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私はスキーが嫌いだけど息子をスキーに連れて行った話
この冬、小1長男が、「スキーをやってみたい」と言い出した。学校のお友達がスキーに行ったという話に触発されたらしい。
「スキースクールに入ることになる。誰も知ってる子はいない。ママも一緒にはいない。そして雪だらけで寒い。それでもいい?」
「大丈夫!やりたい!」
ということだったので、鉄は熱いうちに打て、と言うし、なるべく色んな経験値を増やしてほしいので雪山に行ってきた。
私は20年ぶりのスキー場だ。
私はスキーが苦手だし、やりたいとも一切思わない。
うちの両親、特に母親が雪山が苦手で「あえて寒いところに行ってスキーなんで絶対嫌!」と私が幼い頃から口にしていたことを覚えている。
だから私も幼子ながらに「お母さんがそう言うならスキーなんて楽しくないに決まってる」と思ったし「うちは家族旅行でスキーへ行く、というのは絶対ないんだろうな」と思っていた。そしてもちろんなかった。
それでも周りの友人たちが「スキーに行ってきた」なんて話を聞いていると、ちょっとやってみたい気持ちも出てきたのが正直なところ。
小学生のとき、通っていたスイミングスクールでスキー旅行のイベントがあったので、保護者は付き添い不要でスキー嫌いな親の物理的な負担はないし、行ってみたいと伝えて行かせてもらった。
行ってみたかったスキー。が、楽しくなかった…。慣れないスキーウェアとブーツとスキー板で重いし、うまくコントロールできないし、雪で前はよく見えないし、寒いし、早く終わればいいなと思って終了した記憶がある。
そして中学生のときにスキー林間があり、人生2度目のスキー。
…やっぱり楽しくなかった。リフトで上の方まで行って、滑って下りてくるときも「早く下まで着かないかな」ということばかり考えて、ゴールが見えてくるとホッとした記憶がある。
本当にスキーとは反りが合わないようだ。逆に水との相性は抜群で、水泳やサーフィン、その他ウォーターアクティビティは大好きなのだけれど。
さらに、スキー林間最終日には10年に一度と言われるような猛烈な吹雪に見舞われてしまった。
数十センチ先も見えない吹雪でインストラクターの女性も恐怖で涙するというパニックな状況の中、山頂近くに取り残されてしまい、前の人と間隔を最小にして、のろーりのろりと時間をかけて降りたということもあり完全に雪山トラウマ。(ちなみに翌年からスキー林間は中止になった)
この13歳の冬を最後にスキーからはおさらばしていたし、再度トライする気も一切なかった。
しかし20年後に子どもに連れられてくるとは、人生わからないものだ。
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子どもの「スキーやってみたい」に対して、「ママはスキーが嫌いだからうちはスキーには行かないよ」と伝えることもできただろう。
でも、私の好き嫌いのせいでせっかくの子どもの経験を奪いたくなかった。
もしかしたら私は子どもながらに「本当はスキーに連れて行ってほしい」と思っていたのかもしれない。
今回私は滑らないことにしたんだけれど、それも「ママはスキーやりたくないから」とは言わなかった。
スキー場に自分で行くのは初めてだから要領もわからない。今回は、とにかくあなた(長男)がスムーズにスキーを経験できるようにサポートをしたい。次回以降流れがわかったらママもやってみようかな。
と伝えた。
ちなみに夫と次男はお留守番。次男は発達がゆっくりなのもありスキーレッスンを受けるのは難しそうだし、だからといって長男の午前午後レッスン中ずっとそりや雪遊びを楽しむのも無理がありそう。(すぐ「帰りたい」になるのが目に見えていた)
夫も日本語の手続き等の関係で初回は難しいかなということで母のみの付き添いになった。
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そしてやってきました、3月のガーラ湯沢。
ありがたいことに子連れスキー経験のあるファミリーが周りに何組もいて、色々と情報をもらい、初回は
日帰りで、少し暖かくなる3月(2月は極寒、吹雪くこともある)に、都内からのアクセスも抜群なガーラ湯沢にしようということに。
午前午後計4時間のスキースクールに申し込んだ。
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一度やって「スキーはもういいや」とこっちサイドに来てくれたらいいなという思い半分、
スキー大好きになって、私はこれまで縁のなかったウィンターアクティビティを楽しめるようになったらいいなという思い半分でレッスンへ送り出した。
結果、めちゃめちゃ楽しんでいた。私の想像していた以上に楽しんできた。
スキー場にお泊まりをして明日もできないか?
このあと夜のレッスンはないのか?
まだ雪がある間に今季もう一度ここに来られないか?
夏にスキーができるところはないのか?
と、まだまだやりたくてたまらない様子。
さらに、次はスノーボードをやってみたい、と。
スキーは楽しいしスキーがもう少し上手になってからのほうが良ければもちろんスキー頑張るけれど、スノーボードがカッコいいと思うのでいつかトライしてみたいらしい。
こっちサイドには来てくれなかったようだ。
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私は、自分の息子や、その他のあらゆる老若男女が一日スキー場でスキーやスノボを楽しんでいるのを見ていたけれど、上手な人を見て「あんだけ滑れたら気持ちいいだろうなー!」とは思うけれども、やっぱり自分がやりたいとは全く思わなかった。
でも、「息子とスキーを楽しむためには私も次はレッスン受けようかな」という気持ちにはなっている。
スキーが魅力で、というわけではなくて、息子と一緒に「楽しい」を共有したい一心で。
そして私はスキー場に付き添いに来て、息子のレッスンを少し眺め、あとは休憩所で時間を潰していただけだったけれど、息子がスキーという新しい経験値を得られたことに、私はとても嬉しくて、この私の一日はとても充実した気持ちになったということも記しておきたい。
「スキーってめっちゃ楽しい!もっとやりたい!」という息子のコメントもとても嬉しかったけれど、たとえそれが「スキーはちょっと苦手だな」という感想だったとしても、私は彼の「やってみたい」に応えて経験をさせてあげられたことに充実感を感じるんだと思う。
自己満だろうか。そうだろうな。でもそれが親になったということなんだと思う。
若いときは自分が楽しめない場所にあえて足を運ぶことなんてなかったし、さらにそれで楽しかったなんて感じるとは思ってもみなかった。
かつて母が私の買い物にひたすら付き合ってくれ、自分のものはひとつも買わずに帰宅しても「とっても楽しかった」と言ってくれ、なぜ??と思ったけど今なら気持ちがわかる。
あと今回改めて感じたことは、7歳ともなるといっちょ前に色々楽しめるようになってきたなあということ。
待ち時間が長くても、服装が窮屈でも変にぐずったりしないし、身の回りの支度は本人に任せられるし、インストラクターなど他人の指示もしっかり聞ける。
これから気候が暖かくなってくるし、サーフィンやSUPなど、私も以前経験があり、喜んで参加したいと思えるようなマリン関連のアクティビティを息子と一緒にやるのもありだな、なんて考えている。
こっちサイドにも来てほしい母なのだ。
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