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ちょっと太平洋に朝日を拝みに行ってきた。

拙宅は東京湾からほんの2キロくらいの、いわゆる湾岸エリアで、川の向こうは江戸川区、まさに光害たっぷりの場所に位置しております。

朝焼けは比較的川幅のある江戸川が疑似的に海岸線っぽさをなんとか醸し出している感じで、やはり本物の水平線には残念ながら及びません。

印旛沼にたまに朝焼けを撮りに行くのですが、実のところ印旛沼に行くのも、太平洋のある九十九里浜に行くのも時間的にはさほど変わらず、行く気になったらエイヤっと九十九里まで朝日を拝みにたまに出掛けております。

いつも行くのは片貝海岸という、町営パーキングが海の目の前にあり、高速道路出口からも比較的アクセスの良い場所です。(公衆トイレも有ります)
印旛沼と大きく違うところは、『光害が無い』『片貝海岸にはカメラマンが全くいない』という点です。

日の出の1時間前くらいから、海岸線の向こう側がうすらぼんやりと明るくなってくるのですが、天の川やスタートレイル狙いとなると、日の出の2時間以上前には現地に到着せねばなりません。日の出の2時間前の現地は、肉眼では殆ど何も見えない漆黒の世界。そして寄せては返す波の音だけしか聞こえません。

LeicaQ2で撮影。ファインダーも真っ暗なので適当にMF無限遠設定で撮影。
足元にソロキャンパーのテントがありました・・・

手持ちランタンを手元に撮影準備を始めるのですが、こんな闇夜に何やってんの?と自問自答したくなるくらい寂しい。印旛沼はカメラマンが少なくとも15人以上は常時集まっているので、それと比べると大違いです。

寂しい撮影現場ですが、シーイングが良ければ天の川まで見えてしまうし、かなりの星空が撮れてしまう環境は、道路の側で常に車が往来してヘッドライトに照らされる印旛沼とは大違いの好環境。車に乗る時間が15分くらい違うだけで素敵な撮影環境となるなら当然九十九里浜でしょう?とオススメしたくなります。

そんな九十九里浜でどんな画像が撮れるのか?ということで作例を少々。

午前4時の海岸線。夜明けは5時前なので肉眼では当然真っ暗。
(E-M1mk2+MZuiko7-14mm/F2.8Pro)
ほんのりと東の空が明るくなってくる4時15分。
(α9+SEL1635Z)
午前4時半くらいに元気な学生さんが波打ち際で子供の様に戯れる。
(E-M5+MZuiko12-100mmf4.0Pro)
長時間露光が出来ないLeica Q2で、ISO12500、1秒露光で撮影。なんとなく天の川が・・・
午前3時半。勿論肉眼では真っ暗です。カメラが頑張ってくれました。
(E-M1mk3+MZuiko7-14mm/F2.8Pro、ISO500,30秒露光)

夜明けまでの時間帯は、基本的に肉眼では視認するのが難しいので、フォーカス合わせは適当というかカメラ任せです。
特に星景撮影はE-M1mark3の「星空AF」に任せっぱなしです。(本当に便利な機能です)
陽が昇る前の仄明るい時間帯がなんとも美しく、紫色の微妙な色合いはCarlzeissレンズがい仕事をしてくれます。(特にSEL1635Zは個人的に大好きです)
オリンパスのProレンズ(7-14mm、12-100mm)もシャープで鮮やかな画像を撮ってくれるのですが、若干彩度が高めに出てしまう点に好き嫌いが分かれるところでしょうか。

そして水平線から太陽が昇ってくると様相は一変し、オレンジ色の世界が広がってきます。(20分くらいの時間限定空模様ですね)

Q2のNATモードにて彩度抑え目で撮影。
TAMRONの第二世代標準ズームはシャープで彩度若干高め。
(α9+TAMRON28-75mm/F2.8)
「太陽にほえろ」みたいな朝焼け。オリンパスらしい感じの一枚。
(E-M1mark3+MZuiko12-100mmF4.0Pro)
波打ち際を犬散歩
(E-M1mark3+MZuiko12-100mmF4.0Pro)
オレンジ色の朝日を映す空と水面と海岸
(α9+TAMRON28-75mm/F2.8)
ZEISS色だな、と言う感じ。
(α9+SEL1635Z)
シュールな光景の海岸線
(E-M1mark3+MZuiko12-100mmF4.0Pro)
陽が完全に登り、道路が混む前に撤収。本当に人が少ない。

日の出前と後では撮り方や楽しみ方がかなり変わるのですが、撮っていてとても楽しいですね。
問題はレンズ交換時にダストが入るリスクが結構高いので、慣るべくレンズ交換は避けた方が良いかと思います。(なので複数台のカメラを持って行くのが吉)
太平洋側に住んでいる以上は、朝焼けが水平線から臨めてしまうという恩恵を最大限に生かさないと勿体ないので、自宅出発時間が早くても頑張ってしまうのでした。

太平洋側に住んでいる方は是非とも日の出前後撮影イベントを愉しんで頂ければと思います。

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