見出し画像

柳緑花紅

「柳緑花紅」
「柳は緑、花は紅」
11世紀の中国の詩人・蘇軾(そしょく)の詩からの引用です。

芽柳

柳は緑色に葉を伸ばし、花は紅色に咲く。
自然そのままであり、それぞれのものが春になると毎年、芽吹き花開くという意味です。自然界の中に自分が生かされているのを感じる四字熟語です。
春になると、茶道では掛軸でかけられる言葉ですが、沖縄の琉球舞踊でも使われるそうです。
沖縄の三線の唄に「柳節(やなじぶし)」というのがあります。その中に「柳緑花紅」という言葉が出てくるそうです。
『柳』(やなじ)
柳、ぼたん、梅を持って踊ります。
◆中城はんた前節(なかぐしくはんためぇぶし)
飛び立ちゆる蝶まづよ待て連れら 花の許我身や知らんあもの
(とびたちゅるはびるまぢゆまてぃちりら はなぬむとぅわんやしらんあむぬ
・・・飛び立つ蝶々[友達]よちょっと待ってくれ、私はまだ花の許[遊郭]を知らないのだから[一緒に連れていってくれ])
◆柳節(やなじぶし)
柳はみどり花は紅 人はただ情梅は匂
(やなじわみどりはなはくりない ふぃとはただなさきうみはにうい
・・・柳の本領は緑、花の特徴は紅、人の長所は情であり梅は香りあってこそ)
この唄を見ても、柳、花、人それぞれにそれぞれに自然と生まれもった特徴があると春を通して唄っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?