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春雨

春雨の季節
二十四節気では「雨水」
雪どけ水が温む頃です。'
'サーと降る雨が終わると暖かくなり花が芽吹き、蕗の薹が出てきます。
床の間には
「芽柳や土堤に行きかう地の目傘」

お弟子さんに「春雨」の様子ですね、と伝えたら「春雨」?「春雨」は食べ物の「春雨」と関係ありますか、と聞かれて調べてみました。

春雨が中国から伝わったのは、鎌倉時代。禅僧の精進料理の「粉餅(フェンピン)」として伝わりました。現在では細いものを「粉絲(フェンシー)」、やや太いものは「粉条(ファンデュウ)」といいます。緑豆のでんぷん粉を使って作っているので日本で中国産のものを「緑豆春雨」として売っていますが、「春雨」では中国では通じないそうです。
昭和初期に日本でも奈良県の食品会社が作り始めました。日本では緑豆があまり育たないため、じゃがいもやさつまいものでんぷんから作っています。
この粉餅を作っているときに型から押し出される様子が白くて細く、春の雨のようなため奈良県の食品会社が「春雨」と名付けたのが始まりです。食品を季節の言葉と合わせるなんて日本人の風情です。

中国の春雨は細くて熱に強いため、スープやチャプチェにむいていますが、国産の春雨は、熱に弱いため和え物などにむいていて味が染み込みやすくもちっとした食感を楽しめます。





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