【映画の感想#29】映画版名探偵コナン 第13作目～第15作目
映画コナンの感想の第五弾。この辺になるとほぼ映画館で見ただけだったりするので、インパクトの残ってる部分は覚えているけども、大枠のストーリーが曖昧だったりする。特にこのあたりからコナン君が何となく事件に巻き込まれていたりしていて、ちゃんと見ないとストーリーが分からなくなる。「漆黒の追跡者」なんて、今回ちゃんと見て何とか理解出来た。というわけで、ストーリーを見過ごさないように気をつけて見た結果、今回の中では「天空の難破船」が一番面白かった。
■漆黒の追跡者（チェイサー）（第13作 2009年）
ここまで何回か誰かにフォーカスを当てた作品があったけど、今回は13作目という忌み数もあってか、黒ずくめの組織の話。改めて見るとタイトルにも「漆黒の」と入っているんだね。今更ながら気がついた。そもそもこの作品は最初に見た時の印象があまり良くないというか、よく分からないという印象で久しぶりに見たんだけど、意外と面白かった。
連続殺人事件の捜査会議に黒ずくめの組織が忍び込むんだけども、連続殺人の麻雀牌を使った示唆も面白いし、黒ずくめの組織との対決も見応えがあった。ただ残念なのは警察が無能過ぎる点。松葉杖を使わないと歩けない刑事が犯人確保の現場に乗り出してきて、まともに犯人を追えないし、犯人がヤケになってナイフを持って突っ込んでこれば立ち往生して刺されてしまうし。あと終盤の結構大事なシーンでDAIGO演じるキャラが出てくるんだけど、あまりにも素人過ぎて残念だった。まあそれを差し引いても面白かったけど。
ちなみに今回の注目シーンは、コナン達が授業で粘土をやるシーン。元太くんが作ったのはまさかのうなぎ。時々元太くんのうなぎに対する執着には狂気を感じる時があるけど、このシーンはちょっと笑えないぐらいだった。
ところでコナン達が小さくなった薬、アポトキシン4869ってシャーロックを文字ったって解釈でいいのかな。
■天空の難破船（ロスト・シップ）（第14作 2010年）
コナンも色々なステージで事件解決してきてそろそろネタ切れかと思いきや、ここにきての飛行船っていうのがいうのが面白い。この飛行船は鈴木園子の祖父、鈴木次郎吉のもので一緒に乗せているビックジュエルをキッド様に狙われる。また同時に赤いシャム猫という生物兵器を保有する窃盗団にも狙われ、ハイジャックされてしまう。
赤いシャム猫に対してコナン君とキッド様がタッグを組み、地上からは平次くんが力添えして戦うんだけども、本当にスリリングで見ていて楽しい。飛行船からコナン君が投げ捨てられてにも関わらず無傷で助かったり、爆弾解体を余裕でやったり、ちょっとアレな部分もあるけど、そこは空想アクションアニメとして許容内ということで、あまり気にならず楽しめた。
それにしてもこの回から、コナン君がぼーっと考え込んでる間に犯人にやられるパターンがとても多くて、毎回イラッとする。久しぶりに聞いた目暮警部の「おー、工藤くん！」にちょっと癒されたけど。
■沈黙の15分（クォーター）（第15作 2011年）
多分映画初の舞台設定が冬の作品。都知事が参加した都営地下鉄15号線の開通記念式典で、都知事の乗る電車が爆破される。この犯人を追ううちに、かつて都知事がとある村のダム建設に関わっており、その時の反対派が怪しいと睨んで、その北ノ沢村へ行くんだけど、そこではまた殺人事件や爆破事件があり、といった話。
この作品は特に印象に残るコナン君発言があって、そのまま参照させてもらいたい。ちょっとしたトラブルから光彦と元太が口げんかになった時のものなんだけども。コナンを見ている子供も大人も初心に戻って、何かを感じてもらいたいメッセージのように感じている。
一度口から出してしまった言葉は元に戻せない。
言葉は刃物なんだ。
使い方を間違えると厄介な凶器になる。
言葉のすれ違いで一生の友達を失うこともある。
一度すれ違ったら二度と会えなくなってしまうかもしれない。
さて作品の内容に戻ると、第15作目ということもあるのか、開設された新線が都営地下鉄15号線だったり、雪に埋まったコナン君が助かるのに15分とか、やたらと15にこだわっている。ただ犯人がなんで爆弾のタイマーを15分に設定するのかはよく分からなかったけど。
そして今回の作品辺りから、何となく見て見ぬふりをしてきたコナン君が物理法則すら無視するアクションがちょっと過剰過ぎるのではと気になってきた。コナン君がスケートボードで雪の斜面を滑って雪崩を起こさせるってのも、ちょっと受け入れにくかったけど、まあ見る人によるかもしれない。
そんなわけでつまらない訳では無いんだけども、私にはちょっと色々と引っかかる作品だった。ちょっと自分がマンネリ化してきたのかなと思う部分もあるけれど。
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