見出し画像

100%片想い♪な「自転車旅」への偏愛履歴

#Webライターラボ2405企画「偏愛」

タイトルで年代がバレますね…(笑) 実は、下記企画に参加を思い立った次第です。


私が偏愛するのは「自転車旅」。今回は自分が自転車旅にハマったきっかけや、歴代の相棒について振り返ります。

もともとはミュージシャン志望のシャイなインドア派


元々私は音楽・読書を愛して止まないインドア派人間でした。子供の頃からの夢はエレクトーンの演奏家になること。会社勤めを始めても夢を諦めきれず、社会人3年目までコンテストに出続けたくらい、夢に懸けていました。

結婚して子どもも生まれてからはコンテストを退き、家でエレクトーンを少し弾く程度に。息子が生後半年くらいの頃かな、彼が大好きな歌をアレンジして弾いてあげたら、なぜかギャン泣きされて。それがショックでエレクトーンを完全に封印してしまったのでした…(笑)

そんな私に目覚めの時は突然訪れる。

仕事では上司のパワハラを受け、家庭では子育てに悩み、周囲に相談できる人もおらず。不安定になったメンタルをもはや音楽ではどうする事も出来なくなっていた、1996年のある時。

ふと思い付きで、当時2歳の息子をママチャリの前に載せ、サイクリング道を流してみて…

気づいてしまったんです。

…降り注ぐ太陽。頬を撫でるそよ風。
こんな気持ちいいこと、何で今まで知らなかったんだ!

その日の行程は30kmほどだったでしょうか(サイクリング道の表示板から推測)。大人の私には至高の気分転換でしたが、子供にしてみたらつまらない土手道。すぐにこっくりこっくり始めてしまい、片腕に彼の頭を乗せながら帰路に就いたのを覚えています(˘ω˘)

※今のような子供載せ専用ママチャリが登場する前の話です

それと時期を同じくして、書店でとある本に目が留まります。

「自転車野郎養成講座」 のぐちやすお著 (山海堂1993年版)

男勝りを信条にしていた私には、タイトルの「野郎」という文言は気になりません(笑) 立ち読みを始めたら面白くて止まらなくなり、家でじっくり読みたくて購入しました。

この本は「自転車に乗ってみたいけど何から始めていいのかわからない」という人に向けて、難しいメカや装備の話はいいからまずは乗ってみよう、と背中を押してくれる自転車旅の指南書です。

この本に出逢ってから、読み進むほどに旅がしたくなり毎日ウズウズ。しかし息子が小さかったのですぐにとはいきません。

仕方ない…旅は年を取ってからのお楽しみに。その時までとにかく自転車に乗って体力を付けておこう!

程なくして、当時流行っていたMTBの廉価版を29000円で購入。これが最初のサイクリング車、ブリヂストン製だったと思います。

この子に名前を付けてあげたかった。
自宅車庫で盗難に遭った時はショックだった!

会社員を辞め介護士デビューしたての頃は(1998年~)、これで片道10kmの職場まで通勤していました。

離婚を機に本格的に旅に目覚める

この自転車は、離婚して実家に帰ってからも私の相棒で居続けてくれました。そして子供の養育権を取れなかった喪失感と悲しみを、傍らで癒してくれたのです。

この頃は旅といってもまだ、車に自転車を積んで行き現地で数十km流すのがやっとでした。

介護福祉士試験合格のご褒美は旅する自転車

2003年4月、介護福祉士国家試験に合格。
自分へのご褒美に、旅する自転車を新調する事にします。

探したのは自転車旅の諸先輩方が紀行文で書いていた、ランドナーという車種でした。

ところが当時、どのお店に行ってもあるのはゴリゴリのMTBかロードレーサーといった競技用自転車だけ。店員さんもお客さんも、強面のガチ競技者ばかりに見えてなりません。「カテゴリーは?」なんて訊かれた日にゃ「ここは私なんかの来るところじゃない!」って思うしかなかった💦

そんなとき、ひとりの店員さんの声掛けに救われます。
「なにかお探しですか?」

あぁ、やっと自分の要求を言葉にできる。

「…旅がしたいんです。でもランドナーっていうのが見当たらないので何に乗っていいか判らなくて」

自転車プロショップでこんなマヌケな質問をする私に、その店員さんは親身になって旅する自転車を一緒に考えてくれました。ロードは舗装道で速く軽く、MTBは悪路に強い。どちらも一長一短。ああでもない、こうでもないとやり取りする中、ひとまず私なりのオーダーを纏めます。

