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治療

卵巣がんサバイバーといいながら治療のことなんも書いてないからたまには書こう。本当はプロフィールに書きたいけど入りきらなくて。Twitterもそうだよね。

初発治療は、2018年8月に開腹手術、9月から3月まで抗がん剤パクリタキセルとカルボプラチン7回。ベバシズマブは、開腹手術時に腸管の一部(盲腸のこと。盲腸も腸管だもんね。)を切っているため腸管穿孔の恐れがあるのでなし。腸管穿孔て、腸に穴空いてう○こが溢れ出すことだから、お腹の中が汚部屋と潔癖部屋が区別つかなくなっちゃうようなもんです。で、とりあえず2019年6月仕事に復帰。んでまた腫瘍マーカーじわじわ上がっていって3ケタにポンと上がり、コロナもあって治療は引っ張ったけど、画像で腹部に2センチのなんかがみえはじめたんでいよいよ治療しようと。でも、主治医は私の嫌がる最初の治療の薬剤でまたやろうとしてるから嫌すぎてセカンドピニオン行って、違う組み合わせの薬剤と維持療法の提示を得た。セカンドオピニオンの先生は腫瘍内科医界隈では有名な先生で、主治医はその先生のやり方ではじめようと言ってくれた。でやっと2020年7月から2021年4月まで再発治療で、抗がん剤リポソーマルドキソルビシンとカルボプラチン8回。
これからは、維持療法でオラパリブを飲み続けることになる。先週、主治医にこれからずーっと飲むんだよ。と言われて帰ってきたけど、2年まで、とあるようなので次回はいつものように突っ込み入れてこようと思います。主治医も、治療や薬剤のことは私が調べ上げてきて次回に突っ込むという流れを掴んでるので、次回は整っていることでしょう。がん専門病院でなく大学病院なので、全体の卵巣がん患者はそんなに多くないし、次回答えられたら許してあげます。グレード4の骨髄抑制出た時も減薬か中止かでゴニョゴニョしてたもんなあ。私の状態で薬剤師やらなんやらチームで検討してからと方針がまとまってくるので、まあ、ありがたいことです。
薬剤名まで引っ張り出して書いたので、がん患者のふりしてお金集めたり、がん患者を食い物にしてなんか売ろうとしたりしてんじゃないかという疑惑はここで晴れたかな。何より、そんなに読んでる人いないしマーケティング力もないし誰も疑ってない。たまーに、なりすましてるのバレバレな人SNSにいるけど、あれ、患者がよーく見たらすぐわかる。治療のことめちゃくちゃ書いてたりするから。私が驚愕したのは、某料理家のスキルス卵巣がんが食事で治ったという人。知ってるってことは、私が読んじゃったのバレバレですね、恥ずかしい。でも、読んじゃった。とりあえずトンデモ医療だと分かっていてもとにかく本は読んだ。がんにかかることで目についたらとりあえず読む。でも、大体古本屋で100円とか、メルカリで買いましたよ。読んでみたいけど、お金いっぱい払ったりしない冷静さ。これは大事。興味と好奇心程度です。がんを標準治療で治すことは当たり前。なのに、それなりに気合を入れてがんを治療しようとしてるのに、世の中こんなに情報が溢れていて、インターネットで検索するとトップにくる免疫療法がなんでこれ?だし、スキルス卵巣がんとか出版までして言っちゃってる人までいるわけ。決してこういうのを信じる人を馬鹿にしているのではなく、人間、この判断もつかないほど冷静さを失っている時もあるし、特に何かしてあげたい家族こそがいろんな情報収集に走るのではないかと思うので、患者から巻き上げて儲かった金でインターネットの検索にあてやすくするのも、インチキ患者に本書かせた上に出版して儲けるのも許さんぞと。もともと私は疑い深いし、現実主義だし、インチキにはすごく敏感なのだけど、弱った心につけ込んでくるなあと。特に主治医との関係がうまくいってない人の味方です!治ります!みたいに心のスキマを埋めてくるんですよ。ドーン!!とか言って。笑うセールスマンか。がんビジネスというのは噂では聞いていたけど、なった本人が読んでみて感じることはただただ怒り。怒りながら読むのも体に悪いしばかばかしいので、すっかり読まなくなりました。本当にそれからというもの、そういう本平気で出すとこの本には1円も払ってません。あ、でも貰ったり、Kindle読み放題で読むのは許して。どうせ文句言うけど読んどこうと覗くことはありますので悪しからず。こういう私が言うのは変ですが、疑わしきは近寄らず、聞かず、読まずが一番です。
治療しながら患者会などで真面目に自分の病気のことを学ぶと、恐怖や不安に襲われることがある。民族が戦争を起こしてきたように、がんについての言葉をカテゴライズすることによって、患者としての思いや希望を込める言語が、医療者が使う言語によるものとの行き違いで絶望になることもあると思っている。この一連の治療に使われる言葉も、定義も全ては医療研究してる人々が標準的に通用するよう使っているのであって、私たちが同じ言語を使われるとダメージを受けるんだと思っている。そう考えると、私はあらゆる職種と関わってきた方ではあるので、人にわかるように伝える力(説得する力とは別ね)はどちらかというとあるほうだと思うが、それでもいくら話しても伝わらない人なんて日常にたくさんいるし、それぞれの世界で保険診療や制度に当てはめていかないといけない世界で言語化しなきゃならんことがたくさんあるだけで、卵巣がん患者がそこに当てはめられているだけなのではないとも思ってる。と、治療や病気の話をし始めると、もう誰も聞いてくれないくらいに長くなるのであまりしないだけです。話してくれる人はどうぞ話しかけてください笑。
最近、野菜を買いに通っている農家の畑のおじさんは、江戸東京野菜だけを作るこだわりと農業への思いが強い人で、パッと買ってパッと帰りたい時は話しかけられると困るくらいに話し始めると本当に話が長い。でもそれに負けないくらい私も話しちゃうので、気づいたら1時間以上畑にいたりする。でもそれはそれで客寄せ効果があるのか、その時間は客が来て売れるんだって。昨日も行ったら、一緒に話してくれるか立ってるだけでいいからバイトする?って言われた。そしたら、その話した直後に、6年ぶりに会う同級生が買いに来た。明日からバイトさせてもらうか。

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