富山・朝日町に行ったらマイナンバーカードが気になった
先日、富山県・朝日町に行ったときのこと。バスに乗車した際に、女性がカードを端末にタッチをしていました。すると、「ロコピ！」という音がしました。その時は、かわいいタッチ音だなと思った程度。この音を何度も聞くことになるとは、その時は思いもしませんでした。
次に「ロコピ！」という音を再び聞いたのは、「バタバタ茶伝承館」行った時でした。ここは、朝日町蛭谷（びるだん）地区で古くから伝わる番茶「バタバタ茶」の体験ができる施設です。音のする方を見ると、スマートフォンのような端末が置かれていました。
地元に住む80〜90歳の女性たちが、「行きも帰りもポイント貯まるんだよ、ほらタッチしないともったいないよ」と話をしていました。
気になって「これなんですか」と聞いてみたら、「マイナンバーカードをかざすとポイントが貯まるのよ」と教えてくれました。
タッチしていたカードは、マイナンバーカードだったのかとビックリ。交付はしていても、持ち歩いている人は少ないイメージがあったからです。
3回目に「ロコピ！」の音が耳に入ってきたのは、泊駅近くにある「あさひショッピングセンター アスカ」に行ったときでした。
「あんた今タッチしたか、忘れたらもったいないよ」という女性の声が聞こえてきて、振り返ったらロコピの端末がありました。
ポイントが貯まることはわかったんだけど、「ロコピ」って何なんだろう。「ロコピ！」というこの可愛らしい音が頭から離れない。すぐに調べたかったのですが、参加するイベントのスタート時間が迫っていたので、あとでにしようとイベントに向かいました。
イベントの昼食の際、朝日町の町長さんからご挨拶があり、その際にロコピをスタートした話を聞きました。でも、さらっと話題に出しただけなので、詳細はわからずでしたが、ますます気になりました。
懇親会の時に、「ロコピ！」のことを思い出し、ポイント貯まるとどうなるのか、地元の方に聞いてみました。
ポイントが貯まると景品の抽選に応募できるそうです。抽選に当たると、地域の商品やサービスが使えるんだとか。見守りサービスの機能もあり、子どもが学校でタッチすると親に通知が送られたり、一人暮らしのシニアの方がタッチすると、遠方に住んでいるご家族に通知が届く仕組みでした。
LoCoPi（ロコピ）は、博報堂さんと朝日町が行っている「デジタル田園都市構想※」の一環で取り組まれているとのこと。使えば使うほど町がよくなる、というコンセプトで、マイナンバーカードを活用した新しい公共サービスでした。
※「デジタル田園都市構想」は、岸田政権が掲げる、デジタルの力で地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図る取り組み。
動画で「ロコピ！」の音が出てきます。
町で聞いた会話から、「ポイントで損をしたくない」という気持ちが、この取り組みの普及に寄与しているのかなと感じました。まさか、富山でマイナンバーカードのことが気になるとは。
日経新聞の記事によると、2023年度全国の普及率は73%で、朝日町は80.8%
だそうです。この取り組みによって町がどう変化するのか楽しみです。
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