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半年間のベスト3 1st

半年間のベスト3を思い出して書いてみた。楽しいw

ベスト3の中でも1位は圧倒的に差をつけてこれしかないと思うくらい面白かったもので、次ある時も必ず見に行きたいと思っている。

さて、そんなベスト1

東京オペラシティギャラリー 『千葉正也』展

オペラシティギャラリーはコンテンポラリーな作品展が多いかなと個人的には思う。ここで草間弥生さんや名和晃平さん、さわひらきさんなんかの活躍を見てきた。
昔は徒歩5分のところに住んでいたのでよく来てい。半額デーがあって500円ほどで入れてお得だった。(今はなくなってしまったらしい)懐かしくて馴染みのあるギャラリー。

千葉氏の前に観にきたのは、あの具体美術協会で有名な白髪一雄さんの展示だったかな、そんなことを思いながら久しぶりにエスカレーターをあがった。

今回は日時指定なし。カウンターでチケットを購入するとめちゃくちゃかわいい。
これはテンションがあがる。チラシは悟空(ドラゴンボールの)だしアツいw

千葉正也氏は、まず絵に描く前にオブジェをつくったり、並べたりする。そのガラクタを集めたようにも見えるような構成を平面に落とし込んで描いている。
デッサンの授業でこれが出てきたら涙でるな…と、試験としてデッサンを学んだことある人なら恐怖を感じるようなレイヤー感、だけどピタゴラスイッチを思わせるようなその不思議な世界観は、見ていてとてもワクワクする。そして質感の表現がとても上手い。だからこそ成り立つアンバランスな世界観に圧倒される、そんな作品だった。

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そして今回の展示でひそやかに話題になっていたのがリクガメ。

なんと会場にぐるりと亀の散歩道が登場する。なんと亀のためのギャラリーの壁をぶち抜いたトンネルまである。入ってすぐに何か違和感を感じるたのだが、そう、キャンパスが裏を向いているものが見られることだ。なんでだろうとよくよく観察していると、「あ、これ亀の散歩道に向かって作品が沿って飾られているんだ!」と気づいた。

完全なる亀ファースト。亀の目線で絵が飾られている亀のための絵になっている。何これ、面白すぎる!最高でしかない。思わずニヤニヤしてしまう。

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もちろんキャプションのたぐいは一切なく(亀目線だから、亀文字読めないし)人間の私たちは散歩道の反対側へまわって絵を見るか、端から覗き込まないと絵が見られない(亀ファーストすぎる!)こういうぶっとんだ考えが大好きな私はもうその事実だけでも満足!と思ったが、肝心の亀がどこにいるか気になり作品鑑賞を続けた。

隣の部屋はさらに亀の散歩道がメインになっていた。よーく見ると亀の甲羅が見える。これ、本物かな?と近くが動かない。。。置物かもとじーーと見ていたら、「ニョキッ」亀が急に甲羅から顔を出してきてびっくり!
私の隣りにいたお兄さんは完全に置物だと思っていたようで、びっくりして飛び上がってましたw

気持ちは分かる!笑
美術館で生きた亀に会うとは思わないよね、と目を細めながらそのお兄さんに理解を示した。

このお亀。ヒガシヘルマンリクガメのローラちゃんといい、作者千葉さんのペットらしく、絵にも『タートル・ライフ』というシリーズがあり、このローラちゃんと後々出てくるジェニファーちゃん(亀)もモチーフとして登場している絵がある。

絵もとても素晴らしいのだけど、亀のかわいさにすっかり心を奪われてしまい、亀ばかりを見ていた。時間をかけて亀と作品をじっくり見る。

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絵の中に入ってきたかの様な構図の瞬間にも出会えた

くるっと会場を見終わって廊下へ出るところにスタッフ用の別室が解放されていた。なんだろうとのぞくと真ん中に水槽がおいてありそこにも亀(ジェニファーちゃん)がいた。水槽の前には会場内を映し出した監視モニターが置いてあり、なんと、人間が亀を観察しているようで、実は裏では亀が人間を監視していた!というオチがあった!!やられた感なのか、満足感なのか、最後の最後まで期待を裏切らない裏切りっぷりにすっかり大ファンになってしまった。

もうひとつ面白かったのは、本当にギャラリーに勤めている監視員さんや警備員さんをホットカーペットに描いた、「暖かいギャラリースタッフ」という作品。

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タイトルどおりで、ホットカーペットは電源につながれていて触ると本当に少しあたたかいというなんとも面白い作品。そして、そこに描かれているスタッフさんは皆3ピースをしている。「3」は何のことを言っているのかさっぱりわからない謎。会場えお後にしても時々あの「3」はなんだったんだろうと考えてしまうほどでしたw

世の中全てを分析して白黒つけなくても、なんでもない時があったっていい!ギャラリースタッフの絵だけでなく、私の心もとても温まった作品展。


これがわたしの上半期のベスト1でした。


実はリクガメを飼いたいと本気で思っていた時期があり、粟津潔さん(伝説的デザイナー)が亀を飼っているとどこかの記事を読んですごくいいなと思っていた。
だけど人間と同じか長いくらい生きるらしく(だいたい100歳)、面倒見てくれる人がいれば飼えるが、今の私では(まだ独身)亀を飼う自信がなく断念した。
それが今回すこしの時間だけど、リクガメに触れ合えてカメ欲が満足した気がする。やっぱりカメかわいいな〜飼うなら早くしないと(亀を飼うのをw)と思った。

トラディショナルな絵画も好きだけど、コンテンポラリーも本当に大好きだなと改めて思った。

この夏は観たい展示がてんこもりで、仕事柄、美術展の招待券をたくさんいただくのでありがたい!全部消費していくぞー!

オリンピックもあるし、アツい夏になりそう




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