「地図にある道は全部走りたい。ほとんど舗装路だと思うけど、突然砂利道があるかも?」

それに対し店員さんが出したソリューションはMTBにスリックタイヤ(やや細めのタイヤ)を履かせる、というもの。

そして完成したのが、こちら。ROUIS GARNEAU XC Casper 2003年モデルがベースです。「自転車野郎~」ののぐちやすおさんに会いに行ったときもこの自転車でした。

2003年 伊豆へ初めての輪行、
荷物の括り方は自己流。

色々参戦するうちに仕様が変わっていますが、このバイクで舗装道をスピーディー且つ快適に、工事区間や石畳もストレスフリーで走行できました。

…それにしても、出逢った店員さんが親切で本当にラッキー。悪くすれば、素人とばかりに漬け込まれ高額な完成車(当時台頭し始めたロードバイク?)を売りつけられていたでしょう😱

あとから思えば、あの店員さんも私がすぐMTBに飽き足らなくなってロードを買いに来る!と踏んでいたようです。現に1ヶ月ほど後、センチュリーライド(100マイル走)に出走したいと話したら「センチュリーはロードじゃないと…MTBじゃ8時間で完走できないよ」と言われましたから。
 
ところがどっこい!私がロードに乗るまでには、それからさらに5年を要しました(笑)

だって…ロードって怖いじゃないですか。タイヤ細いしハンドル下向いてるとか意味わからない。ビンディングに至っては街でやったら違法なのと違いますか(^^;;

周りがロードでセンチュリーライドやブルベ(制限時間内に決められた数百kmを走る大会。夜通し走ることもある)に参戦している中、ひとり頑なにMTBで出走し続けました(^^;;

Paris~Brest~Paris1200kmタイムオーバーでロード導入を決意

しかし2007年 Paris~Brest~Paris1200kmで人生初のタイムオーバー。今の巡行では仮眠時間がまったく取れないと判明したのです。

これを機にやっと重い腰を上げ、巡行アップできるロードを試すことに(飛行機でMTBの荷物料金を7万円近く取られたってのもあった💦)。

翌2008年の秋、ロードバイク初号機を試験的に投入。タキザワHARPという国産フレーム(26000円)に、ハンドル以外のパーツは買わずに、親友の余り物を組み付けてもらいました。

気が付けばこの自転車でブルベを何十回と参戦し、15年以上も現役で海へ山へと旅を共にしています。

オーダーバイクでフットワークがより軽快に

その後2011年にあぶくま自転車工房さんのオーダーバイクがお供に加わります。自分の体にジャストフィットなので旅がより快適になりました。

アルミのHARPとクロモリのあぶくま号。どちらも私の気ままな走りに応えてくれる、頼もしい旅の伴侶です(*^^*)

2010年代になると、介護士の少ない休暇に夜勤をうまく組み合わせて、北は北海道から西は京都・兵庫まで遠征を繰り返すように。

長距離イベント・ブルベが好きだった理由は「たった2日の休暇で600kmも走れるから」でした。600kmのカテゴリーは40時間制限で夜通し走行がデフォルト。休暇の取りにくい福祉職だからこそハマった旅の形です。

一家団欒でテレビのロケ地見ては「あ~、ここ行った行った!夜中に」的な話をして呆れられるという(笑)(笑)

当時、一部の友人たちがハマっていた「キャノンボール(東京~大阪間を自転車で24時間で走るエクストリームチャレンジ)」にも挑戦するつもりだったのですが…
遠征先で事故って救急搬送沙汰になり「自分はタイムトライアルに向いていない」と気づき…断念しましたw

…実はあとひとり、2018年に勢いで購入してしまったMERIDA BIG 7 というMTBも短い間でしたがいました。

1回だけコーチ付きでトレイルを走ったのですが、登りは意気揚々、下りは恐怖でガッチガチ(フツー逆だろ?っていわれるw
)。

2年前に車を手放したこともあり、近年ほとんど乗ってあげられなかったので、MERIDA君は友人に譲ってしまいました💦


ライター始めたのでしばらく自転車はおあずけ

私が自転車旅への偏愛に陥った経緯はこんな感じです。

執筆に時間がかかる制作スタイルのせいもあって、ライターを始めてから自転車にはほとんど乗っていません。最後に乗ったのは去年の確定申告で税務署行ったときかな(^^;;

乗りたい気持ちも無くはないのですが、今は修行中の身なので、ライター業にフルコミットします

将来、時間をお金で買えるくらい稼げたら、また乗ってもいいかな。それまでは片想いの偏愛で(笑)

Discord名:Rieko Kamata
#Webライターラボ2405コラム企画「偏愛」



よろしければサポートお願いします(^^) 頂いたサポートはクリエイターのみなさまのサポートやボランティア資金にします♪