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【読切版】Change the World 第4章~現実と妄想の狭間で。

あなたが見ている現実は、あなたの自己評価そのものです。もしあなたが「自分に彼女ができないのは容姿以外に原因はない」と自己評価していて、願望が叶わない原因はそれしかないと決めているのなら、整形なりダイエットなりをして容姿を整え、「原因がなくなった」と認識した時点で彼女はできるでしょう。

あなたはいつも現実という名の自己評価を見て、喜んだり、落ち込んだり、笑ったり、怒ったりしています。
なるべく落ち込みたくないし、怒りたくありませんよね。だからあなたは現実を変えたいと願います。現実を変えるというのは、自己評価を変えることなのです。

それは、あなたの願望に如実に表れます。あなたは願望が「叶うかどうかわからないもの」と、思考のかなり表層の部分でハッキリと認識しているはずです。これは「今の自分のままでは叶うかどうかわからない」ということです。

それがあなたの自己評価です。

あなたの自己評価において「当たり前にできる」と思っていること、例えば「歩く」「水を飲む」「歯を磨く」などは願望として認識されません。

一方で、「今の自分」の何かを変えなくては達成できない、あるいは「今の自分」に何かを加えなければ達成できないと感じていることは願望として認識されます。

現実を見れば「これは当たり前にできるけど、これはできるかどうかわからない」という自己評価の通りに展開していることがわかるでしょう。

それは容姿であったり、知識であったり、技術であったり、人柄であったり、人脈であったり、お金であったりと様々ですが、いずれにせよ願望を叶えるために「今の自分」よりも1段階上のレベルになることを求めています。そうしなければ願望は叶わないと信じているからです。

勘のいい方はこれで気づいたかもしれません。願望の実現というのは、自分の自己評価を1段階上のレベルに引き上げるための手段なのです。

自分にとって「叶うかどうかわからない」レベルの願望を持ち、その実現を達成することによって自己評価を上げるのが願望実現の真の目的です。

あなたは願望を叶えることで「1段階レベルの上がった私」となるでしょう。それまで異性とお付き合いをしたことのない人に、初めての恋人ができれば「恋人のできない私」から「恋人のできる私」に自己評価のレベルが上がります。

年収300万円だった人が年収1,000万円を稼げるようになれば、「年収300万円の私」から「年収1,000万円の私」に自己評価のレベルが上がるでしょう。

また、収入というのは一般的に見れば「仕事の能力が反映されるバロメーター」ですから、自己評価の「仕事の能力部門」もレベルが上がるでしょう。

ならば願望を実現するためには、「今の自分」から「願望を叶えた後の自分」へ自己評価のレベルを上げればいいということになります。自己評価のレベルが上がれば勝手に叶うということです。

裏を返せば、今の現実は「今の自分が叶えられると認識している願望が全て実現した世界」ということになります。前章の最後に説明した「今見えている現実は自己評価を完璧に投影したものである」と話が繋がったでしょう。

あなたの世界は常に、できると認識していることは全て実現しており、できないと認識していることは実現していません。できると認識していることは「現実」、できないと認識していることは「願望」として現れているのです。

多くの人にとって「歩く」「水を飲む」「歯を磨く」は願望ではないでしょう。なぜなら、それは「できること(叶うこと)」として認識しているからです。

では、例えばあなたが事故などによって身体に麻痺が残った場合はどうでしょうか。「歩く」「水を飲む」「歯を磨く」は願望になる可能性があるのです。

現実と願望の境目は、「今の自分のまま」叶えることができるかできないかという認識。自分が叶えられるレベルにあるかどうかの自己評価にあるということになります。

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