたのだ。”

なんでこんなに見下されなければいけないんだ!と怒りがわいてきたのでした。そんな1時代も2時代も前にスタートしたPTAがほぼ形を変えずに残っている。。。PTAって生きた化石なの?!

PTA活動から想起されるわたしの嫌な思い出

PTA活動として本の中に出てくる、「お月見の会」(校長先生と地域の町会の名士や御歴々を接待し、歓待するという行事)や、「お茶出しシフト表」などで思い出したのが、わたしが20代新卒で入社した会社である。

あの頃私がもっとも忌避していたのは飲み会でした。ひどかった。。。

入社当時体育会系色が濃く、飲み会では取引先のおじいさんの隣りに座らされ、お酌するのはもちろんのこと、手を握られたり…、…。

それを止めさせない私の上司、先輩(男性も女性も!女性は自分もされてきたから後輩もされてるのが当然と思っている)、何も言えない自分…。あ~あの時はツラかった。。

PTAの活動にまつわるお話を読んでいるはずなのに、若かりし日の嫌な思いを想起させるエピソードがたくさんありました。

PTAってそんな嫌な思いしないといけない場所なの?!旧態依然としたやり方を変えてはいけないの?!

女性が男性に「お酌をする」という姿をあまり見なくなった(コロナだからそもそも飲み会がない)ことは、社会の風潮としてハラスメントが叫ばれているからでもありますが、何より大事だと思うのは、女性が自ら「お酌をしない」という選択をすることではないでしょうか。このことは、昔のやり方は私たちには合わないから変えていきます!という宣言だと思うのです。

「昔のやり方を変えてはならない」という呪縛

本を読み進めてみて、PTAが生きた化石化しているのはどうやらこの「昔のやり方を変えてはならない」呪縛があるからだと感じました。

職場でも時々ある。「このやり方非効率かも?」「これっておかしくない?」と感じても、「今までこのやり方でやってきたし」「これでうまくいってきたし」「マニュアルにはそう書いてあるし」とそっと違和感に蓋をして変わらないこと。

マニュアルに従いすぎると思考停止に陥る

うちの職場にはマニュアルがあり(7年くらい前その時在籍していたメンバーみんなで作った)それに従って基本的には動いていきます。

マニュアルがあるからこそなのか、それに従うことばかりに気をとられてしまうことがあります。

マニュアルを正確になぞるように仕事をすること自体は必要なことだと思うのですが、ずっと続けていると、マニュアルを疑い、マニュアルは変えられることことを忘れてしまう場合がある。「だってマニュアルに書いてありますから」的な仕事のやり方。思考停止状態。

マニュアル通りに正確に遂行できるということはもちろん大事だけれども、それ以上に、マニュアルや目の前にある当たり前を疑い、今の私たちに快適な新しいやり方にアップデートしていく力が必要なんだなと思うのです。

きっとそれは子育ても同じで、母親、祖母、それより前の先人たちがやってきたやり方や大事にしてきた考えは否定せずに、それでも、自分たちの今のやり方、目の前の子どもをよく観察し、わたしにとって快適なやり方を模索しアップデートしていければいいのかなぁと思ったりしました。

同書の\Chatty+的BOOKレビューリレー/第一走者の記事はこちら▼


8月のChatty+には、著者のオカケン先生が参加されます!

8月19日に行われるChatty+的おしゃべり会では、政治学者の岡田憲治先生(オカケン先生)をお迎えして、ご著書『政治学者、PTA会長になる』『教室を生きのびる政治学』の内容をもとに語り合います。ぜひご参加ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?