ちゃる

地方の音楽界隈で仕事をしている、何かを観るのが好きな人。贔屓は2人。世のブログやらSN…

ちゃる

地方の音楽界隈で仕事をしている、何かを観るのが好きな人。贔屓は2人。世のブログやらSNSに垂れ流されている言葉に惑わされず、自分が感じたことを、自分の言葉でポジティブに残したい。もしかしたら日記みたいになるのかも。何かを見たら脳内で言葉に変えたくなる人なことに最近気づきました。

最近の記事

巡礼の年に想いを馳せる

7月まで宝塚大劇場で上演されている「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」を観劇して気づいたこと、についてずっと考えている。 初日観劇した時はただなんとなく、リストは苦悩の人なんだと思ったりしたけれど、ただそれだけだった。 本当のことを言うと、リストを演じた柚香光がピアノに向かう姿や前髪を触る指や座った時に組んだ足、それと高く響く歌声が美しすぎて、他の要素が頭に入ってくるスキが全くなかったのだ。 しかし昨日、4回目の観劇にして初めて、涙が止まらない瞬間があってその理由を考

    • その時が、来た

      その日が来る、というタイトルの記事を書いたのを思い出していた。 確認したら2019年の11月23日の記事だった。 この記事を書き始めた8月17日時点で、新潟に住む私の手元にはまだ白い封筒は届いていない。 お盆期間のためあちこちにフライングで届いていたグラフも、退団発表後に届いた。 千秋楽映像も、退団の会見も、タカラヅカニュースはまだ見ていない。 予感があったくせに受け入れ切られていなくて、私自身の手元に封筒が届いてそれを読んだら、気持ちは切り替わるのかもしれない、と思いなが

      • 2022年、誕生日に思い出した祖母のこと

        2022年の誕生日、念願だった誕生日観劇を断念した。 「次の誕生日は花組観に行こうと思ってて〜」と上司に話していた年末の自分。 ♪時を戻そうー ん〜ん〜ん〜、と歌って時を戻してあの時の自分に耳打ちしたい「余計なこと言うんじゃない」と。 花組「元禄バロックロック / The Fascination」東京公演は、1月3日に私の初日を見届けたあと、連休を前に公演は中断された。 その連休が明けたと共に私のいる新潟県では毎日の様に新規感染者の記録が更新され続けた。 その数は全国でも

        • 千秋楽の星組を観て

          さて、何から書いたらいいものか。 最後に東京に行ってから半年が経った。 週に1度は新幹線に乗っていたあの日々からもう半年。 驚くほどたくさん心動かされることがあったのに、ここではあまり更新していない。 なぜだろう、と思って振り返ってみて気づいたのだが、手紙を書き続けていたからかもしれない。初日が開くまで、と決め、丁寧に言葉を綴り続けた。 花組が途中中断した1ヶ月も含めて、ご贔屓が舞台に立てない日は毎日書き続けた。思いがけず長い期間になってしまったし、たくさん書いた。 この夏

        巡礼の年に想いを馳せる

          その乾杯を、待っている

          その沼はきっと深すぎるから近寄ってはいけない、と心の片隅に留めながら年齢を重ねてきた界隈がある。「東宝ミュージカル」「宝塚歌劇団」「三国志」、この三つだ。 戦国時代や幕末が好きで新撰組の本も読み漁ったしあれこれゲームもやったけど、かろうじて三国志界隈には未だ近づいていない。「キングダム」は映画は見たけど、原作には手は出してない。よくやった、わたし。 お仕事先の人と話していて「東宝」が「東京宝塚」の略である、と知ったのは18年ほど前のことだろうか。それから程なく仕事に役立てるた

          その乾杯を、待っている

          家のこと、家族のこと、仕事のこと

          ひどく個人的な記録、である。 読む方には何のプラスもないかもしれない私の老後のための記事です、ご承知おきください。 ----- 家を買うと3年以内に良くないことが起こる、みたいな話を上司から良く聞いていた。どうやら「新築すると」が正解みたいですが、私は家を買うと、と解釈していた。 取引先の方が豪邸を建てたと聞いた後に、不祥事で失脚したとか。その私の上司も、マンションを買った後お父様が亡くなったりされていたので、実感込めて私に話してくれたものだ。 しかし私という人間は楽

          家のこと、家族のこと、仕事のこと

          FM PORT停波に寄せて

          「停波」という言葉をご存知ですか? 少なくとも私は、人生の中で自分からこの言葉を発した事はなかったし、なんとなくわかっていても、きちんとその意味をとらえたのはつい最近のことでして。 Wikipediaによると「電波の送信を停止すること」、だそうです。 偉そうにんなこと語ってますけど、「停波」という言葉を使わない人生を今まで送って来た訳です。 ちなみにこの記事、新潟の人でないとなんの事やらわからないと思うのですが、ちょっとだけ宝塚のお話にも寄り道しつつ、結論はメディアの在り方

          FM PORT停波に寄せて

          2020年6月、映画館にて

          いきなり自分の感性が開かれた様な気がした。 それは3ヶ月ぶりの映画館だった。 最後に見たのはミッドサマーで、それは少しのトラウマを私に残した作品で、それ以来外出を自粛し、楽しみにしていた映画(ちなみに「燃えよ剣」)も上映は延期になり、そもそも映画館も閉まり、どこかに出かけて何かを観ることを控えていた。 最後に観劇したのはなんと2月の宝塚での星組で、あっという間に今は6月末である。 花組は一度も公演をしていない。 代わりに、たくさんの動画を見る機会に恵まれ、自宅にWi-

