見出し画像

クッキーとダイヤモンド(カラブ豆の話)

娘がギリシア旅行のお土産に買ってきてくれたクッキーです。

わあ、チョコレートクッキー!みんなで食べよう!

と思いましたが、クレタ島のお土産、何か珍しいウンチクが書かれているかも。ということで、まず袋に書かれていることを読んで見ました(勿論ギリシア語ではなく英語の方)。

「ギリシアでは、ミノア文明の時代から最近までcarobが島の住民の基本的な食材の一つでした。栄養価に加え、その味覚がクレタのみならず地中海地域で広く食生活の選択肢の一つとして、再び注目を集めています。」

carob?
さっそく調べてみました。

カラブ、キャロブなど、サイト上の表記も揺れがあり、どうやら日本ではあまり一般的ではなさそうです。チョコレートツリーという呼び方もあるそうです。
イナゴ豆の一種で、地中海のあたりで栽培されています。
カルシウム、鉄分、食物繊維等を豊富に含み、特にサヤから抽出されるピニトールには、血糖値や肝機能の改善効果が認められます。種子の粉末キャロブパウダーはコーヒーやココアの代用品として用いられています。
風味がチョコレートに似て甘みもあることからチョコレートのようなお菓子も作られています。

ではこのクッキーはひょっとしてチョコレートクッキーではない?
原材料名をチェックしたところ、どうやらチョコレートクッキではなさそうです。

チョコレートもカカオも原材料に含まれていません。カラブ豆は15%も含まれています!

どれどれ。チョコレート風味、地中海で人気の健康食品カラブクッキーのお味は?まず買ってきた娘が味見。

一口食べた娘が、
「お母さん、あげる」
と、残りを全部くれました。

わずかな甘味とシナモンの香り。繊維たっぷりの健康食品という感じの味でした。まずくはないけどね。

以下は、南アフリカにあるケープタウンダイヤモンド博物館のホームページからの抜粋です。

THE TERM ‘CARAT’ EXPLAINED

Ever wonder where the term ‘carat’ originates from?

‘Carat’ is a term used to describe the weight of a diamond, and the word originates from Ceratonia siliqua, commonly known as the Carob tree.

In ancient times, before scales and units of mass were invented, diamond traders compared the weight of a diamond to the seeds of the Carob tree. Each Carob seed had a uniform weight, equal to 0.20 grams or 200 milligrams and hence determined the weight of the diamond.

The Term ‘Carat’ Explained | Cape Town Diamond Museum

「カラットという言葉について

「カラット」という言葉の由来を考えたことはありますか?
ダイヤモンドの重さを表すカラットの語源はカラブ豆、通称Carob treeです。
はかりや質量の単位が考案される前、ダイヤモンド商人たちはダイヤモンドの重さをカラブ豆の種子と比べました。カラブ豆は0.20グラム、つまり200ミリグラムと重さが均一だったため、ダイヤモンドの重さを決めるのに用いられたのです。」

1カラット=0.2グラム=カラブ豆。チョコレートもどきクッキーが、とてもありがたい存在に感じられてきました。
珍しいお土産をありがとう!

(ところで、袋の下になぜ月の満ち欠けが描かれているのだろう。)

参考元:


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?