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無題5

皆様、暫くぶりですね。
お元気でしたか。「まぁまぁ」なら、上等です。

漸くカレンダーに、脳味噌を使って向き合わなくてはと思い立った11月が終わり、12月ももう約1週間も経ってしまいました。どんどんと日々の流れに取り残されているような気になって、焦るのは何故でしょうか。
何かを成したいと、心の奥底、どこかで思っているのでしょうけれど、寝てしまえばまた振り出しで、いつもの生活を全うするに至ります。それもまた良いじゃないか、と、自分自身を、考え得る最大の愛で、何とか癒すことに精一杯です。
ここまで21年間。
私は常々「振り返る」という事を大事にしてきました。フラッシュバックや、後悔ではなく、ただ淡々と、箇条書きに、今までを振り返るのです。
あれが嫌だった、あれが怖かった、あれが嬉しかった、あれが楽しかった、あれが悲しかった。
その感情の全てに、その時々の自分の生活や、信じていたものが垣間見えて、少し面白いのです。
最近は、一年、あるいは一月といった短い期間ではなく、この21年間、物心ついてからならば、16年間を振り返る事が多くなった気がしています。
そんな私ですが、今日は、ここ最近の自分も、丁寧に振り返ってやろうではないかと思います。
自分にとっての、一番の安寧への近道は、自分の嫌いな自分を、どこまで許してやれるかだと思うのです。自分を変えるのは、そりゃあ苦しくて堪らないものです。大好きな人と関わる事すら、家に帰れば疲れが押し寄せてくる時だってあるくらいですから。嫌いな自分を、じっくり見つめ、考えなくてはならないとは、拷問以外の何物でも無いと思える程です。しかし、見なくてはならない。これは義務に等しい。
自分が嫌いならば、どこが嫌いで、何故そこまで嫌うのか、第三者の視点に立ち、考えるという行動が最も重要だと、私は思います。
自身の嫌いな所をあげるとなると、沢山出てきます。小さな事から、大きな事まで。沢山。けれど、こうして考えているうちに『小さな嫌い』くらいなら、リカバリーできる程の、自分の好きなところも見えてきた訳です。
そうきたならばもう、こちらのもんですわ。
結局自分を好きになる事など到底無理ですし、必要も無いと思うのです。好きになれないからこそ、自分の努力を怠らない、というのも、一つの方法として、あると思うから。
一つ、私が私を守る為に施している手段を教えましょう。格別これが良いのでやってみろ!という訳ではなく、よく言う、私は私、あなたはあなた、の部類なので、悪しからず。
私は、逃げ道を作らなくてはならなかったようなのです。
暫く精神と向き合い続けてきましたが、どうにも辛い時には、心の中の『凶暴なおじさん』に助けを求めていたのです。そのために人に当たってしまったり、自分の身体を傷付けては、無くなった記憶の中にいつも恐怖を感じていました。
そんなある時、担当医から言われたのです。
「君はまだ戦争の中にいる」と。
「君は、もう戦争は終わっているのに、終戦を迎えているのに、常に銃声に追われている。恐ろしい記憶に囚われたままで、まだ銃を構えて、いつでも自分を殺そうとしてくるものと、戦わなければいけないという気持ちなんだ」と。
あぁ、成る程。
私は何故だか、その言葉がとてもホッとしたんです。途端抱き抱えていた重たいライフルを、そっと地面に置いたかのように、私の心はすっと溶けていったようでした。
戦わなければ殺される私を、『凶暴なおじさん』は、代わりに守ってくれていたのだと。痛烈な苦しみに耐えられない私に代わって、その痛みを一身に受けてくれていたのだと。
かなり前置きが長くなってしまいました。
そうして理解してからは、『凶暴なおじさん』は眠りにつきました。その代わりに私は、『社会なんてな〜んにも分からない!アタシってハッピー⭐︎お花畑な子』を、心の中に作ったのです。
なんだか、馬鹿みたいでしょう。
でも人間って、不思議です。頭を良くするにしても、相当な労力を要しますが、馬鹿になるっていうのも、以外と大変なもんです。
何かミスしてしまったとしても、それは基本、側から見たらそんなに大層な事ではないんです。しかし私を含め、割と多くの人は、全て自分の責任だ、これによって世界は終わってしまう!とでも言わんばかりに、凹みます。
そんな時に、お花畑ちゃんが活躍してくれます。
「今日も疲れたよねー!ミスしたし!でもさ〜、マジで脳みそフル回転させたから、多分頭疲れちゃったんだよ!ダイジョーブダイジョーブ!今日帰ったら昨日宅飲みで余ったお酒、冷えてんじゃん!サイッコー!」
てな風に、なんか全然頓珍漢な方法で励ましてくれるんです。
意外とこの頓珍漢に、救われるんです。
そうすると次第に、人のミスにも寛容になるし、じゃあ次はこうしていこう、次はああしていきたい、の、余裕が生まれるんです。
不思議ですよね、本当。
ただ困ってしまうのが、偶にお花畑ちゃんが表にも出てきちゃいます。ウインクが多めになります。ちょっと嫌な副作用なんですよね、これ。
まぁでも、そんな可愛い子と心の中で一緒に暮らしていたら、自然と笑えるようになっていました。くだらない事を、くだらないと笑えるようになりました。素直な感情を、感じる事が出来るようになりました。

皆さんも日々、仕事に、恋愛に、友情に、家族に。疲弊のベクトルやキャパシティは違えど、沢山の計り知れない労力を使って、生きていると思います。上手く生きていく、なんて大層な事は言えませんが、下手でも生きている、自分に、セルフよしよしくらいしてあげても良いと思うんですよね。
ちょっとみんな、疲れちゃったよね。
お疲れ様です、本当に。
また、明日がやって来ます。
この夜が、いつかあなたにとっての救いとなりますように。あの朝が、いつかあなたにとっての救いとなりますように。

屋上階より

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