          2020年6月、映画館にて

          2年前の5月の記憶

          働き始めてから、こんなに休んだ事がない位の休日をいただいている。そしてその大半を外出せずに過ごす事を強いられているが、それほど苦には感じていない。私には家にいて見なければならない作品も見たい作日も、両手が20人分あっても足りない位に待機しているのだから。 そんな中、口を開いて言葉を発しないと心が死んでしまう事を体験したのも2年前だったので、その経験から日に1度は、こんなご時世であるが外に出て2kmか3kmを歩くか走るかして、少なくともコンビニで店員さんに「ありがとうございま

          2年前の5月の記憶

          2020年春の記録

          今、この瞬間、新潟の桜は満開である。何か心が踊るようなことのひとつも書きたいし、書きたいことは山ほどあれど。 なにせ毎日毎日、コロナのせいでいろんな事が起こり、情勢が変わっていく。つい一週間前だって、今日の事は想像できなかったような日々。 下書きに残っている記事を更新する余裕すらない日々。 ちなみに今下書きにあるのは 「マンガと私」 「宙組について今書いておきたいこと」 「退団の報に際しておもうこと」 の3本立てで、どれも眠らせてしまっている。 マンガについては、書き

          2020年春の記録

          お披露目の日。

          こんなにダメージを受けるとは思っていなかった。 次から次へと届く中止・延期の報。それらの報に、仕事として粛々と対応している間に、ついに、来た。私の手元のチケットに対する払い戻しの、お知らせ。 心のどこかで、こんな時に東京行ったら怒られるな、とか、確かに思った。なので、公演中止になって少しホッとしたのも、事実だ。 元々お休みにしていたから、新幹線片道2時間の往復の時間も、まるっと空いた。持て余してしまって、気になっていた映画を見に出かけた。が、取り返しのつかない気分になっ

          お披露目の日。

          ミッドサマーを見た

          手元にあるチケットが、次々とただの紙になっていく週末。 好奇心が私の背中を押して、ミッドサマーを見てしまった。 平衡感覚を失うような映画だった。撮影の手法、音楽の挿入の仕方とその変調加減というかチェロの音色、ぶつぎりの編集でつなげられていく光景。色彩と風景の美しさとの対比に、ずっと頭がクラクラしていた。 全然、ホラー映画じゃなかった。そんな言葉でくくられていい映画じゃない。けど私の心には何が残ったのだろう。我々の目に、何を見せたくて、何を隠したいのかその基準が私には合わ

          ミッドサマーを見た

          STAR WARSと私

          ついにSTAR WARSが完結すると聞いた時、最後の三部作が制作されると聞いた時、信じられなかったし嘘じゃないかと思ったりもしていた。 いや、でも私好きなの4〜6の旧三部作だし、ルーカス・フィルムはもうディズニーに身売りしてるし、そんなにSWヲタクって訳でもないし、と天邪鬼ぶりを発揮してお祭り騒ぎには乗っからないようにしていた。 しかし、やはりepisode7が公開されたその日その時間、仕事で行けなくてソワソワしたのも覚えてるし、早速翌日映画館に行ってしまい、泣きながら見たも

          STAR WARSと私

          DANCE OLYMPIAについて書き残しておきたいこと

          ロスである。完全にロスである。 公演が終わって1週間…その間にNOW ON STAGE、稽古場映像、初日映像、WOWOWのプルミエール映像、スカイレポート、千秋楽映像、を繰り返し見てるだけの日々。なんなら宙組も2回観た、というのに、束で買った舞台写真に、足りない場面がある、とブツブツ文句をたれたりしている。そんな日々の鼻歌は、ウエルカムトゥ トゥエンニートゥエンニー ダンダンダーンなことが多い。 昨日は頭の中でずっとクンバンチェロが鳴っていた。優波くんが歌い出し、ほのちゃ

          DANCE OLYMPIAについて書き残しておきたいこと

          DANCE OLYMPIAが終わった

          終わった。 華麗であり過酷なプレお披露目公演が。 ウザい文章を書くと自分で自分に予告しておきながら、今は先に勢いに任せてこの文章を書いている。ウザいのは落ち着いたら書く。 ラスト2回、チケットのあてをつけながら予定を空けていたのだが、チケットはご用意されず。2公演分まるっと空いた時間を使って、鼻息も荒く、今の気持ちを書き始めてみた。 しかしながら、自分の目で見る最後となった舞台も素晴らしかった。たまたま同じ回を観た友人達とずっとグズグズしながら語り合った位、完成度の高い

          DANCE OLYMPIAが終わった

          DANCE OLYMPIAについて

          まず最初に、このような公演を柚香光のプレお披露目にあててくださった稲葉先生にお礼をお伝えしたい。この度は、こんな素晴らしい公演を作っていただき、観せていただき、先生にも、劇団にも、心より感謝申し上げます、ありがとうございます。 と同時に「やらせすぎじゃい!踊らせすぎじゃい!なんて事してくれたんだ!」という最大級の賛辞も捧げたい。 そして、謝りたい。「前から柚香光は彫刻みたいだと思っていた」という発言について、「稲葉くんてばこれまた大げさなこと言って〜」なんて思っていたこと

          DANCE OLYMPIAについて