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書籍_日本列島改造論

この本は田中角榮元総理の著作。昭和47年に初版が発行されたこの書籍は、私にとってリーダーが描くべきビジョンの模範であり、今日の経営者にとっても多くの教訓を含んでいると思う。

田中角栄元総理は、小学校卒業後も自己学習を続け、高い知識と情報収集能力で東大卒の官僚たちを率いた。彼の生活スタイルは、昼間は人々の意見を聞き、情報を収集し、夜は一人で将来を思索するというものだった。このような努力の結果として、『日本列島改造論』のような壮大で緻密なビジョンが生まれている。

本書の目次は以下の通り。
1. 私はこう考える
2. 明治百年は国土維新
3. 平和と福祉を実現する成長経済
4. 人と経済の流れを変える
5. 都市改造と地域開発
6. 禁止と誘導と
7. むすび

これらの章は、当時の日本が直面していた過密と過疎、大気汚染などの社会問題に対する具体的な解決策を提案している。工業の再配置、新幹線や高速道路、空港、ダムなどのインフラ整備によって、これらの問題を同時に解決しようというビジョンだ。

私は中小企業の社長として、この本から多くを学んだ。しかし、自らの会社でこのような明確なビジョンを提示できているかと自問すると、答えは否。まだ努力が足りない。

また、本書が昭和47年に書かれたにもかかわらず、今日の日本が直面する課題と共通点が多いことに気づく。現代の政治家、特に岸田首相のスピーチや政策において、より具体的な国の方向性を示すべきだと思う。しかし、自分自身が経営者、リーダーとして同様のレベルで社内に対してビジョンを示せているかというと、疑問が残る。

この気づきをもって、私は社員の幸せと社会貢献の実現に向け、より深く、長期的な思考を続けていく必要があると感じている。『日本列島改造論』は、リーダーシップとビジョンの重要性を教えてくれる貴重な資料。改めてそれを学び、自身の経営者としての活動に活かしていくことが今後の課題。

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