ささ先生の学級通信④ボクの夢
「夢を持とう!」
「打ち込めるものを見つけよう!」
かつて、自分の生徒に言ってしまったことがあります。
でも、やりたいことが無い人からしたら、「夢を持とう!」なんてそんなことを言われても困るし、「どうしたら夢がもてるの?」ってなりますよね。
「勉強しなさい!」と言われてやる勉強が全く面白く無いように、「夢を持とう!」なんて言われて、無理やり探した夢を叶えることも面白く無いような気がします。
(ボクも、いつの間にか漫画家を目指していて、いつの間にか先生になりたくなっていて、いつの間にか外国に興味を持っていました。)
でも、「夢を見つけたい!」「何か打ち込めるものがあったらいいな。」と思う人は、ぜひこの後の文章を読んでみてください。
先生になりたかった理由
「打ち込めるものを見つけるためには、まずは経験すること」
これが何よりの第一歩だと思っています。
とはいっても、新しいことにチャレンジするって、すごく勇気がいるし、ボクもかなり苦手なことなんですけどね。
でも、実験を見たこともやったこともない子どもが、なかなか化学に興味を持てないじゃないですか。
サッカーをやったことがない子どもが、「サッカー選手になりたい」って夢を持てないじゃないですか。
全ての始まりは「経験」だと思うんです。
「やってみたら面白かった。」「もっと上手くなりたいな。」
そんな感覚が、ボクたちを何かに打ち込ませ、そこから夢が生まれるんじゃないかな。
そんなふうに思います。
「自分が不器用だからこそ、子どもたちが誇れるものを1つでも見つけられるよう手助けがしたい。」
これが、自分が先生になりたいと思った理由です。
以前はこれを叶えるための仕事として「学校の先生」という選択肢しか知りませんでしたが、いまはちょっと違う夢を持っています。
パプアニューギニアで感じた「もったいない」
青年海外協力隊としてパプアニューギニアの学校で働いていた時、体育の授業に、国技のラグビーと陸上競技しかなかったことに驚きました。
小学校1年生から、高校卒業まで、週1回の体育の時間があるのですが、前期「ラグビー」後期「陸上競技」の繰り返しなのです。
肉体的に、凄まじいスポーツのポテンシャルがあるのにも関わらず、これでは「サッカー選手になりたい」という夢を持つ子どもは生まれません。
理科の実験もなければ、美術で絵を描くことも、パソコンを触る機会もないのです。
そんなことに関係なく、パプア人は日本人よりも楽しそうに生きている印象だったので、それが、いいのか悪いのか、という話にはしたくないのですが、「もったいないな」という気持ちになりました。
子どもたちに対して、何かしたいと思い「音楽のプロジェクト」を実施しました。
このプロジェクトを成し遂げたの経験は、「子どもたちが誇れるものを1つでも見つけられるよう手助けがしたい」というボクの夢をさらに加速させてくれました。
曲作りやレコーディングの中で才能を開花させた子、何度も録り直しになる歌の収録をやり切った生徒の達成感に満ちた顔。
このプロジェクトを通じて、生徒たちの成長を感じた時のあの気持ちが忘れられないのです。
ボクの夢
こんなパプアニューギニアでの経験もあり、叶えたい夢が見つかりました。その内容を具体的にお話しさせてください。
(もうちょっとだけ、皆さんのお時間をいただきたい!)
「色々な経験を子どもたちに提供してあげられる手助けを、開発途上国に作りたい」。
今ボクは、「学校でなかなか経験できないことを放課後や休日に体験できる、日本でいう学童のような施設を作りたい」と思っています。。
そこに、世界中から高校生や大学生にきてもらい、それぞれの得意なことを教えてもらうのです。例えば、ダンスが得意な子が来たらダンス教室をしてもらってもいいし、サッカーの得意な学生が来たらサッカーマッチをしてもらってもいい。
自分が学生の時、途上国の僻地の学校を訪問した際、何もできないながら、「折り紙」をしたり「日本語の単語」を教えたり、一緒に思いっきり遊んだのをよく覚えています。
たったそれだけのことでしたが、「外国人と関わる」こと自体、子どもたちにとっては初めての経験だったので、満面の笑顔で喜んでくれたことをよく覚えています。
このように文化が違う人との交流が、ボク自身に大きな影響を与えてくれました。
今度は自分が、その経験をそれぞれに与える立場になりたい。それが、今描いているボクの夢です。
いつになるかも、どこになるかも分かりませんが、いつか夢を叶えた暁には、夢の施設にぜひ遊びにきてくださいね!
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
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