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好きな音楽の見つけ方〜ルーツをたどる〜

 タイトルについて、結論を先に話してしまうと、好きなアーティストが影響を受けたアーティストを辿って聴くと楽しいしより好きな音楽を見つけられますよ、という話です。 
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 今回は趣味の話です。音楽って良いですよね、音楽、好きです。楽器は全然出来ませんが、高校時代から軽音部の友人が仲良くしてくれたこともあり、特に日本のロックバンドに好きなアーティストが多いです。くるりとか、キリンジ(KIRINJI)とか、坂本慎太郎とか、音楽オタクっぽいというか、音とかリズムを実験的に試すような人たちが好きです。

 そもそも「音楽が好き」のラインってどこからなのでしょうか?たくさんの音楽を知っていたら?クラシックが好きだったら?ピアノが上手だったら?と、考えてみたのですが、個人的な結論としては、自分で音楽が好きだと思うなら「音楽が好き」でいいだろうと。なぜなら、世の中の全ての曲を知ることは不可能で、結局各々が好きなジャンルを中心に音楽を楽しんでいるだけだからです。

 AppleMusicなら楽曲数が6000万曲にもなります。短めに見積もって1曲3分だとすると6000万×3分=1億8000万分。1億8000万分=300万時間=12万5千日=342.4年。つまり、AppleMusicに入っている音楽を全て聞こうとすると、342年掛かるわけです。どんなに偉大な音楽家でも、全ての音楽を知ることは不可能。

 困りました。自称音楽好きとしては、新旧含めまだ聞いていない良い音楽をもっと知っていきたい!でも全てを聞くことは不可能だと分かりました。であれば、なるべく自分の好みとマッチする音楽に出会う確率を高めたい。

 前置きが長くなってしまいましたが、今回は未知の音楽を知り、音楽の幅を広げつつ、より自分が好きそうな音楽に出会うために、オススメな方法を書いていきます。結論から言うと、好きなアーティストを横だけでなく、縦にも掘る、という方法です。

 おそらくほとんどの人はこんな方法で新しい音楽を知ることが多いのではないでしょうか。

 ・友達からのオススメ、口コミ。
 ・YouTubeやその他ストリーミング系音楽サービスのレコメンド機能
ーーーーーーー 以下、少し数が減ってーーーーーーー
 ・音楽雑誌やWEBメディアを読む
 ・CDショップで試聴する

 好きなアーティストに近い音楽を知ろうとした時に、オススメな方法の一つは、アーティストがSNSでフォローしている別のアーティストを聴いてみる、という方法。やっぱり近いジャンルで活動しているアーティスト同士は繋がりも深い傾向がありますし、関係値が分かるとまた面白いです。

 あとは、レーベルで聴いていくのも面白いです。私は特にカクバリズムが好きなので、カクバリズムから何らか新しい情報が出れば大体目を通します。(ソニーとかポニキャンとか、大きすぎるとジャンルも広すぎるのであまり参考にならなくなりますが。)

 以上がアーティストを横に掘る、つまり似たようなアーティスト・音楽を探すという方法。

 もう一つが今日の本題、アーティストのルーツ、つまり影響を受けたアーティストを辿る方法です。

 注目されたアーティストなら、大体インタビュー記事がWEBにも出ています。インタビューの鉄板質問「影響を受けたアーティストは誰ですか?」の回答に出てくるアーティストを追いかけていくとまた面白いです。

 例えば、こちらはindigo la Endとゲスの極み乙女。のフロントマン川谷絵音さんのインタビュー記事。内容を見ると
T.M.Revolutionの「HOT LIMIT」(アルバム『THE FORCE』収録)
 →「物心がついて、初めて音楽として意識して、もっと音楽を聴こうと思った曲」

ゆらゆら帝国の「タコ物語」アルバム『Sweet Spot』収録
 →「この曲をきっかけに音楽の好みがガラリと変わった」

Radiohead「Paranoid Android」(『OK Computer』収録)
 →「20代になってから一番聴いたアーティスト」

The Bird And The Beeの「Again & Again」(アルバム『The Bird and the Bee』収録)
 →「このサビは不穏なのにキャッチー。自分の作り方にも通じるものがあって、キャッチーだけどキャッチーじゃないというか。この曲を聴いてからそういう視点で音楽を聴くようになった」

The Reign Of Kindoの「Hold Out」(アルバム『Rhythm, Chord & Melody』)
 →『この曲を聴いて「こういうのがやりたい」と思い、ピアノを主体としたバンド、つまりゲスの極み乙女。を結成するきっかけになったという。』

 The Reign of Kindo は、まさにゲスの極み乙女が影響を受けていることが感じられます。なのでゲスの極み乙女が好きな人は、まずThe Reign of Kindo を聴いてみるとまた楽しめるのではないでしょうか。

 上記で上げたアーティストをまた辿って・・・と繰り返していくと、どんどん過去のアーティストにも繋がっていきます。 
※この方法の弱いところが、日本語のインタビュー記事を探そうとすると、どうしても日本のアーティスト寄りになってしまうので、海外のアーティストだと辿りにくいというところですかね。

 今の音楽の礎を築いたような大御所アーティストは著書になっていたりもします。例えば、J-POPであれば、
◯ニッポンの音楽 著佐々木敦
とか、海外のロックバンドであれば
◯Paint it Rock マンガで読むロックの歴史
あたりを読むと、現代までの大衆音楽のルーツを満遍なく知ることが出来ます。

 こんな感じで音楽を探していくと、好みの音楽を新たに知りつつ、ベースとなる音楽知識を得ることで、元々好きなアーティストの聴き方もまた一味変わってくると思います。


 ぜひ、参考になれば幸いです。



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